金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

今年も金から株へのクリスマス・プレゼント

更新日:2013年12月20日(金)

先日の「ヒンデンブルグ・オーメン」は、今のところ、株の代わりに金相場へと作用してしまった可能性がありそうです。NYダウはまたまた史上最高値を更新し、日本株も終値ベースでの年初来高値を更新する堅調地合いが続きます。
昨日朝時点での金相場の下落が小幅にとどまっていたことに違和感を憶えつつ、それならクリスマス休暇に向けての閑散時期での売り仕掛けの可能性も、とシナリオを想定していたところ、一足早く金相場は急落へ。結局、今年の年末も昨年同様、株高、ドル高円安、金安の流れとなり、金から株へのクリスマス・プレゼントも2年連続となりました。

今年前半、グレートローテーションともてはやされ、債券から株へ、安全資産からリスク資産へと資金が流れるだろうと言われた今年のトレンドが、一時足踏み状態もありましたが、ここに来て再加速した様子です。
金と同様、セーフヘブンの債券からの資金流出もじわじわと進み始め、最近の日米欧の長期金利も上昇傾向日米10年債金利差とドル円相場の連動性も高い状態が続きます。
日銀から今後の追加緩和に関するコメントが飛び出すようなら、思わぬ追加のクリスマス・プレゼントとなるかもしれません。

NY金・日足チャート 2013/11/21 - 12/19NY市場、金相場は3.35%の大幅反落。6月26日以来の下落率となり、終値1,200ドル割れは2010年8月以来3年4ヶ月ぶりのこと。夕方までは1,220ドルのレンジ下限での揉み合いが続き、底堅さを見せる一面もあったものの欧州時間に急落すると、2度とこのラインに戻すことなく1,190ドル台へ。結局テーパリング開始に伴う急落となった形。1,200ドルの大台割れよりも1,220ドルの重要な節目を割れたことが大きく、1,179.4ドルの今年最安値もサポートラインとしては役不足。下値目標水準は1,120ドル近辺。

プラチナ相場も金に追随して1.81%の大幅下落で7日続落。やはり重要な節目となっていた1,340ドルを下抜けたことにより、下方向へと加速してしまった様子。下値余地は拡大し、目標水準は1,250ドル辺り。今年安値(終値1,303.7ドル、ザラ場1,295.4)も集中する1,300ドルの大台付近が一応のサポートライン候補。

ドル円はほぼ横ばい推移。前日の大幅上昇からの反落も103円70銭台までと上昇幅の3分の1程度にとどまり、再び104円台前半へ。堅調推移の流れでゆっくりと上値目標105円を目指す展開へ。サポートラインは102円台半ば。
※参考:金プラチナ相場とドル円12/19 NY市場終値とチャート

国内、金価格は2.46%の大幅反落。2日前に4,250円のサポートラインをわずかにオーバーランしたのが下落サインとなっていたようで、今年秋以降の安値水準4,180-4,200円の価格帯を一気に下抜けてしまった形。当面の下値メドとしては4,130円近辺。
週間ベースでは-82円(-1.93%)の反落。

プラチナも1.27%の反落。4,620円のサポートラインを下抜けて10月16日以来の4,600円の大台割れ。当面の目安として4,470円辺りまで下落の可能性も。
週間では-105円(-2.24%)の反落。
※参考:金プラチナ国内価格12/20とチャート

2013年12月20日(金)時点の相場
国内金4,171 円 12/20(金) ▼105(2.46%)
国内プラチナ4,587 円 12/20(金) ▼59(1.27%)
NY金1,193.6 ドル 12/19(木) ▼41.4(3.35%)
NYプラチナ1,318.4 ドル 12/19(木) ▼24.3(1.81%)
ドル円104.24 円 12/19(木) ▼0.02(0.02%)

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