金プラチナ短期相場観

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雪解けの米国、雇用統計は3ヶ月ぶりの上振れで春は近い!?

更新日:2014年3月8日(土)

市場でも低調な数字が予想され、寒波の影響でさらに下回る結果への覚悟もできていた米2月の雇用統計では、非農業部門雇用者数(NFP)が予想を2.6万人上回るポジティブ・サプライズ。
今回の2月分では、悪天候により就業不能となった人が60万人にも達したとのこと。1月が26.2万人、過去の平均は31.7万人ということらしいので、今回の数字は大変よく頑張りました、という結果。過去2ヶ月分も上方修正されたことでリスクオンの流れ。ただし、失業率は6.7%へと1ポイント上昇。労働参加率は63.0%で前月から変わらず、とややマイナス材料。
株価やドル円は急騰、金は急落という反応を示しましたが、長続きはせず、NYダウや日経先物は元の水準へと戻しました。

年間のNFP増減数を見ると、2011年の+208.3万人、2012年の+223.6万人、2013年は+233.1万人(+232.2から修正)となっており、今年2ヶ月分合計で+30.4万人。年間合計で+230万人以上を達成するためには、残り10ヶ月間は平均で+20万人以上がノルマとなりました。
天候さえ回復すれば問題なし、今回の結果でも20万人以上は見込めたはず、という見方もありますが、来月以降の結果を見るまでは疑心暗鬼な部分も残ります。しかし、とりあえずの回復基調が示されたことで、3月のFOMCではこれまでの緩和縮小ペース継続となる公算大と思われます。
雪解けを確認し、春はもうそこまで来ている。FRBの判断は、そんなところでしょうか。

NY金・週足チャート 2013/10/21 - 3/7NY市場、金相場は1.01%の反落。米雇用統計の結果を受けて1,350ドルから1,330ドル割れまで急落、その後は買い戻しの流れで1,330ドル台後半へ。1,360ドル近辺を目指した短期トレンドは3月3日高値1,355ドルをピークにいったん終了した形。1,330ドル台から1,350ドルの狭いレンジで揉み合いを形成、流れはやや下方向へと傾きつつあり、節目を割れると1,300ドル近辺までの下方リスクが浮上。
週間ベースでは+16.6ドル(+1.26%)の反発。週足チャートでは長めの上ヒゲが2週続き、上値の重さを示すような形状に。

NYプラチナ・週足チャート 2013/10/21 - 3/7プラチナ相場は5日ぶりに0.22%の小幅下落。雇用統計直後には金に連れ安の流れで10ドル程急落もすぐに元の水準に戻す展開。南アの鉱山スト長期化による供給懸念を背景とした底堅さを示して高止まり。
週間では+36.8ドル(+2.54%)となり2週続伸。週足は上昇圧力の強さを示すチャート形状。

ドル円・週足チャート 2013/10/21 - 3/7ドル円は0.22%上昇し4日続伸。雇用統計の上振れで103円70銭台まで80銭ほど急騰。その後はやや売りに押される展開で103円30銭付近で揉み合いへ。上値の重さも若干感じられる状態ながら、レンジを上抜けたことにより短期上昇トレンドがスタートしている可能性は大。当面の目標水準は104円30銭近辺。
週間では+1.42円(+1.39%)の反発。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/7終値とチャート

2014年3月8日(土)時点の相場
国内金4,648 円 3/7(金) ▲66(1.44%)
国内プラチナ5,087 円 3/7(金) ▲53(1.05%)
NY金1,338.2 ドル 3/7(金) ▼13.6(1.01%)
NYプラチナ1,483.6 ドル 3/7(金) ▼3.2(0.22%)
ドル円103.29 円 3/7(金) ▲0.22(0.22%)

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