金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

G7vsロシアの対立懸念と米国vs中国の景気動向懸念で金価格は上昇

更新日:2014年3月13日(木)

日・米・英・独・仏・伊・加のG7は、EUとともにクリミア半島のロシア併合に向けた取り組み停止を求める共同声明を発表。クリミアのロシア編入に向けた住民投票はウクライナ憲法に違反し、結果を承認しないことを警告。ロシアがクリミアを併合すれば「さらなる行動を」と追加制裁の意向も。対するロシア側は、クリミア半島を掌握しているのは地元の自警団だとしながらも、住民投票を控え、ウクライナ側の軍事行動に備えて部隊を派遣、との報道も。週明けまでは緊張感が高まる状況が継続することになりそうです。

この緊張感のなか、ロシアの国会議員2名が、サッカー米国代表の2014年W杯出場権を剥奪し、FIFA(国際サッカー連盟)からも除名すべきとの請願書を提出したとのこと。米国の上院議員がウクライナへのロシアの軍事介入を理由に、ロシアから2014年W杯の出場権と18年W杯の開催権を剥奪すべきとFIFAに要求したことに対する報復行為のようにも。しかし、ロシアの国会議員側の理由としては、米国が過去にユーゴスラビアやイラク、リビアなどへの侵攻を行なったことを挙げているのだそう。
こちらでは、なんだか泥仕合の様相。

米国&G7側とロシアの対立エスカレートへの懸念とともに、米国経済回復への不透明感と中国の景気減速への懸念の構図も、結果的に金価格上昇へのサポート材料となってしまっています。
本日午後には、このところの減速傾向が懸念される中国の小売売上高、夜には寒波の影響による低迷基調からの脱出が期待される米国の小売売上高が発表されます。

NY金・日足チャート 2014/2/12 - 3/12NY市場、金相場は1.77%の大幅上昇で3日続伸、9月9日以来となる半年ぶりの高値水準に。16日に予定されるクリミア住民投票をめぐっての緊張感の高まりなどから大きく買われる展開。勢い余って1,370ドル台まで到達してしまった感もあり、今朝は1,360ドル台半ばへと反落。それでも1,330-1,350ドル台の揉み合い水準を上方ブレイクしたことで、目先の上値余地は1,380ドル台まで拡大。

NYプラチナ・日足チャート 2014/2/12 - 3/12プラチナ相場は4日ぶりの反発で0.8%上昇。金に連れ高となり、緩やかに継続する短期上昇トレンド中のしっかりめの調整を経て再び1,490ドルの抵抗線トライへ。サポートラインは1,360ドル台へ切り上げ。

ドル円・日足チャート 2014/2/13 - 3/12ドル円は0.25%安の3日続落で102円台後半へ。一目均衡表の雲のねじれで反落し、雲の下限102円60銭近辺でなんとか反発へと望みをつなぐ状況。ここで反発し切れずに雲の下限割れとなると下方向への節目101円40銭が意識されることに。雲の上限103円10銭近辺を上抜けることができれば上値目標104円30銭近辺を目指す流れ再開へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/12終値とチャート

国内金価格は1.25%の大幅上昇で3日続伸。4,600円台前半での揉み合いを形成することなく、あっさりと高値更新。第2目標となっていた4,750円近辺へのトライ開始。サポートラインは4,610円。

プラチナは小幅反発でなんとか9日移動平均線の水準を維持。調整終了で5,090円の高値圏への再トライか、もう一段の調整か。後者の場合、明確なサポートラインは4,870円まで存在せず、5,000の節目、4,900円の節目がサポートライン候補。
※参考:金プラチナ国内価格3/13とチャート

2014年3月13日(木)時点の相場
国内金4,699 円 3/13(木) ▲58(1.25%)
国内プラチナ5,027 円 3/13(木) ▲5(0.10%)
NY金1,370.5 ドル 3/12(水) ▲23.8(1.77%)
NYプラチナ1,476.3 ドル 3/12(水) ▲11.7(0.80%)
ドル円102.75 円 3/12(水) ▼0.26(0.25%)

3/12(水)のその他主要マーケット指標

クリミア危機で上昇する金、住民投票後の動向と1,400ドル近辺が目先の節目 3/14(金)

G7vsロシアの対立懸念と米国vs中国の景気動向懸念で金価格は上昇 3/13(木)

銅価格の下落が金価格を押し上げ 3/12(水)

節目の日。 3/11(火)

好調維持の可能性を示した米国の足を引っ張る日中露 3/10(月)


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