金プラチナ短期相場観

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クリミア危機で上昇する金、住民投票後の動向と1,400ドル近辺が目先の節目

更新日:2014年3月14日(金)

欧米からの相次ぐ制裁発表に対しても一歩も引かないロシア。2009年にノーベル平和賞を受賞したオバマ大統領と2014年のノーベル平和賞候補(可能性はかなり低下中と推測されますが)とされるプーチン大統領、双方にとって武力行使はそぐわないとは思われますが、平行線状態が続き、長期化も懸念されるウクライナ情勢不安。
リスク回避傾向が強まる市場では、3月以降は株価も下落基調が進行、円が買われてドル円は下落、債権や金への資金流入が続きます。

年明け以降の上昇基調が2ヶ月間続き、そろそろ息切れも、と思われた金は安全資産としての買いを集めて再び加速の気配も。
昨年6月末と12月末安値で1,200ドルを割れ、ダブルボトムを形成した後の上昇トレンドは3ヶ月目に入り、3月初旬と昨年10月末高値1,350ドルの節目を超え、昨年4月と5月の安値圏となった1,360ドル近辺を超え、5月中旬から6月末、8月半ばから9月半ばまでの揉み合い水準を形成した1,370-1,420ドルのレンジに突入してきました(NY金・長期チャート)。

目先の重要イベントは、今週末のクリミア住民投票。そして、その後のロシアの動向とEU側の対応。混迷を深めるクリミア危機で想定外の事態が起きるようなら金価格は一段の上昇で1,400ドルの節目、昨年8月のレンジ上限1,420ドル近辺も視野に入ることに。

NY金・日足チャート 2014/2/13 - 3/13NY市場、金相場は0.14%の小幅高で4日続伸、9月9日以来半年ぶり高値を更新。前日の大幅上昇からの調整もほどほどに高値圏を維持しての小動きに終始。米2月小売売上高や新規失業保険申請件数の好結果にやや売り反応も限定的、その後は株安ドル売りの流れに反して反発。ただし上値も目標水準1,380ドル台手前となる1,375.7ドルまで。週末から週明けにかけてはウクライナ情勢にらみで乱高下の可能性も。

NYプラチナ・日足チャート 2014/2/13 - 3/13プラチナ相場も0.21%の小幅続伸。1,460ドル台の節目と9日移動平均線にサポートされて1,490ドルの節目トライをうかがう展開。金に連動しての乱高下の可能性とともに、南ア状況による動きも警戒感。1月23日スタートし、進展が見られないまま3ヶ月が経とうとしている南ア鉱山ストの労使交渉にも、そろそろ何らかの変化が見られる可能性が徐々に高まる頃合い。

ドル円・日足チャート 2014/2/14 - 3/13ドル円は0.89%の大幅下落で4日続落。節目となった一目均衡表の雲のねじれで反落すると、雲の下限102円60銭近辺でも反発できずに下抜け。102円台を割れて下方向への節目101円40銭台が意識される展開。104円30銭近辺の上値目標を目指した流れは3月7日高値103円75銭で力尽きた形。下限割れなら100円の大台割れの可能性も高まる状況に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/13終値とチャート

国内金価格は0.28%の小幅安となり4日ぶりの反落。4,700円の大台目前にやや一服感も堅調推移の状態が継続。4,610円台をサポートラインに4,750円近辺を目指す流れ。
週間ベースでは+38円(+0.82%)となり、6週続伸。

プラチナは0.32%の小反落。2月上旬に上抜けた9日移動平均線を約1ヶ月ぶりに下抜けも5,000円の大台ラインがサポートに。右肩上がりの9日移動平均線を再び上抜けできれば5,090円の節目トライへ。
週間では-76円(-1.49%)と5週間ぶりの反落。
※参考:金プラチナ国内価格3/14とチャート

2014年3月14日(金)時点の相場
国内金4,686 円 3/14(金) ▼13(0.28%)
国内プラチナ5,011 円 3/14(金) ▼16(0.32%)
NY金1,372.4 ドル 3/13(木) ▲1.9(0.14%)
NYプラチナ1,479.4 ドル 3/13(木) ▲3.1(0.21%)
ドル円101.84 円 3/13(木) ▼0.91(0.89%)

3/13(木)のその他主要マーケット指標

クリミア住民投票を控え警戒感高まるなか弱さ際立つ日経平均 3/15(土)

クリミア危機で上昇する金、住民投票後の動向と1,400ドル近辺が目先の節目 3/14(金)

G7vsロシアの対立懸念と米国vs中国の景気動向懸念で金価格は上昇 3/13(木)

銅価格の下落が金価格を押し上げ 3/12(水)

節目の日。 3/11(火)


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