9月
金プラチナ短期相場観
現在までの年初来騰落率トップは国内金価格
更新日：2014年10月15日(水)
今年、ここまでの年初来騰落率を比較すると、主な指標のなかでプラス圏となっているのはドル円の+1.68％、NY金の+2.66％のみ。ユーロドルの下落（ユーロ安ドル高）、プラチナの下落、原油の下落、欧州株の下落、そして長期金利の低下が顕著となっています。
これ以外では、国内金価格の+6.15％が目立ちます。NY金が下落局面からの反発でプラス圏を維持している状態に加えドル高円安のサポートが効いています。
なお、為替の対ドルレートでユーロに次いで売られているのは、新興国通貨の一部で、南アランドが5.5％安、トルコリラが5.71％安など。別格はアルゼンチンペソの30％安。英国の10年債金利の下落率なみです。また、米・英・独10年債金利は10月14日時点で今年最低、独10年債金利は過去最低を更新中。
そして、VIX指数は13日に今年高値を大幅更新する24.64まで上昇し、14日時点でも22.79となっており、年初来では66％の上昇率。VIX指数が24を超えたのは2012年6月、欧州債務危機の時以来。
ドイツのリセッション入りが懸念され、昨日発表のZEW景況感指数は2年ぶりとなるマイナス圏に低迷し、フランスの格付け見通しは先週のS&Pに続き、フィッチからも「ネガティブ」へと引き下げられ、格下げの危機を迎えています。
欧州債務危機以来のユーロ売り、欧州株売り、債券買いによる金利低下局面を迎え、リスク回避傾向が強まり、米株・日本株も軟調推移となり、ドル買い円買いが進行中。
結果的にリスク回避に伴い、金が買われている状態に。年初来騰落率も、それを裏付けるような数字となっています。
14日のNY金相場は0.35％の小幅続伸。1,230ドル台前半を中心とした揉み合い状態が継続、この日の高値も前日に続き1,230ドル台後半、1,238.6ドルとなり目標水準1,230ドル台後半が上値抵抗に。なお、終値1,234.3ドルは9月17日の1,235.9ドル以来1ヶ月ぶりの水準にあり、その前日9月16日終値も1,236.7ドル、15日終値も1,235.1ドル、この3日間の高値は全て1,240ドル前後。1,230ドル台後半から1,240ドル近辺の水準が再び節目に。1カ月前にはこの節目水準を下抜けて急落局面がスタート。今回は、今のところ反発局面一服の状態・・・。
プラチナ相場は0.88％の反発。短期トレンドはゆっくりと好転、1,260ドルのサポーとラインと1,280ドルの抵抗線とでレンジを形成し、抜けた方向へと再び加速する可能性。上方向なら1,300ドル台へ、下方向なら2番底をつけに行く可能性も。
ドル円は4日ぶりの反発で0.21％の小幅高。107円をはさんでの揉み合い傾向となり、安値は9月11日以来1カ月ぶりの106円60銭台の円高水準、下値目標水準106円60銭近辺に到達したことによりドル高調整局面はいったんストップ。変動率も縮小傾向にあり、一方的なドル高、ドル安の流れを終えてレンジ形成へと向かう可能性も。
※参考：金プラチナ相場とドル円 NY市場10/14終値とチャート
15日の国内金価格は0.24％の小反落。4,540円台到達後の揉み合い状態が継続、4日間この水準を維持したことで方向感は徐々に好転、上値目標水準4,580円近辺を目指すエネルギーも蓄積できた頃か。4,500円台のサポートラインは重要な節目。
プラチナ価格は0.19％の小反落。下落基調が続く9日移動平均線を上抜けできない状況が続き、短期トレンドも下向きのまま。NYプラチナの地合い改善、ドル円の調整局面一服感により反発へと向かう可能性も。上方向への節目は4,740円台。
※参考：金プラチナ国内価格10/15とチャート
- 2014年10月15日(水)時点の相場
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国内金 ： 4,540 円 10/15(水) ▼11(0.24％) 国内プラチナ ： 4,674 円 10/15(水) ▼9(0.19％) NY金 ： 1,234.3 ﾄﾞﾙ 10/14(火) ▲4.3(0.35％) NYプラチナ ： 1,272.3 ﾄﾞﾙ 10/14(火) ▲11.1(0.88％) ドル円 ： 107.05 円 10/14(火) ▲0.22(0.21％)
現在までの年初来騰落率トップは国内金価格 10/15(水)
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