金プラチナ短期相場観

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LMCIでも労働市場は好調継続、マーケットの主要テーマは低インフレ

更新日:2015年1月13日(火)

LMCI(労働市場情勢指数)2014年12月米FRBが公表している労働市場情勢指数(LMCI)の12月分は+6.1。+2.9から+5.5へと大幅上方改定された11月の数値を上回り、好調を示します。
2014年の数値は5月分を除いて全て前回の11月分公表時点からさらに上方改定され、2014年後半にはゆるやかな低下傾向となっていたものが、逆に上昇傾向を示す状態となっています。

2014年の数値は以下のとおり(括弧内は修正前)。
1月:3.1(2.9)
2月:3.5(3)
3月:5.4(5.1)
4月:7.3(7.2)
5月:6.6(6.6)
6月:5.7(5.5)
7月:3.7(3.5)
8月:3.6(3.2)
9月:5.4(4.5)
10月:5.7(3.9)
11月:5.5(2.9)
12月:6.1

6カ月移動平均の推移では、2013年前半の4ポイント台から2013年後半の3ポイント台をはさんで2014年には4ポイント台を回復、2014年後半には5ポイント前後。
好不調の目安となる4ポイントを超える状態が継続し、米労働省が発表する雇用統計と同様、2014年に労働市場の改善傾向が加速したことを示します。

しかし、マーケットではこの結果をスルー、むしろ46ドルを割れて安値更新が続く原油相場への警戒感を高めるように株安の流れが継続。
日欧で高まっていた低インフレ懸念が原油安によって増幅され、米国にもその懸念が波及する状態となり、原油安によるメリットよりも、下げ止まらない状況への警戒感のほうが強まっている様子です。
低インフレ懸念による米国の利上げ先送りの思惑も台頭し始めていることにより、金相場だけが堅調推移し始めるような流れとなっています。

NY金・日足チャート 2014/12/10 - 1/1212日のNY金相場は1.37%の大幅続伸。連休中の東京時間に1,230ドル付近まで水準を切り上げると、欧州時間の株高ドル高の流れで1,220ドル割れへと反落。NY時間には一転して原油安株安ドル安の流れとなり、終値ベースでは1カ月ぶりとなる1,230ドル台を回復。12月高値圏でもある現状水準を明確に上抜けると、目標水準でもある10月高値圏1,250ドル付近へ3カ月ぶりに到達する可能性が高まることに。

NYプラチナ・日足チャート 2014/12/10 - 1/12プラチナ相場も0.89%高となり3日続伸。金と同様1カ月ぶり高値水準となる1,240ドル台に到達し、高値では当面の目標水準1,250ドル台に迫る1,246ドルまで上昇。12月には何度も上値を押さえられた1,250ドル台との攻防へ。

ドル円・日足チャート 2014/12/11 - 1/12ドル円は0.15%の小幅続落。118円割れ目前の水準ではドル買い圧力が強まり、119円台前半まで反発。しかし119円台後半の抵抗線も意識され、株安の流れとともに118円台前半へと往って来い状態。長い上ヒゲを残す足型を形成し、短期下落トレンドの強さを示す状況に。118円台を割れた場合には円高の勢いが加速し、当面の下値目標水準117円台半ばをオーバーランする可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/12終値とチャート

連休明け13日の国内金価格は0.52%上昇し5営業日続伸。円高傾向がやや強まり、それ以上にNY金の上昇傾向が強まったことで堅調推移が継続。上値メドとなっていた4,970円を既に大きく超えているものの、今の流れがもう少し続くようなら、12月高値、2014年高値でもある5,039円が意識される状況に。

プラチナ価格は0.24%の小幅高で4日続伸。5,010円の節目を超えたことでゆっくりと堅調推移状態へ。短期上昇トレンドにそれほどの勢いは感じられない状況ながら、上値目標5,070円を目指す流れが継続。
※参考:金プラチナ国内価格1/13とチャート

2015年1月13日(火)時点の相場
国内金5,013 円 1/13(火) ▲26(0.52%)
国内プラチナ5,029 円 1/13(火) ▲12(0.24%)
NY金1,232.8 ドル 1/12(月) ▲16.7(1.37%)
NYプラチナ1,241.0 ドル 1/12(月) ▲10.9(0.89%)
ドル円118.33 円 1/12(月) ▼0.18(0.15%)

1/12(月)のその他主要マーケット指標

米求人件数は14年ぶり高水準、JOLTS、ダッシュボードは停滞 1/14(水)

LMCIでも労働市場は好調継続、マーケットの主要テーマは低インフレ 1/13(火)

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量的緩和濃厚のECB、ユーロ安欧州株高主導で2015年は振り出しへ 1/9(金)

年初のリスク回避から反転、米雇用回復の継続期待高まる流れだが 1/8(木)


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