金プラチナ短期相場観

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予測不能のギリシャ情勢は反緊縮継続で市場リスクも継続へ

更新日:2015年7月6日(月)

61.3%の反対票でギリシャ国民の民意を取り付けたチプラス政権の存続が決定。拮抗を示唆していた世論調査と賛成優勢と見ていた市場予想を覆す結果を受けて辞任を表明したのは賛成派の野党党首、サマラス前首相。緊縮政策が推進された2012年から2年半の時代が完全に終わりを告げたことになります。
反対票を投じたギリシャ国民のなかでは「ユーロ離脱でも構わない」「そのほうがマシ」との声も聞かれ、ドイツでもギリシャのユーロ圏離脱を求めるような声もあがっている様子。

これでギリシャのチプラス政権は反緊縮の勢いを強め、債務減免要求へと前かがりの姿勢。EU・債権団側としてもそう簡単に軟化姿勢を見せる訳にはいかないはずで、平行線状態が続く可能性も高まり、そもそも交渉の余地があるのかどうかという疑問も生じます。

既にアディショナルタイムに突入し、かなり劣勢にあったギリシャは、ユーロ圏からの退場も辞さない覚悟で無理な体勢から強引にボールを蹴り返しました。とりあえずはギリシャの銀行再開に向けての金融支援も急務となるなか、ボールを受け取ったEU側は、この処理に再び頭を悩ませることになります。7日のユーロ圏首脳会議で何らかの動きが見られるか、予測不能のギリシャ情勢は、市場リスクとしては延長戦突入です。

6日朝の市場はリスク回避のスタート。株安・円高・ドル安・ユーロ安で、NY金は1170ドル台へと買われて始まり、1160ドル台後半へとやや押し戻される展開。プラチナは連休前の1080ドル台から1070ドル台半ばへと軟調スタート。ドル円は121円80銭台までの下落スタートで122円台半ばを回復した状況。

国内金価格は0.16%の小反発。下げ止まり感も見られ始めるなか、4960円台半ばで水平状態の90日移動平均線を超えられない状態が継続し、4930円程度までの下落も十分に予想される状況。ギリシャ情勢の影響による不安定な市場動向もしばらく続くものと見られ、やや乱高下気味の展開も。

プラチナは1.09%の大幅安で続落。4620円の上値抵抗水準を超えられない状態が半月以上継続していたことも反落要因となり、上向きかけていた流れが巻き戻された形。逆に4560円のサポートラインをわずかながらも下抜けたことで、再び下値リスクが拡大する可能性もやや高まる状態。現時点では一時的な行き過ぎの可能性も残るものの、今年安値更新トライへと向かうようなら下値余地は4500円割れ辺りに。
※参考:金プラチナ国内価格7/6とチャート

2015年7月6日(月)時点の相場
国内金4,956 円 7/6(月) ▲8(0.16%)
国内プラチナ4,557 円 7/6(月) ▼50(1.09%)
NY金1,163.5 ドル 7/3(金) +-0.0(0.00%)
NYプラチナ1,083.6 ドル 7/3(金) +-0.0(0.00%)
ドル円122.72 円 7/3(金) ▼0.34(0.28%)

7/3(金)のその他主要マーケット指標

LMCI(労働市場情勢指数)とFF金利の推移 7/7(火)

予測不能のギリシャ情勢は反緊縮継続で市場リスクも継続へ 7/6(月)

ギリシャに振り回された2015年上半期の市場動向 7/4(土)

米失業率は7年ぶり低水準、労働参加率も37年ぶり低水準へ 7/3(金)

雇用統計+満月=荒れる金相場 7/2(木)


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