金プラチナ短期相場観

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チャイナ・ショック後の安値からの反発率ランキング

更新日:2015年10月8日(木)

チャイナ・ショック後の安値からの反発率ランキング 2015年10月8日この夏、チャイナ・ショックをきっかけに世界同時株安となり、米国の利上げをめぐる不透明感とあいまって世界の金融市場はリスク回避の流れが急速に進行しました。秋になり、その反動からの巻き戻しの流れが進む展開となっています。
株式市場は今年最高値、数十年ぶり高値からの反落局面が加速、コモディティと資源国・新興国通貨などは対ドルでの下落基調が継続する流れが一段と加速、そしていずれも最近になって大底、最安値をつけ(たかどうかの判断はまだできない状態ながらも)、とりあえずの急反発。

現時点での巻戻しの流れによる反発率を比較、ランキング。
1位はNY原油の26.9%上昇。6月10日終値ベースでの今年高値61.43ドルから、チャイナ・ブラックマンデーとなった8月24日終値で38.24ドルまで37.8%の下落となった後、巻戻し局面では10月6日終値48.53ドルまで26.9%の反発率。他の追随を許さない大幅変動となっています。これが株式市場や資源国通貨などへも大きく影響する結果となっています。

2位はNYシルバーとロシアルーブルの14.6%上昇。貴金属のなかではもっともボラティリティの高いシルバーは大きく売られた分、反発率も大きくなっています。ロシアルーブルは原油の影響を最も受ける通貨。原油価格に追随して昨年から続く大幅安からの急反発に。
(※為替は全て各国通貨単位あたりのドル価格の形式での騰落率)

4位のブラジルレアルは年初から対ドルでのレアル安が続き、9月に入って13年ぶりに過去最安値を更新、9月23日まで最安値を更新し続けた後の2週間での反発率としては比較的健闘。しかし今年高値から安値までの下落率では原油を上回るほどの大幅安。米国の利上げに原油安、さらには国内政情問題も加わる三重苦は続きます。

5-6位には日経平均とNYダウの8%強。NYダウが8月25日に安値をつけて切り返したのに対し、日経平均は1カ月遅れて9月29日が安値。その前に今年高値をつけた時期もNYダウの5月19日に対して日経平均は6月24日と1カ月遅れ。1カ月遅れで追随する流れに。

その他新興国通貨のなかでは、やはり政情不安や地政学リスクを抱えるトルコリラの下落率がやや突出。
今年大きく水準を切り下げたプラチナの下落率も原油や原油絡みの通貨よりは控えめの4番め。しかし反発率も最低水準と出遅れ気味。
金は下落率でも反発率でもオーストラリアドルと同程度でNYダウの下落率を少し上回り、反発率では少し及ばない状況。

このまま足並みそろえての反発局面が続くかどうかは疑問ですが、金相場などでは、かなり重要水準に差し掛かってきた可能性もありそうです。

NY金・日足チャート 2015/9/8 - 10/77日のNY金相場は0.2%の小幅高で4日続伸。特段の材料に欠けるなか、買い戻し優勢の流れに乗って買われる場面でも1150ドル台半ばの抵抗水準に跳ね返される展開でほぼ1140ドル台での小動きに終始。2週間ぶり高値水準でさらに上方向へのトライ継続か、いったん反落かの分岐点に。1150ドル台半ばを超えると目先1180ドル台へと一段高も見込まれ、やや長めに見た流れにも変化が訪れる可能性も。下方向には1130ドル近辺ではサポートされやすく、1110ドルが下方向への転換点に。

NYプラチナ・日足チャート 2015/9/8 - 10/7プラチナは1.25%の大幅上昇での4日続伸。反発基調が続く株価の流れに追随するように水準を切り上げ、連日の大幅高で2週間ぶりの水準を回復。流れが好転し始めたタイミングで最初の抵抗水準950ドル台半ばにぶつかって反落。900ドルが当面の大底、となる為には超えなければならない重要な節目。超えると980ドル付近までは水準を切り上げやすくなり、大台回復トライへの可能性へと繋がることに。

ドル円・日足チャート 2015/9/8 - 10/7ドル円は小幅続落。日銀追加緩和への期待度は予想以上に大きかったようで現状維持発表で50銭ほどの急落。119円70銭台のサポートラインまで下落しての反発も120円ちょうど付近までに留まり、やや上値の重い状況に。レンジ相場長期化でブレイク時の変動幅拡大も予想される状況に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/7終値とチャート

8日の国内金価格は0.51%安で4日ぶりの反落。8月高値4900円からの下落幅に対する半値戻しとなる4739をわずかに超えたところで反落した形に。この水準では9月末、8月末にも反落している重要な節目水準。今年安値からの反発基調継続をかけた分岐点での攻防で、上抜け成功なら4800円を超える一段高へ。サポート水準候補としては4700円から4650円。

プラチナ価格は0.18%の小幅高で4日続伸。上値目標3860円をオーバーランして息切れ状態。流れは好転も反発基調継続に向けてはいったん調整も。それでもNYプラチナの一段高に連れてもう少し水準が引き上げられる可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格10/8とチャート

2015年10月8日(木)時点の相場
国内金4,721 円 10/8(木) ▼24(0.51%)
国内プラチナ3,911 円 10/8(木) ▲7(0.18%)
NY金1,148.7 ドル 10/7(水) ▲2.3(0.20%)
NYプラチナ946.4 ドル 10/7(水) ▲11.7(1.25%)
ドル円120.01 円 10/7(水) ▼0.22(0.18%)

10/7(水)のその他主要マーケット指標

今年高値から安値までの下落幅に対する回復率ランキング 10/9(金)

チャイナ・ショック後の安値からの反発率ランキング 10/8(木)

日々浸透する米利上げ先送りとハト派的利上げの織り込み度合い 10/7(水)

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