金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

2016年の利上げは2回?

更新日:2015年12月15日(火)

9月FOMCでのFF金利予想ドットチャートによれば、2016年末予想の中央値は1.375%となっていました。12月に0.50%(実際には0.25-0.50%のレンジ指定)へと利上げした後、2016年には0.75%、1.00%、1.25%へと合計3回の利上げ、もしくは1.50%まで最大4回の利上げもあり得る、というのがFOMCでの見立てでした。この予想値自体が毎回低下傾向にあり、今回もやや低下すると仮定すれば、FOMCの主要メンバーは2016年には最大3回の利上げを見込む、との予想が成り立ちそうです。

CME Fedウォッチ 2015年12月14日しかし、市場予想では今のところ、FOMCでの予想よりもさらにゆっくりとしたペースを想定しています。
CMEのFedウォッチで今回12月にFF金利が0.50%となるとの予想は83.3%に達し、今年最大。利上げ確実と見ている状況です。2016年のFOMC毎のFF金利予想としては、3月でも0.50%が49.5%を占め、0.25%予想の8.4%と合わせて57.9%。4月でも0.50%予想が43.8%、0.25%予想も7.3%で合計51.1%。つまり、4月時点でも2回め(2016年1回め)の利上げ(0.75%へ)は行われないとの予想が過半数を超えています。

CME Fedウォッチ 利上げペース見通し 2015年12月14日FF金利予想値0.75%以上の合計値の推移を見ると、2回め(2016年1回め)の利上げは6月にようやく60%を超えます。
12月の初回利上げ織り込み度80%超と同程度となるのは11月。即ち、今回12月に1回めの利上げで0.50%、2016年11月には2回めの利上げが行われて0.75%、となるのはほぼ確実、と見ていることになります。

2016年2回めの利上げでFF金利1.00%に達すると予想する向きは現時点では11月にようやく47.5%。12月までには若干の見通し改善もあり得るとの想定で2016年の利上げは2回、との予想がなんとか成り立つ程度。2016年に3回の利上げで1.25%へ、との予想は現状ではかなりの少数派。

2016年の利上げは2回か3回か?いずれにしても超スローペースでの利上げが見込まれることになりそうです。

NY金・日足チャート 2015/11/12 - 12/1414日のNY金相場は1.14%の大幅反落。終値では12月3日以来10ぶりの1060ドル台前半。FOMC前の警戒感も高まり、アジア時間の高値1077ドルから軟調推移。下値は直近安値圏1060ドル台までにとどまり、11月後半以降の主要レンジ1050ドルから1080ドル台までの範囲で保ち合い状態が継続中。FOMCの結果発表までは横ばいからやや軟調推移、発表後は乱高下も予想される。1050ドルを下抜けた場合の下値メドは1020ドル、1080ドル台上抜けの場合には1100ドル台をうかがう流れへ。

NYプラチナ・日足チャート 2015/11/12 - 12/14NYプラチナ相場は3日ぶりの反発で0.77%高。前日比騰落率が上下1%を下回るのは8営業日ぶり。安値圏での乱高下状態がようやく落ち着き始めたところでのFOMC。束の間の小康状態を経て再びボラティリティ拡大へ。800ドルの大台付近までの下落リスクを抱えた状態で、一時的にその近辺までをタッチして切り返すような展開も予想され、上方向には860ドル台後半を抜け出すと910ドル辺りまで急進する可能性も。

ドル円・日足チャート 2015/11/13 - 12/14ドル円相場は0.14%の小幅ドル高円安。NY原油が35ドル割れへと下落する流れで株安とともにリスク回避のドル売り円買い基調、しかし原油の下げ渋りからの反発に伴い株高ドル高基調へと反発。安値では120円30銭台まで下げたことで目先の目標水準120円台前半にほぼ到達、短期的な円高トレンドはかなり弱まった可能性も。FOMCでの今後の利上げペース見通しなどを確認後、方向性を見極める展開へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/14終値とチャート

15日の国内金価格は0.74%安の続落で安値更新、昨年6月10日(4422円)以来1年半ぶり安値圏での下値模索が継続。今年安値揉み合いレンジ4470円付近を下抜けたことで下方向への流れがやや加速、目先の下値目標は4390円台。明日までに到達しなかった場合には、17日朝の状況次第で大きく流れが反転している可能性、もしくはオーバーランの可能性も。

国内プラチナ価格は6日ぶりの反発で1.68%の大幅高。現在の安値圏3500円台前半の上限付近まで反発した状態となり、もう一段の上昇があれば反発基調継続への可能性も高まるところ。節目水準で再び反落となれば当面の下値余地3450円台辺りを目指す可能性が高まることに。短期円高基調が収束し始めた兆しもあり、これが続くようならプラチナ価格のサポート材料にも。
※参考:金プラチナ国内価格12/15とチャート

2015年12月15日(火)時点の相場
国内金4,433 円 12/15(火) ▼33(0.74%)
国内プラチナ3,566 円 12/15(火) ▲59(1.68%)
NY金1,063.4 ドル 12/14(月) ▼12.3(1.14%)
NYプラチナ850.2 ドル 12/14(月) ▲6.5(0.77%)
ドル円121.03 円 12/14(月) ▲0.18(0.14%)

12/14(月)のその他主要マーケット指標

コアCPI前年比2.0%上昇で利上げスタートには好材料 12/16(水)

2016年の利上げは2回? 12/15(火)

原油安によるリスクオフで国内プラチナ価格は6年5カ月ぶり安値 12/14(月)

利上げ前の一波乱でプラチナの下落余地拡大? 12/12(土)

米国の失業保険申請件数は1970年代以降の最低水準 12/11(金)


短期相場観~よく読まれた記事一覧

明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想

PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン

PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン


RSS金プラ短期相場観 RSSリーダーで金プラチナ短期相場観を購読


ページの先頭へ