金プラチナ短期相場観

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コアCPI前年比2.0%上昇で利上げスタートには好材料

更新日:2015年12月16日(水)

米・消費者物価指数(CPI)の推移 2015年11月世界的に低インフレ傾向が続くなか、米国の11月消費者物価指数(CPI)は前年同月比+0.5%と予想外の上昇となりました。原油安が大きく影響した2015年は0%近辺での低迷が続き、足下ではようやく上昇傾向となり、2014年12月以来、11カ月ぶりの上昇率。さらに食品とエネルギーを除いたコアCPIも前年比+2.0%へと上昇。年後半には着実な上昇基調となり、2014年5月以来、1年半ぶりの上昇率に。

航空運賃や家賃、自動車、医療費などの値上がりが影響した模様で、原油安による影響はまだ当面続きそうな状況ながら、緩やかなCPI上昇傾向はFRBの利上げスタートに向けての好材料となったようです。
ただし、FRBの物価目標における基準指標となる個人消費物価、PCEデフレーターの最新状況では前年比+0.2%、コアPCEも+1.3%にとどまっています。
インフレ目標2%に向けて上昇していく確信を得られたかどうかは、本日のFOMCで公表されるPCEインフレ見通しに反映されることになります。

また、NY連銀の製造業景況指数も-4.59となり、予想よりも悪くはない結果。5カ月連続マイナス圏ながらも4カ月連続でマイナス幅を縮小し、若干の安心材料に。ただし、全米の重要指標であるISM製造業景況指数は3年ぶりの節目50割れで6年5カ月ぶりの低水準へと低下した状態。こちらは、年明け以降の状況で2016年の利上げペースにおいて、有力な判断材料の一つとなります。

とりあえず、利上げ決定に向けての好材料を確認することはできたものの、3月利上げへの思惑が高まるような状況には、ほど遠い状態と思われます。

NY金・日足チャート 2015/11/13 - 12/1515日のNY金相場は0.17%の小幅続落。原油の反発と米11月の消費者物価指数などの好結果に株高ドル高が進行した流れでも下げ幅は限定的。しかし、10日ぶりに安値圏では1050ドル台を何度か試し、FOMCへの警戒感とともに今年最安値圏トライへの警戒感も高まりつつある様子も。安値更新なら1020ドル辺りまで、急反発で1090ドル到達なら1100ドル台乗せも。利上げ決定でいったん下方向トライ後、次回以降の利上げスローペース確認で切り返すパターンを予想。

NYプラチナ・日足チャート 2015/11/13 - 12/15NYプラチナ相場は0.66%の続伸も840ドルから860ドル台までのレンジ内推移の範囲内。FOMC後は金相場に追随する値動きが予想され、売り優勢の流れでは最大800ドル前後までの急落の可能性、反発局面では870ドル台到達なら910ドル超えへと向かう流れとなる可能性も。

ドル円・日足チャート 2015/11/16 - 12/15ドル円相場は0.52%のドル高円安で続伸。短期円高トレンドは前日の120円30銭台までで収束し、FOMC通過で新たな短期トレンド形成へ。利上げ決定でドル買い反応も123円台半ばの節目には届かず(もし超えたら大幅ドル高へ)、次回以降の見通し確認でやや反落傾向へ。円高方向には120円後半が新たな節目となり、ここを下抜けるようなら119円付近まで、あらためて円高が進行する可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/15終値とチャート

16日の国内金価格は7日ぶりの反発で0.59%高。底抜け状態からの一段安で4400円割れも見込まれた流れがFOMC後に急変する可能性も。NY金の反発と小幅円高、もしくはドル高にNY金軟調も限定的、といずれのパターンでも下落方向への下げ幅は限定的との見立て。どちらかと言えば国内金価格は底堅く推移する可能性のほうがやや優勢?4400円割れへの警戒感を抱きつつ。

国内プラチナ価格は1.29%の大幅続伸。1週間ぶりの水準へと急騰し、2番底をつけたような形に。ただし、ダブルボトム完成の為にはネックラインとなる3740円の節目超えが必要。FOMC後に反発基調が加速してこの水準を超えるようなら、ダブルボトム完成+一段高となり、12月14日の3507円が当面の大底となる可能性。それまでは3450円台までの下値警戒感も継続。
※参考:金プラチナ国内価格12/16とチャート

2015年12月16日(水)時点の相場
国内金4,459 円 12/16(水) ▲26(0.59%)
国内プラチナ3,612 円 12/16(水) ▲46(1.29%)
NY金1,061.6 ドル 12/15(火) ▼1.8(0.17%)
NYプラチナ855.8 ドル 12/15(火) ▲5.6(0.66%)
ドル円121.66 円 12/15(火) ▲0.63(0.52%)

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