金プラチナ短期相場観

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市場の波乱要因:中中日米欧+英、EU離脱懸念も急拡大

更新日:2016年2月22日(月)

週末のEU首脳会議での英国のEU残留に向けた改革案合意を受け、英国のEU残留の是非を問う国民投票が6月23日に行われることが発表されました。
残留支持を先導するキャメロン首相は早速、国民へのEU残留支持を呼びかけています。従来から、EU離脱ならロンドン市場の弱体化、英国経済への悪影響などを懸念する声も多く、今回は英国側の要望がある程度認められたことにより、EU残留に向けた勢力が拡大するのかと思いきや、どうも一筋縄では行かない状況のようです。

閣内での残留反対派も相当数存在するものと思われる上に、ジョンソン・ロンドン市長がEU離脱を支持することを表明しました。
元々人気のあるこの方、ロンドンオリンピック成功などでその影響力もさらに高まり、次期首相候補とも目される人物でもあり、キャメロン首相との真っ向対立の構図が出来上がってしまいました。つい先日の世論調査では五分五分となっていたEU残留への賛否は、今回のEU首脳会議を経て残留賛成優勢へ、とも思われていましたが、全く予断を許さない状況となってきました。

一連の流れをを象徴するように、下落基調が続いていた英ポンドはEU首脳会議前に反発し始めていましたが、今朝には急反落。
今後もEU離脱支持派の動向とともにEU離脱懸念拡大、そして6月23日の国民投票の結果次第では、英国のEU離脱にスコットランド独立への動きも加わり、もっと大きな市場の波乱要因となることが警戒されます。

中東情勢に中東産油国他、産油国協議と原油価格動向への懸念、中国経済減速への懸念、日本ではマイナス金利の悪影への懸念、米国経済減速懸念と利上げ動向への懸念、欧州で燻ぶる銀行不安から信用不安への拡大懸念など、世界各地に存在するマーケット波乱要因に、改めて英国のEU離脱懸念も加わり、その影響度は年前半に急拡大しそうな状況となってきました。結果次第では年後半の一大リスクにもなりかねません。

国内金価格は昨年来の下落トレンドの上値抵抗線超え 2016年2月22日22日の国内金価格は0.83%の反落。先週末の円高基調からの巻戻しがやや強まっている月曜朝の為替動向が金価格の急反落リスクを緩和。高値保ち合いの上値を切り下げながらもレンジ内推移を維持。為替の当面のデッドラインとも言える1ドル=112円台前半で切り返した流れが今後しばらく、ゆっくりと続くようならサポート要因に。4800円超えなら4870円前後を目指す上値トライ再開へ。円安の流れが一時的にとどまるようなら下落基調継続、4710円台のサポートラインを割れると4630円前後が目先の下値メドとなり、突破したばかりの昨年来下落トレンドの上値抵抗線を再び下抜けてしまう可能性も。

国内プラチナ価格は昨年来の下落トレンド抵抗線で反落 2016年2月22日国内プラチナ価格は1.33%の続落。先週の上値トライ失敗の流れが継続、NYプラチナもやや下値を警戒すべき状況となっていることもあり、高値圏での小さな三角保ち合いを下方ブレイク。目先は調整フェーズ進行の可能性が高まり、3600円前後までの下落は見込まれる状況。突破できなかった90日移動平均線も抵抗水準としての存在感を高めながら、ゆるやかに下落。結果的に昨年来の急落トレンドの上値抵抗線を抜け切れない状態が続き、この局面を打開する為には、当面の抵抗水準3710円ライン突破が必要。
※参考:金プラチナ国内価格2/22とチャート

2016年2月22日(月)時点の相場
国内金4,754 円 2/22(月) ▼40(0.83%)
国内プラチナ3,629 円 2/22(月) ▼49(1.33%)
NY金1,230.8 ドル 2/19(金) ▲4.5(0.37%)
NYプラチナ945.6 ドル 2/19(金) +-0.0(0.00%)
ドル円112.64 円 2/19(金) ▼0.59(0.52%)

2/19(金)のその他主要マーケット指標

1月シカゴ連銀全米活動指数、一時的反発か減速継続か微妙な状況 2/23(火)

市場の波乱要因:中中日米欧+英、EU離脱懸念も急拡大 2/22(月)

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フィラデルフィア連銀製造業景況指数も低迷、米景気減速懸念継続 2/19(金)

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