金プラチナ短期相場観

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ゴールデンウィークに下落し易いのはドル円ではなく、金

更新日:2016年5月6日(金)

日本の連休中には投機的な売買で円高になりやすい、というのは本当か?を検証してみます。
ここ数年のゴールデンウィーク開始の前営業日から、最終日の翌営業日までの変動状況をチェックしてみると、

2012年:4月27日→5月7日
ドル円:-0.51%、NY金:-1.54%、国内金:-2.4%、日経平均:-4.22%
2013年:4月26日→5月7日
ドル円:+1.02%、NY金:-0.33%、国内金:+0.12%、日経平均:+2.13%
2014年:4月28日→5月7日
ドル円:-0.57%、NY金:-0.78%、国内金:-0.11%、日経平均:-1.78%
2015年:4月28日→5月7日
ドル円:+0.74%、NY金:-2.61%、国内金:-0.41%、日経平均:-3.82%
2016年:4月28日→5月9日
※6日朝時点では、
ドル円:-0.78%、NY金:+0.47%、国内金:-1.21%、日経平均:-3.11%

ドル円は昨年まで2勝2敗の五分、明確な傾向は見られないようです。今年は今のところ円高方向。
NY金は昨年まで4年連続下落。圧倒的に下落傾向、ただし今年は現時点でわずかにプラス圏。国内金価格も2013年の小幅高を除いて下落傾向。
ゴールデンウィークに下落し易いのはドル円ではなく、金のようです。

なお、2015年以外は全て雇用統計もゴールデンウィーク期間内に含まれます。
NY金は2012年の高値保ち合いから、2013年以降は長期下落トレンドにあったことから、特定の期間を切り出しても下落傾向となりやすかっただけかもしれません。であれば、今年はトレンドが変化し、このまま週明けまでプラス圏を維持する可能性も高そうです。

そうなる為には、雇用統計の結果がそれほどポジティブな結果とはならないか、それなりの好結果で一時的に急落となっても比較的短時間で持ち直す展開も予想されます。
最近は後者のパターンもよく見られ、そうなると、ドル円はいったん円安方向に振れたとしても、再び円高へと、今年良く見られた光景が繰り返される可能性もありそうです。

NY金・日足チャート 2016/4/6 - 5/55日のNY金相場は0.16%の小幅安で3日続落。短期調整局面継続もやや下げ渋る展開、新規失業保険申請件数悪化に1280ドル台後半へと反発も一時的となって1270ドル台での小康状態でイベント待ちモードへ。ポジティブな結果で下落なら1250ドル程度までは抵抗感なし、1230ドルを下抜けるような急落となった場合には流れが大きく変化し、1200ドルの大台割れへと向かうような展開へ。ネガティブな結果で上昇の場合には1300ドルが当面の抵抗水準。超えると1320ドル前後へと一段高の展開も。

NYプラチナ・日足チャート 2016/4/6 - 5/5NYプラチナ相場は3日ぶりの反発となって0.78%高。しかし前日朝時点で小反発した1060ドル台を中心に2日連続同一水準での保ち合い状態。1050ドル台がサポートラインとなって上値トライへと上昇トレンド継続なら1090ドルが抵抗水準。超えると1100ドル台から最大1130ドル付近まで上値を伸ばすような展開へとつながる可能性も。反落の展開で1050ドル割れなら1030ドルまでの下落余地。

ドル円・日足チャート 2016/4/6 - 5/5ドル円は0.25%の小幅ドル高円安で4日続伸。しかし4月末からの急落局面の38.2%戻しであり4月29日の始値付近でもある108円には届かず、チャート形状からは格好の戻り売り局面を形成した状態に。安倍首相の為替けん制発言なども多少の下支え要因とはなった様子もここから先は雇用統計次第の展開。ADP下振れによる低調予想と4月調査対象週の失業保険申請件数の好結果(4月16日までの週:24.8万件=42年ぶり低水準)、及び4月雇用統計は好結果となりやすい過去の傾向からの上振れ予想も交錯。106円台前半を割り込むようなら105円半ばの安値トライへ、108円の節目突破なら61.8%戻しの109円半ばを目指す展開へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/5終値とチャート

6日の国内金価格は0.17%の小幅安となって続落。4月半ばからの短期上昇トレンド継続に向けては適度な調整フェーズをはさんだ状態にあり、反発し易い頃合いと水準。円高リスクは幾分後退した状況で雇用統計次第で上下に振れやすい展開も。上昇トレンド継続の為には4780円を超える必要。超えれば4820円台から半ば辺りへと目標水準切り上げ。下方向には90日移動平均線の4660円台がサポートライン候補に。
週間ベースでは-58円(1.21%)となって3週間ぶりの反落。

プラチナ価格は5営業日ぶりの反落で0.2%の小幅安。2日の年初来高値からはわずかな下落にとどまり、調整不足の感も否めず。イベント・ドリブンで一時的にはさらに水準を切り上げる可能性もあるものの、上方向への次の節目となる4000円の大台回復に向けては調整の余地あり。3800円前後まで下げてもおかしくはない状況か。
週間ベースでは-2円(0.05%)の小幅安で4週間ぶりの反落。
※参考:金プラチナ国内価格5/6とチャート

2016年5月6日(金)時点の相場
国内金4,717 円 5/6(金) ▼8(0.17%)
国内プラチナ3,896 円 5/6(金) ▼8(0.20%)
NY金1,272.3 ドル 5/5(木) ▼2.1(0.16%)
NYプラチナ1,063.8 ドル 5/5(木) ▲8.2(0.78%)
ドル円107.25 円 5/5(木) ▲0.27(0.25%)

5/5(木)のその他主要マーケット指標

悲観すべき程でもない雇用統計に急騰後の水準を維持した金相場 5/7(土)

ゴールデンウィークに下落し易いのはドル円ではなく、金 5/6(金)

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