金プラチナ短期相場観

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雇用統計はそれなりの好結果で日米3連休前に材料出尽くし

更新日:2016年10月8日(土)

米・平均時給と賃金上昇率 2016年9月米9月の雇用統計では、非農業部門雇用者数(NFP)も失業率も市場予想よりも小幅に悪化。しかし、年内利上げに向けてはボーダーライン以上との見方も可能なレベルで改善指標もあり、市場の反応もそれぞれの思惑が交錯するようなやや乱高下気味の展開。日米3連休前ということもあり、ここまで急騰のドル高、急落の金なども材料出尽くしの一服状態へと移行し始めた様子。

平均時給は8月の25.73ドルから25.79ドルに増加。前月比では+0.3%の予想に対して+0.23%。前年同月比では+2.6%程度の予想に対して+2.59%。7月の前年比+2.72%から+2.43%へと急減速した8月からは反発し、2015年以降の上昇基調を維持した形。なお、6カ月平均では3カ月連続の+2.5%超で+2.56%となり、2009年10月(+2.65%)以来、6年11カ月ぶりの高水準に到達。

その他の指標では、労働参加率が62.9%へと前月から0.1%上昇し、3月(63.0%)以来、半年ぶりの水準へと改善。
長期失業者の割合は前月の26.1%から24.9%へと急減、2カ月連続の低下で2009年3月(24.2%)以来、7年半ぶりの水準へと改善。
U6失業率は9.7%で3カ月横ばい推移の状況。なお、U6失業率は6月に近年最低となる9.6%まで低下しており、この水準は2008年5月(9.7)-4月(9.2)以来8年ぶりの低水準まで改善した状態。ただし、2007年12月の8.8%までさらなる低下を期待される状況。

米労働指標の地道な改善傾向は続き、労働市場はスローペースながらも回復基調が進行中です。

NY金・日足チャート 2016/9/8 - 10/77日のNY金相場はわずかに1.1ドルの小幅安となり、6日続落。6月7日(1247.0)以来4カ月ぶり安値水準を更新。6日続落以上は5月以来で今年2度め。なお、2013年から2015年までも毎年2回づつ記録。米9月雇用統計では失業率や雇用者数などが市場予想を下回ったことでファーストリアクションは1250ドル台半ばからこの日の高値1267ドルまで急騰。しかし、内容的にはそれほど悪い訳でもなく、徐々に値を下げる展開となって1時間半後には元の水準へ、さらに1時間半後にはこの日の安値1240ドル台前半まで下落。その後の反発で今朝の時間外には1250ドル台後半まで切り返して3連休へ。終値ベースでは200日移動平均線割れからの反発途上も時間外ではわずかに上抜けた状態にあり、この近辺での下げ止まりの兆しも。
なお、この日SPDRゴールドシェアーズの金ETF残高は前日比11.27トン、1.19%の増加と1カ月ぶりの大幅増。金価格急落に伴う買いが動き始めている様子。いったんは急落フェーズ一服の兆しとなり、目先の反発目安としては1275ドル程度まで。
週間ベースでは-65.2ドル(4.95%)となって続落。週間の下落率としては2013年9月9日からの週(-77.9、-5.62%)以来3年ぶりの大幅下落。

NYプラチナ・日足チャート 2016/9/8 - 10/7NYプラチナ相場も3.7ドル(0.38%)の小幅安で6日続落。6月2日(960.1)以来4カ月ぶりの安値水準となり、6日続落は3月以来で今年2度め(2015年は4回)。金に追随する展開で安値圏での上下動。高値980ドル台から4月7日(946.0)以来半年ぶりの安値となる952ドルまで下落して反発。今朝には970ドル台を回復し、こちらも上げ止まりへの可能性を示した状態。反発の目安としては、8月高値からの下落幅に対する23.6%戻しとなる1010ドル近辺まで。
週間では-66ドル(6.42%)の大幅続落。昨年11月9日からの週(-76.3、-8.12%)以来、11カ月ぶりの大幅下落。

ドル円・日足チャート 2016/9/8 - 10/7ドル円は前日からほぼ1円のドル安円高となって9日ぶりの反落。雇用統計には乱高下の反応となり、103円70銭近辺から一時103円90銭まで上昇もその後は軟調推移で102円80銭台へ、再度103円40銭台まで反発して力尽きた様子で103円割れへ。一目均衡表の雲の上限をわずかに割り込んでしまったものの、90日移動平均線上で下げ止まった状態。8連騰後の適度な調整となり、円高リスク解消後のドル高円安への過度な流れも一服、いったんは落ち着きそうな状況へ。目先は90日移動平均線や102円の雲の下限などサポートされやすい節目もあり、103円台前半の雲の上限との攻防へ。あらためて104円ライン突破なら105円付近まで上値を伸ばすような展開も。
週間ベースでは+1.55円(1.53%)の続伸。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/7終値とチャート

2016年10月8日(土)時点の相場
国内金4,498 円 10/7(金) ▼32(0.71%)
国内プラチナ3,475 円 10/7(金) ▼42(1.19%)
NY金1,251.9 ドル 10/7(金) ▼1.1(0.09%)
NYプラチナ962.6 ドル 10/7(金) ▼3.7(0.38%)
ドル円102.96 円 10/7(金) ▼0.98(0.94%)

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