金プラチナ短期相場観

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新規失業保険申請件数は44年ぶり低水準、減少幅と期間は過去最大

更新日:2017年3月3日(金)

米・新規失業保険申請件数 長期推移 2017年2月米労働省が発表した2月25日までの週の週間新規失業保険申請件数は22.3万件。前週の24.2万件からは1.9万件の大幅減となり、1973年3月31日までの週(22.2万件)以来43年11カ月ぶり、およそ44年ぶりの低水準となりました。
失業率が5%を割れてからやや失速気味となっているのとは対照的に、失業保険申請件数はコンスタントに低下傾向が続き、さらに今回分では一段と低下、改善したことになります。

現在の低下局面は、ピークの66万件を記録した2009年3月を起点に7年11カ月間続き、合計44万件減少しています。
前回の低下局面(改善局面)では、2001年9月から2006年2月まで、4年5カ月続いて合計24万件の減少。その後増加局面(悪化局面)へと反転しました。
その前は、1992年7月から2000年4月までの7年9カ月間で合計31万件の減少。
さらに遡ると、1982年10月から1989年1月までの6年3カ月間では、69万件から28万件まで合計41万件の減少。

1967年以降の米労働省のデータによれば、現在は過去最長の低下局面を形成中で、減少幅も過去最大を更新中です。
また、チャートからは、上下のピーク局面ではしばしばロウソク足のヒゲのように急騰、急落局面を形成していることがわかります。
今回も前週からの大幅減により、下ヒゲを残す可能性を示しています。次週以降、24万件以上の水準に戻り、しばらくその水準以上が続くようなら、長期的に見ても下ヒゲ形成となります。

今回がボトムのピークとならなければ良いですが。

NY金・日足チャート 2017/1/31 - 3/22日のNY金相場は1.37%の大幅安で3日続落。下落率としては昨年12月15日、FOMC直後の2.91%以来、水準としては2月14日(1225.4)以来の安値水準へ。東京市場ではハト派のブレイナードFRB理事の「利上げはすぐに適切に」発言を受けての軟調推移、NY市場朝にかけて1230ドル半ばまで下げて一度は1240ドル台へと反発も、今度は中立派パウエルFRB理事の「3月FOMCで利上げは協議」発言で1230ドル付近まで急反落。連日のFOMC主要メンバーによる3月利上げ示唆発言により、上値の重い展開は続く。今のところは1230ドルのサポートラインが効いて下げ渋る状態も、今夜はイエレン、フィッシャーの2トップによるブラックアウト期間前最後のダメ押し発言も予想される。1230ドルを割れると調整幅拡大で当面の下値目安は1200ドル前後へ。

NYプラチナ・日足チャート 2017/1/31 - 3/2NYプラチナ相場も3日続落で2.85%の大幅安。やはり昨年12月15日(5.02%)以来の大幅下落となり、1月27日(983.3)以来の安値水準に。金の急落局面ではプラチナの下落率はおよそ2倍。このような局面では1000ドルの大台ラインのサポート力では2時間程度耐えるのが精一杯。NY朝に大台を割り込むと一時980ドル台前半まで下落。目先、この980ドル近辺では若干のサポートも期待されるものの、短期下落トレンドスタートに伴う当面の下値目安は1月半ばの安値水準、950ドル台辺りまで。

ドル円・日足チャート 2017/2/1 - 3/2ドル円は0.6%のドル高円安で4日続伸、1月27日(115.08)以来のドル高円安水準に。3月利上げへの織り込み進行とともにドル全面高の流れが着実に進行する展開となり、新規失業保険申請件数の44年ぶり低水準なども好感して114円50銭台まで上昇。目先はFRB正副議長の追い打ち発言を受けてドル高基調継続へ。短期的には115円台までの上昇は見込まれ、ただし複数の節目に相当する115円付近では売り買い交錯の攻防も。このラインを完全に上抜けると、ダブルボトムからの反発で118円台が次の上値目安水準に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/2終値とチャート

3日の国内金価格は0.84%の大幅反落で前日の急騰分をほぼ帳消し。約1年ぶりとなる4900円の大台回復目前での急失速で、今回の上昇トレンドもいったん終息方向へと向い始めた可能性も。短期上値目標4910円再トライへの可能性もわずかに残しながら、流れは巻き戻し優勢の方向へ。当面のサポート水準4790円を下限に保ち合い形成となれば、再び上値トライのチャンスも。割り込むと下落トレンド形成へ。
週間ベースでは+7円(0.14%)の小幅上昇で1年ぶりの5週続伸。

プラチナ価格は2.15%の大幅反落。垂れ込めていた暗雲はやはり晴れることなく、7カ月ぶりの4000円の大台到達を目前にしての急反落。NYプラチナの1000ドル割れによって、昨年7月高値4072円超えを目標としていた短期的な流れはいったん終息、1回目の長期トレンド転換点超えチャレンジも失敗。目先は3870円のサポートラインを維持することが重要、割り込んだ場合には大幅調整局面入りへ。
週間では-12円(0.31%)、小幅に3週続落。
※参考:金プラチナ国内価格3/3とチャート

2017年3月3日(金)時点の相場
国内金4,845 円 3/3(金) ▼41(0.84%)
国内プラチナ3,906 円 3/3(金) ▼86(2.15%)
NY金1,232.9 ドル 3/2(木) ▼17.1(1.37%)
NYプラチナ989.9 ドル 3/2(木) ▼29.0(2.85%)
ドル円114.41 円 3/2(木) ▲0.69(0.60%)

3/2(木)のその他主要マーケット指標

イエレン発言で3月利上げほぼ確定、その先は雇用とインフレ次第 3/4(土)

新規失業保険申請件数は44年ぶり低水準、減少幅と期間は過去最大 3/3(金)

米1月PCEインフレは4年3カ月ぶりの1.9%、2017年末予想に到達 3/2(木)

米2月地区連銀製造業景況感の傾向~ 3/1(水)

1月耐久財受注は失速、2月ダラス連銀製造業活動指数は急騰 2/28(火)


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