金プラチナ短期相場観

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リスク回避一服もNY連銀製造業景況指数は5カ月ぶり低水準に

更新日:2017年4月18日(火)

NY連銀製造業景況指数 2017年4月4月のNY連銀製造業景況指数は事前予想の15.0程度に対して5.2と大幅下振れ。6カ月連続のプラス圏となり、好調期を維持する形にはなったものの、2年5カ月ぶり高水準となった2月の18.7からは2カ月連続の低下で昨年11月以来、5カ月ぶりの低水準へと急失速。

新規受注は6年11カ月ぶりの高水準となった3月の21.3から4月には7.0へと大幅低下。出荷は3月の11.3から13.7へと上昇したものの、2年5カ月ぶり高水準となった2月の18.2からは急失速した水準。その反面、雇用は4カ月連続の上昇で13.9となり、2015年3月(18.6)以来2年1カ月ぶりの高水準。
また、半年先の見通しを示す期待指数は39.9となり、3月の37.4からは小幅に上昇。ただし、ほぼ5年ぶり高水準となった12月と1月の49.7からは大きく低下した水準での推移が続きます。

全体的にも、好調期のピークを過ぎて失速傾向が目につき始める状態となってきました。
ただし、6カ月平均では9.4となり、4カ月連続のプラス圏で6カ月連続上昇、2015年2月(11.4)以来、2年2カ月ぶりの高水準となっています。
NY連銀製造業景況指数は、加速トレンドが継続している状態と見ることもできます。

失速傾向が続き、本格的に低下・減速トレンドへと転じたかどうかの判断は、今後2-3カ月程度の結果を見る必要もありそうです。
ただ、次月の結果も低下傾向となれば、6月利上げに向けてのマイナス材料の一つとはなりそうです。

NY金・日足チャート 2017/3/13 - 4/173連休明けとなった17日のNY金相場は0.26%の小幅高となって4日続伸。週末までの金利低下と円高進行に伴うドル安を反映する形で時間外には一時1297ドル台まで上昇。11月9日米大統領選開票の日に吹け上がった高値1338.3ドル以来の高値をつけて短期上値目標1300ドル近辺にほぼ到達した形。しかし、リスク回避一服となったNY市場では米10年債利回りが5日ぶりの上昇に転じ、NYダウも4日ぶりの反発で180ドル超の大幅高となり、ムニューシン米財務長官の「長期的にはドル高支持」発言を受けたドル買いも加速。金はNY引け後にかけて1290ドル割れ、今朝の時間外では1280ドル台前半へ。短期的な流れは一服も地政学リスクや欧州政治リスクなどへの警戒感は続き、高値圏を維持して再度1300ドルの大台トライのチャンスをうかがう展開へ。

NYプラチナ・日足チャート 2017/3/13 - 4/17NYプラチナ相場は1.4%の大幅続伸。終値では3月3日(994.1)以来、1カ月半ぶりの高値水準。上値抵抗水準となりつつあった980ドル台前半を突破したNY市場では株高の流れに同調するように990ドル台へと上昇。しかし、1000ドルの大台トライに向けては金の失速に足を引っ張られる形で失速。今朝の時間外では980ドル台前半へ。この水準を維持できれば、保ち合い上抜けに伴う上昇トレンドも維持し、上値目標1010ドル付近も継続。

ドル円・週足チャート 2016/10/31 - 4/21ドル円は0.22%のドル高円安となって反発。東京市場朝の株安円高の流れでつけた安値108円10銭台を底値にいったん小反発、52週移動平均線が通過中の108円30線前後の水準での保ち合い状態に。NY市場での株高、金利上昇の流れとムニューシン発言を追い風に109円台を回復。短期的には円高の流れも一服感となりやすいところ。ただし日米経済対話もスタートし、地政学リスクなども継続するなかでは上値も押さえられやすい地合いも継続か。再度円高圧力が強まれば昨年11月安値から12月高値までの61.8%戻しとなる107円80銭近辺までが次の下値目安水準となり、円安方向には50%戻しの110円近辺までが当面の抵抗水準に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/17終値とチャート

18日の国内金価格は0.21%の続落。短期上値目標1300ドル付近到達に伴う一服感から、NY金は前日朝から実質反落状態となり、これをカバーするほどの円安ともならず、国内価格はジリ安の展開に。ただし、単体で見るトレンドは相変わらず緩やかながらもしっかりとした上昇基調を維持。21日移動平均線(4791円)まででサポートされる状態を維持できれば4880円近辺の今年高値トライへと向う流れも継続へ。ただし4770円台を割り込むような展開となった場合には短期トレンド腰折れの可能性も。

プラチナ価格は0.52%の大幅反発。金との価格差は11日の1180円から、前日の1158円、今朝には1129円となり、4度目の価格差ピーク水準からの縮小トレンドがスタートした可能性は一段と高まるとともに、プラチナ価格の短期上昇トレンドがスタートした可能性も。3月30日の3682円をわずかに上抜けたことにより、約3週間続いた底値保ち合い状態を抜け出した形となり、当面の上値目標水準は3月半ばの保ち合い水準、3740円台辺りまで。
※参考:金プラチナ国内価格4/18とチャート

2017年4月18日(火)時点の相場
国内金4,816 円 4/18(火) ▼10(0.21%)
国内プラチナ3,687 円 4/18(火) ▲19(0.52%)
NY金1,291.9 ドル 4/17(月) ▲3.4(0.26%)
NYプラチナ991.1 ドル 4/17(月) ▲13.7(1.40%)
ドル円108.90 円 4/17(月) ▲0.24(0.22%)

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