金プラチナ短期相場観

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NY金はダブルトップ、金プラチナ価格差はトリプルトップへ

更新日:2017年6月10日(土)

NY金プラチナ価格差 2017年6月9日NY金とNYプラチナの価格差は今年、年初の200ドル程度から拡大傾向が続き、4月以降は300ドル超の水準となり、今週の6月7日には過去最大となる345.6ドルまで拡大しました。
今年これまでの価格差のピーク、5月3日の344.1ドル、6月1日の341.1ドルと合わせてトリプルトップ(もしくはダブルトップ)形成の様相となり、6月9日時点では331.1ドル。
5月以降は300ドルから340ドル台までのレンジ状態に入った可能性、もしくは今週末の縮小が一時的で拡大傾向がまだまだ続く可能性も否定はできませんが、もし、今後レンジ下限、ネックラインでもある300ドルを割り込んだ場合にはトリプルトップ完成となり、NY金とプラチナの価格差は最大で250ドル程度まで縮小する可能性も生じそうです。

また、NY金は4月18日の1294.1ドルと6月6日の1297.5ドルでピークを形成し、9日時点では1271.4ドルへと下落。5月9日の1216.1ドルをネックラインとするダブルトップ形成の可能性もありそうです。ネックラインを割り込んだ場合には、最大で1130ドル台辺りまでの下落も想定されることになります。

なお、価格差拡大の背景には金価格の上昇ペースにプラチナの上昇が追いつかないことが挙げられ、金の調整局面でのプラチナ急落により価格差が急拡大する場面も見られます。結果的に金と価格差との間には相関性は見られないのに対し、プラチナと価格差との間には逆相関の関係が生じやすくなっています。
プラチナと価格差との90日間の相関係数は、5月上旬に-0.7台を超え、6月6日時点では-0.79まで強まっています。

NY金のダブルトップ完成、価格差のトリプルトップ完成とはならない場合でも、NY金の高値更新、価格差の最大更新がなければレンジ推移となり、目先しばらくはいずれも低下・縮小傾向優勢の展開も予想されます。
金とプラチナの価格差が縮小傾向となれば、NYプラチナは上昇しやすい局面を迎えることになります。

NY金・日足チャート 2017/5/5 - 6/99日のNY金相場は0.63%安となって3日続落。コミー前FBI長官の公聴会や英総選挙などのイベント通過で落ち着きを取り戻した市場はリスク選好の流れとなって金利上昇、株高・ドル高の展開。金は1300ドル手前の短期上値目標到達後の調整局面継続で6月1日(1270.1)以来、1週間ぶりの水準。利上げが確実視される次週のFOMCを控えてもう一段のドル買い・金売り優勢の展開も想定され、今年の上昇幅の23.6%戻し(1257.6)近辺までが目先の調整目安に。1250ドルのサポート水準を割り込んでしまうと半値戻し(1211.6)までの下落局面形成も。利上げ後の反発で今年高値更新の場合には次の上値目標として1320ドル近辺程度。
週間ベースでは-8.8ドル(0.69%)、5週ぶりの反落。

NYプラチナ・日足チャート 2017/5/5 - 6/9NYプラチナ相場は0.23%の小反発。NY朝にかけて欧米株高の流れに連れるように950ドル半ばまでの急反発も一時的となり、金の軟調推移に引き戻される形で940ドル付近へ。ゆるやかに下落する90日移動平均線(964.5)が当面の上値抵抗線として存在感。920ドル台を下限とするレンジでの保ち合い推移継続へ。上方ブレイクできれば1000ドルの大台超え、下方ブレイクなら900ドル割れへと大きく動き出す可能性も。
週間ベースでは-13.1ドル(1.37%)の続落。意外にも続落は今年3回目で最長。今年の傾向どおりなら次週は反発へ。

ドル円・日足チャート 2017/5/8 - 6/9ドル円は0.27%のドル高円安となって小幅に3日続伸。イベント通過で米10年債利回りの反発と株高の流れに連れて一時一週間ぶり高値となる110円80銭台まで上昇。NYダウの過去最高値更新に対してNASDAQは1.8%の大幅反落とチグハグな展開でダウもNY午後には急反落、ドル円も110円10銭台までの巻き戻し。結果的に節目となる200日移動平均線(110.41)を上抜けしきれない形となったものの、今週安値109円10銭台でいったん底を打った可能性も高まる状況に。今年2回めの利上げが見込まれるFOMCで年後半に向けての見通しが弱気でなければ多少の上昇余地も。200日移動平均線を超えて111円前半の節目を超えると112円半ばが次の上値目安に。逆の展開で109円半ばを割れるようだと下値トライ再開で108円半ばまでが次の目安に。
週間ベースでは-0.15円(0.14%)の小幅ドル安円高となって続落。ドル円も続落は2週までが今年最長で4回め。この傾向が続けば次週反発へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/9終値とチャート

2017年6月10日(土)時点の相場
国内金4,837 円 6/9(金) ▼20(0.41%)
国内プラチナ3,563 円 6/9(金) ▼28(0.78%)
NY金1,271.4 ドル 6/9(金) ▼8.1(0.63%)
NYプラチナ940.3 ドル 6/9(金) ▲2.2(0.23%)
ドル円110.28 円 6/9(金) ▲0.30(0.27%)

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