金プラチナ短期相場観

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着工件数は8カ月ぶり低水準、米住宅市場にピークアウト警戒感

更新日:2017年6月17日(土)

米住宅着工件数 2017年5月米商務省が発表した5月の住宅着工件数は年率換算で109.2万件。2016年9月(106.2)以来8カ月ぶり低水準に。4月は117.2万件から115.6万件、3月も120.3万件から118.9万件へといずれも下方修正され、その3月から3カ月連続の低下となっています。
最近では2016年10月の132.8万件が9年2カ月ぶりの高水準となってピークをつけた形となっています。また、6カ月平均では今年3月に124.3万件まで上昇し、9年4カ月ぶりの高水準となった後失速し、5月には120.48万件まで低下。
前月比増減数の12カ月平均での推移をみると、足下では5カ月連続の低下となり、近年はゆるやかに低下傾向となっているのも確認できます。

先行指標となる建設許可件数も5月は116.8万件となり、昨年4月(116.3)以来1年1カ月ぶりの低水準。1年7カ月ぶり高水準となった今年1月の130.0万件からも大きく水準を切り下げています。

NAHB住宅市場指数(HMI)2017年6月全米住宅建設業者協会(NAHB:National Association of Home Builders)が前日に発表した、住宅市場の景況感を示すNAHB住宅市場指数でも、6月は67となり、市場予想の70を下回りました。11年9カ月ぶりの高水準となった3月の71が近年のピークとなった可能性を示す傾向が続いています。

熟練労働者の不足、土地不足などによる供給不足が要因として指摘されてはいますが、長期金利低迷により住宅ローン金利の低下が続く状況にもかかわらず、米住宅市場はハードデータでもソフトデータでもピークアウト警戒感が高まる状況となりつつあります。

NY金・日足チャート 2017/5/12 - 6/1616日のNY金相場は0.15%の小幅反発。ドル買い優勢となった東京・欧州市場、米住宅指標の下振れを受けて米長期金利とドル反落となったNY市場、金は1253ドルから1258ドルまで上下5.4ドルの小動きにとどまり、少なくとも過去5年では最小値幅。1250ドルの強めのサポートライン近辺で短期下落トレンドは収束した様子。引き続き若干の行き過ぎで5月後半の保ち合い下限であり、200日移動平均線(1242.6)が通過する1240ドル台前半程度までの下振れ余地を残しながら、1280ドルを上限に保ち合い傾向へ。
週間ベースでは-14.9ドル(1.17%)の続落。

NYプラチナ・日足チャート 2017/5/12 - 6/16NYプラチナ相場は0.6%の反発。金と同様に小動きとなり、この日の値幅は9.1ドルで今年3番目の小動き。乱高下状態を経て落ち着きを取り戻し、今朝の時間外は930ドル付近まで値を戻して終了。920ドルのサポートを確認して小反発の流れとなり、目先は920ドルから950ドル台までのレンジ内推移が予想される。改めて920ドルの下限割れの場合には今年安値圏、900ドル付近までが下値目安に。
週間ベースでは-13.5ドル(1.44%)となって3週続落。

ドル円・日足チャート 2017/5/15 - 6/16ドル円はわずかに0.04%のドル安円高とほぼ横ばい推移。東京市場での株高・円安の流れで欧州市場にかけて一時6月2日以来、2週間ぶりのドル高円安水準となる111円40銭台まで上昇。しかし、NY市場では米5月住宅着工件数、建設許可件数ともに下振れたことを受けて米10年債利回りが急反落。6月のミシガン大学消費者信頼感指数も低調となり、ドル円は110円60銭台まで80銭ほどの大幅反落。短期上値目標111円台半ばに到達したことによる反落となって200日移動平均線(110.60)でサポートされて下げ止まった形となり、目先は200日移動平均線に支えられての堅調推移へと流れが変わりつつある状態に。
週間ベースでは+0.61円(0.55%)となり、3週ぶりの反発。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/16終値とチャート

2017年6月17日(土)時点の相場
国内金4,803 円 6/16(金) ▲29(0.61%)
国内プラチナ3,542 円 6/16(金) ▼8(0.23%)
NY金1,256.5 ドル 6/16(金) ▲1.9(0.15%)
NYプラチナ926.8 ドル 6/16(金) ▲5.5(0.60%)
ドル円110.88 円 6/16(金) ▼0.04(0.04%)

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