金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

ISM製造業景況指数の13年ぶり高水準を示唆していた地区連銀指数

更新日:2017年10月3日(火)

米主要地区連銀製造業PMIとISM製造業景況指数 2017年9月米9月のISM製造業景況指数は市場予想を大きく上回る60.8となり、2004年5月(61.4)以来13年4カ月ぶりの高水準とポジティブ・サプライズとなりました。
内訳では、雇用指数が60.3となり、2011年6月(61.3)以来6年3カ月ぶり、価格指数は71.5で2011年5月(76.5)以来6年4カ月ぶり、入荷遅延は64.4となり、2004年7月(64.5)以来13年2カ月ぶりの高水準となっています。

ハリケーンによる影響も大きく、入荷遅延指数を押し上げ、価格上昇につながったものと見られ、次月以降は若干の反落も予想されるところですが、米製造業の景況感の好調ぶりは、各地区連銀の製造業PMIの好調ぶりからもある程度予想される状況とはなっていたようです。

2016年以降の加速傾向は各地区連銀でも同様で、NY連銀が8月から9月にわずかに低下した以外は、フィラデルフィア、リッチモンド、ダラス、シカゴ、カンザスシティといずれも9月には加速傾向を強める結果となっていました。
また、各地区連銀の指数は今年に入って数年ぶりから数十年ぶりの高値を記録し、それ以降も高値圏での推移が続く好調ぶりを示していました。

近年、ISM製造業景況指数と最も連動性が強い地区連銀指数は、米GDPの9%超を占めるとされ、ワシントンD.C.を含む第5管轄地区のリッチモンド連銀。
2014年から今年9月までのISM製造業景況指数とリッチモンド連銀製造業指数の相関係数は0.6257と強い相関関係を示しています。
次月以降、リッチモンド連銀製造業指数も注目に値しそうです。

NY金・日足チャート 2017/8/28 - 10/22日のNY金相場は0.7%の続落で8月8日(1262.6)以来、2カ月弱ぶりの水準に。1270ドル台後半での保ち合い推移からNY引け後には1270ドル前半へと軟調推移も上下10ドル程の小動きに終始。米9月ISM製造業景況指数の上振れなどでも値動きは極めて限定的に。短期的な下値目安となっていた1270ドル台にしっかりと到達したことで落ち着き始めた様子も。新たな懸念材料として、スペイン・カタルーニャ州の独立問題や米ラスベガスの銃乱射事件などもあり、単発的に終わる可能性とともに欧州他地域への影響やテロ疑惑など、市場インパクト拡大につながる可能性も否定できず、北朝鮮問題とともに今後のリスク要因にも。目先は週末の雇用統計待ちでの小康状態継続も。

NYプラチナ・日足チャート 2017/8/28 - 10/2NYプラチナ相場は0.69%高で5日ぶりの反発。2カ月半ぶりの安値圏となった910ドル台での小幅保ち合いから反発の動きも限定的に。940ドルラインが当面の上値抵抗水準となり、目先は910ドルまでのレンジで保ち合い傾向にも。下方向へと抜け出してしまった場合には今年安値891.4ドル付近を目指す下値トライ再開の可能性も。

ドル円・日足チャート 2017/8/29 - 10/2ドル円は0.22%のドル高円安となって小幅続伸。東京市場から欧州序盤にかけては米10年債利回りが2.36%台まで上昇したことに連れての堅調推移となって一時113円台まで上昇。NY市場にかけては米10年債利回りが2.32%台まで急反落したことを受けての軟調推移で112円50銭台まで下落。米9月ISM製造業景況指数のポジティブ・サプライズに112円90銭近辺まで急騰も一時的にとどまり、再び112円半ばへ。112円台後半の狭いレンジでの乱高下状態となり、今朝の東京市場では再び金利上昇と株高の流れとともに113円トライへ。日足レベルでは112円前半から113円手前までのレンジで保ち合いを形成する形となり、このまま113円台を維持できるようなら、上値余地は113円台後半まで。112円前半へと反落した場合には111円近辺までの調整も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/2終値とチャート

3日の国内金価格は0.18%の小幅安で5日続落となり、8月29日(4924)以来の安値水準。5日続落となるのは3月以来、7カ月ぶり。下値目安4950円をややオーバーランし、巻き戻しの展開も予想されるが、週末の雇用統計までは動き難い状況にも。NY金が下げ止まらない場合には9月前半までの上昇幅の38.2%戻し(4935)から半値戻し(4901)辺りまでが意識される展開も。

プラチナ価格は0.25%の小幅高で3日ぶりの反発。金との価格差は過去最大水準の1400円台から1382円へと急縮小の兆しも見られるものの、プラチナ価格の反発局面としては極めて限定的にとどまる状態。7月末までの底値保ち合い上限となった3580円近辺までが当面の反発方向への目安に。
※参考:金プラチナ国内価格10/3とチャート

2017年10月3日(火)時点の相場
国内金4,941 円 10/3(火) ▼9(0.18%)
国内プラチナ3,559 円 10/3(火) ▲9(0.25%)
NY金1,275.8 ドル 10/2(月) ▼9.0(0.70%)
NYプラチナ916.6 ドル 10/2(月) ▲6.3(0.69%)
ドル円112.76 円 10/2(月) ▲0.25(0.22%)

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