金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

国内金価格5000円か4900円割れか、リスク回避とドル高との攻防へ

更新日:2017年10月10日(火)

国内金価格 週足ボリンジャーバンド 2017年10月10日国内金価格は2016年後半から上昇チャネルを形成し、この範囲内での上下動を繰り返す形で徐々に水準を切り上げる、上昇トレンドが続いています。ただし、足下ではチャネル上限付近からの反落、調整局面を形成中。

10月第1週にはチャネル半ばまで下落し、ボリンジャーバンドの+1シグマラインを下抜けていましたが、第2週スタート時点では再度+1シグマを上抜け、短期的にも上昇トレンド再開への兆しとなってきました。
ただし、背景的には先週末の米雇用統計での賃金上昇率加速の兆しによるインフレ上昇への思惑と12月追加利上げ観測再燃と、一時的にはこれを打ち消す北朝鮮リスクへの警戒感、さらには次期FRB議長人事に伴う来年の米金融政策への不透明感などが交錯し、リスク回避とドル高の勢いとの攻防状態ともなりやすく、一方的な流れも生じ難い状況にも。

国内金価格は反発基調継で中長期上昇チャネル上限方向へと向かい、5000円台回復か、あるいは上昇チャネル下限方向へと軟調推移再開で4900円割れへと大幅調整か、10月半ばにかけて、重要な局面を迎えつつあります。

10日の国内金価格は0.99%の大幅反発。北朝鮮リスクへの警戒感を背景に下げ渋り、一段安への可能性を示していた状態からは大幅に巻き戻され、逆に5000円台回復の可能性も浮上、5020円近辺までの反発余地も。ただし、リスク警戒感はいったん後退する可能性も高まりつつあり、NY金の軟調推移に連れる展開も予想され、4930円台までの水準で新たなレンジ形成も。ただし、この水準を割り込んだ場合には下落基調再加速の展開で下値目安は4860円前後まで。

国内プラチナ価格 週足ボリンジャーバンド 2017年10月10日国内プラチナ価格は2016年後半以降、大きな三角保ち合い傾向の推移となっていましたが、ゆるやかに下値を切り上げるサポートラインを10月第1週に割り込みました。第2週スタート時点では小反発もこのサポートラインの水準を回復し切れず、中長期的には厳しい展開も予想される状況となっています。
中長期的には、三角保ち合い圏内へと反発できれば、いずれ3800円台再トライもありうる状況となりますが、-1シグマラインを下抜けて今年安値を更新することになった場合、2016年10月安値3350円を目指し、2番底をつけに行く展開も予想される状況ともなりそうです。

10日のプラチナ価格は0.22%の小幅続伸。下向きの9日移動平均線(3572)付近まで戻し、ようやく下げ止まりへの可能性も示す状態に。しかし、金価格の大幅反発には追随し切れず、価格差も1400円割れでの縮小の兆しから急拡大となり、1415円へと過去最大更新。価格差縮小とプラチナの反発基調に向けては、10月2日までの下落幅の23.6%戻し(3613)が目先の目標水準に。3550円ラインが当面の重要なサポートラインとなり、割り込んでしまうと今年安値を更新し、3500円近辺までが次の下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格10/10とチャート

NY金・日足チャート 2017/9/5 - 10/99日のNY金相場は0.79%の続伸。10日の北朝鮮労働党創建記念日に向けての弾道ミサイル発射などへの警戒感から、週明け時間外には1280ドル台半ばへと水準を切り上げてのスタート。その後は、東京市場休場と米国もコロンブス・デーの祝日で債券市場が休場となり、終日静かな値動きに。東京市場10日午前に何事もなければ、午後からは先週末の雇用統計の好結果を受けたドル高の流れが再開する可能性もあり、18日の中国共産党党大会まではリスク回避一服へ。それまで金はやや軟調な展開も予想され、今週末の米消費者物価指数などが予想通り好結果となれば、売り圧力が強まる展開も。目先、反発方向には1300ドルラインが抵抗水準となりやすく、1270ドルラインが当面のサポートに、割り込んだ場合には1250ドル台へ。

NYプラチナ・日足チャート 2017/9/5 - 10/9NYプラチナ相場は0.16%の小幅反発。週明け時間外には920ドル台へと上昇もこれを維持できず、NY市場にかけては910ドル台半ばへと小幅に反落後、再度920ドルトライへ。日足では910ドル台での十字線が続く形となり、下落トレンド終息後も方向感が定まりきらない状態を示唆。地合い好転に向けては940ドルから90日移動平均線(948)辺りまでの反発が待たれる状況。910ドルの重要なサポートラインを割れると今年安値再トライで890ドル台へ。

ドル円・日足チャート 2017/9/5 - 10/9ドル円は先週末からほぼ変わらずの112円60銭台。週明け東京市場朝は先週末の軟調推移の流れを受け継いで112円30銭台まで売リ込まれてのスタート。午前中のうちに112円60銭台まで反発すると、その後は祝日での閑散状態から動意は低下。米ドル絡みの為替の牽引役となる米債券市場が休場の為、NY市場にかけてもドル円の値動きは極めて限定的に。この日の値幅は40銭程度にとどまり、今年の平均95銭の半分以下。9月の反発基調からの失速で横ばい推移の状態が続いたことで、循環的には反落を警戒する状態となり、リスク回避後退に伴うドル高円安への流れとの交錯状態に。112円台前半から113円手前の小幅保ち合い上抜けなら113円台後半までの上昇も、保ち合い下抜けの場合には111円近辺までの反落へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/9終値とチャート

2017年10月10日(火)時点の相場
国内金4,985 円 10/10(火) ▲49(0.99%)
国内プラチナ3,570 円 10/10(火) ▲8(0.22%)
NY金1,285.0 ドル 10/9(月) ▲10.1(0.79%)
NYプラチナ918.2 ドル 10/9(月) ▲1.5(0.16%)
ドル円112.68 円 10/9(月) ▲0.05(0.04%)

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