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NY連銀2月消費者調査でもインフレ期待値は上昇傾向だが
更新日:2017年03月15日(水)
NY連銀・インフレ期待指数 2017年2月NY連銀が発表した2月消費者アンケート調査によると、1年先インフレ期待値の中央値は2.96%となり、2015年6月(3.00%)以来1年7カ月ぶりの高水準となった1月の2.98%からはわずかに低下。3年先インフレ期待値の中央値は2.98%となり1月の2.90%から上昇し、2015年6月(3.00%)以来、1年8カ月ぶりの高水準となっています。

2016年1月に1年期待値は2.42%、3年期待値は2.45%といずれも最低水準を記録して下げ止まり、低水準での揉み合い状態を経て2016年末から上昇基調がスタートした形です。

イエレンFRB議長はインフレ上昇余地に度々言及していますが、消費者目線では今後のインフレ上昇をようやく予想し始めた状態と言えそうです。また、一部のFRB関係者からはトランプ政策に伴うインフレ急騰リスクを懸念する声も聞かれますが、この指標ではそれほど急激なインフレ上昇を意識した状況には、まだ至ってないものと思われます。

ミシガン大の1年期待インフレ指数でも年初から反発基調となってはいますが、2月は速報値2.8%から確報値で2.7%へと下方修正されており、極端な上昇傾向とはなっていない状況です。
FOMCでの判断基準となるPCEデフレーターは1月に1.9%と4年3カ月ぶりの高水準まで上昇してきましたが、目標水準2%の手前にあり、コアPCEは1.7%での横ばい推移が続きます。また、本日発表されるCPIは1月時点で前年比+2.5%、コアCPIが+2.3%と既に高水準に達し、2月も同等以上の水準も予想されてはいますが、この指標はしばしば上振れ、下振れる指標であり、行き過ぎのレベルには達していない状況と思われます。

FOMCでのインフレに対する現状判断としては、今回の利上げを支援する状況であり、しかし年末までの利上げ見通しを現時点で引き上げるほどの過熱感はない、といったところではないか、と推測されます。

NY金・日足チャート 2017/2/7 - 3/1414日のNY金相場は0.04%の小幅安。この日も終値では1200ドル台を維持し、8日以降5日連続1200ドル台での小康状態。サウジの増産などを背景に7日続落となったNY原油相場が3カ月半ぶり安値圏となる47ドル台まで急落していることを除けば、主要株式市場や為替市場もFOMCやオランダ総選挙などを控えて総じて小動き。そんななかでSPDRゴールドシェアの金ETF保有残高は、今年最大となった3月2日の845.32トンから10日の825.22トンまで20トン強減少後、2日間で834.99トンへと10トン弱の増加。1200ドルを当面の底値と見た買いが優勢となっている様子。節目の2.6%で足踏み状態となっている米10年債利回りが昨年12月利上げの時と同様に、今回も2.6%を上限として反落するようなら、NY金も1200ドルの節目水準からは一時的な下振れにとどまって反発する展開も予想される。ただし、FOMCのFF金利見通しドットチャート次第。上下の振れ幅としては最大で1170ドル台から1230ドル近辺までが予想される。

NYプラチナ・日足チャート 2017/2/7 - 3/14NYプラチナ相場は0.24%の小幅安で3日ぶりの反落。金と同様に値動きは限定的となり、940ドル前後での小幅保ち合い状態が継続し、950ドルラインが抵抗線となりつつある状態。FOMC後の振れ幅としては920ドル台から970ドル近辺までのレンジが予想され、利上げ決定の声明文で金とともに下方向、その後はドットチャートの利上げ見通し3回維持なら反発へと、明朝には上下双方向に乱高下の展開も。

ドル円・日足チャート 2017/2/8 - 3/14ドル円は0.12%のドル安円高で小反落。欧州序盤までの反発局面は115円20銭付近までと限定的、NY市場では原油安株安のリスク回避的な流れにも連れ、米長期金利の軟調推移とともに114円50銭までの円高。FOMCでは年内利上げ見通しが今回を含めて4回へと引き上げられるようなら116円台へと上昇の可能性も。そうでなければ利上げ決定後に115円台をつけて反落へ、という展開も。下値目安は113円後半、この水準を下回ると112円台半ばまで。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/14終値とチャート

15日の国内金価格は0.32%の続落となり、2月6日(4733)以来の安値水準。下値目安4700円近辺を目指す流れがジワリと進行。今朝のNY金も1200ドル割れを試す状況となり、明朝のFOMCで利上げ見通し引き上げとなった場合には、下落余地を一気に埋めて多少行き過ぎるような展開も予想される。逆のケースとなり、さらに日本時間早朝に伝えられるオランダ総選挙の出口調査第一報で、まさかの展開を予感させるような結果となった場合にはリスク回避の流れが急速に強まり、急反発の展開も。

プラチナ価格は0.21%の続落。昨年末(3640)以来の安値を更新し、3720円の節目を割り込んだことにより、もう一段の下落リスクが浮上。昨年10月から今年3月までの半値戻し(3672)近辺が意識され、当面の下値目安に。乱高下の展開となり、金に連れての反発となれば3740円台突破も予想され、流れが巻き戻される可能性も。その場合には3800円回復を目指しての反発局面形成へ。
※参考:金プラチナ国内価格3/15とチャート

2017年03月15日(水)時点の相場
国内金:4,737 円 3/15(水) ▼15(0.32%)
国内プラチナ:3,714 円 3/15(水) ▼8(0.21%)
NY金:1,202.6 ドル 3/14(火) ▼0.5(0.04%)
NYプラチナ:938.9 ドル 3/14(火) ▼2.3(0.24%)
ドル円:114.75 円 3/14(火) ▼0.13(0.12%)
→3/14(火)のその他主要マーケット指標

←FF金利引き上げ、見通し据え置きで米10年債利回り急落、金急騰 03/16(木)
→米10年債利回りは2.6%超え、NY金は1200ドル割れへの警戒感も 03/14(火)
→国内プラチナ価格の急落、ここまでは想定の範囲内 03/13(月)
→2月米雇用統計は好結果、3月利上げ確定を織り込んで材料出尽くし 03/11(土)

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