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3月PMI速報値はユーロ圏の景気加速基調鮮明、日米は失速
更新日:2017年03月25日(土)
日米欧の製造業PMI 2017年3月速報値マークイットが発表したドイツの3月製造業PMI速報値は58.3。4カ月連続の上昇で5年11カ月ぶりの高水準。好不況の節目50を上回る推移は2年4カ月連続。サービス業PMIでも3月速報値は15カ月ぶりの高水準となり、総合PMIでは6年ぶり高水準となる57.0へと上昇。
回復基調が遅れ気味だったフランスも、大統領選への不透明感が残るなかでも予想を上回る上昇で製造業PMIは53.4へと反発。節目50超も6カ月連続となり加速基調を維持。フランスではサービス業PMIのほうが好調で3月速報値では58.5の高水準。この結果、総合PMIでは57.6となって5年10カ月ぶりの高水準。

ドイツの加速基調に牽引され、フランスの好調にも押し上げられる形でユーロ圏の製造業PMIも2月の55.4から3月速報値では56.2へと上昇。7カ月連続の上昇となり、5年11カ月ぶりの高水準。節目50超は3年9カ月連続。サービス業PMIも56.5となって5年11カ月ぶりの高水準。総合PMIも56.7で5年11カ月ぶりの高水準。
価格指数もほぼ6年ぶりの高水準となっており、ECBは4月からの実質テーパリングに加え、年内利上げに向けても検討を迫られる状況になりそうです。

加速状態が続くユーロ圏に対して米国は失速状態。製造業PMIの3月速報値は53.4となり、1年10カ月ぶり高水準となった1月からは2カ月連続の低下で5カ月ぶりの低水準。同様にサービス業PMIも総合PMIでも6カ月ぶりの低水準へと失速状態が鮮明となりつつあるようです。主要地区連銀の景況感も3月に反落し、いったんピークをつけた可能性も警戒される状況に同調します。

トランプ政権の目玉政策の一つとされたオバマケア撤廃に向けての代替法案も結局いったん取り下げとなり、トランプ政策期待で加速基調が続いてきた米国の景況感も失速局面入りした可能性も想定されそうです。

なお、日経発表の日本の製造業PMIも2年11カ月ぶり高水準となった2月の53.3から3月速報値は52.6へと3カ月ぶりの水準へと反落。7カ月連続で節目50超を維持し、改善傾向は続くものの、米国の失速に上値を押さえられる形で失速してしまった状況です。見通しも過去4カ月で最小へと後退し、米国とともにピークを過ぎて失速局面入りした可能性も警戒されます。

この状況が続くようなら、ユーロ高ドル安円安傾向となりやすく、ドル高は抑制されやすくなり、相対的に金の下支え材料にはなりそうです。ただし、対ユーロでの円安が進行しやすい状況に対して、対ドルでの円安はそれほど進まない可能性もあり、国内金価格はNY金のゆるやかな上昇基調にさらにゆっくりと追随するような展開も予想されそうです。

NY金・日足チャート 2017/2/17 - 3/2424日のNY金相場は0.1%の小反発。オバマケア代替法案となる共和党のヘルスケア法案採決に向けた不透明感から株安・ドル安・金利低下の流れが続き、金は1240ドル台前半から1250ドル台前半まで上昇。しかし、共和党内でも十分な賛成票が得られない見通しからトランプ大統領はこの法案をいったん取り下げ。採決見送りにともなうリスク先送りで引け後にはリスク回避の巻き戻しとなって1240ドル台前半へと小幅急反落。3日連続で上値は1250ドル前半で押さえられ、下値は1240ドル前半、終値では1250ドル手前と同じような展開での揉み合い。課題先送りで不透明感が続くトランプ政策の動向が金価格をサポートする状況はまだしばらく続きそう。1260ドルの節目突破ならいつでも1300ドルの大台トライのチャンス。
週間ベースでは+18.3ドル(1.49%)の続伸。

NYプラチナ・日足チャート 2017/2/17 - 3/24NYプラチナ相場は0.43%の続伸。上値を試す場面でも970ドルまでと限定的、今朝の反落局面では960ドル台半ばへ。4日連続で上値は20日移動平均線に押さえられて切り下げ、下値は960ドル近辺で下げ止まる状態が続き、小幅三角保ち合いを形成。20日移動平均線を上抜けて970ドル台後半へと上昇できれば1000ドル近辺を目指す流れがスタートする可能性、960ドルの下限割れの場合には930ドル近辺の3月安値再トライの展開も。
週間ベースでは+4.9ドル(0.51%)と小幅続伸。

ドル円・日足チャート 2017/2/20 - 3/24ドル円は0.28%のドル高円安となり、9日ぶりの反発。採決されれば否決濃厚となっていたオバマケア代替法案の行方を不安視する流れでこの日も前日安値と同水準となる110円60銭近辺まで下落。法案取り下げによる問題先送りをとりあえずは好感する形で株高・金利上昇の流れとともに111円台を回復。短期的には110円60銭を底値に111円50銭をネックラインとするダブルボトム形成の兆しとなり、ドル売り円高方向への過熱感解消に向けても若干の反発余地は想定される。111円後半へと上昇できれば112円半ばまでが目先の上値メドに。しかし、トランプ政策への不信感と不透明感もくすぶり続け、110円台へと下値トライ再開なら110円近辺までの下落余地も。
週間ベースでは-1.47円(1.31%)で続落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/24終値とチャート

2017年03月25日(土)時点の相場
国内金:4,762 円 3/24(金) ▼12(0.25%)
国内プラチナ:3,687 円 3/24(金) ▼10(0.27%)
NY金:1,248.5 ドル 3/24(金) ▲1.3(0.10%)
NYプラチナ:967.9 ドル 3/24(金) ▲4.1(0.43%)
ドル円:111.23 円 3/24(金) ▲0.31(0.28%)
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