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クリーブランド連銀インフレ期待モデル再失速、2%到達は20年後
更新日:2017年08月15日(火)
クリーブランド連銀・インフレ期待モデル 2017年8月クリーブランド連銀が発表した8月のインフレ期待モデルによると、1年後の予想インフレ率は1.65%。6月時点で0.96%へと急落し、7月には1.71%へと急反発していましたが、8月に再失速。2016年に12月の2.29%まで上昇して失速した流れが続く状況となっています。

米労働省が発表する消費者物価指数(CPI)のデータや債券利回りデータなどに加え、アンケート調査ベースのインフレ期待値などを用いて算出されるクリーブランドモデルでは、1年先のインフレ率予想値は過去2000年から2008年までは上下にブレながらもほぼ2-3%のレンジを維持し、それ以前は3-4%、1980年代には4-5%台での推移となっていました。しかし、2010年以降は概ね2%を下回る水準での推移が続きます。

10年後の予想インフレ率は、8月は1.81%となり、7月の1.85%から小幅に低下、やはり2016年12月の1.95%が近年のピークとなって今年は低下傾向が続きます。
30年後の予想インフレ率は8月時点で2.16%。これも2016年12月の2.23%が最近のピークとなって今年はゆるやかに低下傾向。

なお、7月時点の予想インフレ率では、18年後には2.01%到達となっていましたが、今回8月時点では19年後でも1.99%、20年後にようやく2.01%と2%台到達予想となっています。また、10年後に1.8%台へと上昇し、9年後までは1.7%台までの低迷が続く予想となっています。

約1年前、2016年7月のクリーブランド連銀のインフレ期待モデルでは、1年後の予想インフレ率は1.65%となっていました。先週労働省が発表した7月CPIは1.7%とほぼ一致しています。
CPIは6月の1.6%からは小幅に上昇し、低下基調に歯止めがかかった可能性も示してはいますが、クリーブランド連銀の予想値では、向こう10年程度は現状水準での推移が続くことになります。

NY連銀のダドリー総裁は「年内あと1回の利上げ実施を支持」するとしていますが、今後のインフレ動向が、この発言を撤回させることになるかもしれません。

NY金・日足チャート 2017/7/11 - 8/1414日のNY金相場は0.28%安となって4日ぶりの反落。ティラーソン米国務長官とマティス国防長官は北朝鮮への外交的・経済的圧力を加えることを連名でWSJ紙へ寄稿し、マクマスター大統領補佐官は戦争リスク低下発言など、米国側では軍事リスク否定発言も相次ぎ、北朝鮮の金委員長は「米国の行動を注視」と慎重姿勢。今朝には「グアムへのミサイル攻撃見合わせ」報道もあり、北朝鮮リスクは緩和。市場はリスク回避の巻き戻しの流れとなり、先週末に短期上値目標1300ドル手前の高値をつけたNY金は徐々に上値を切り下げる展開。今朝の時間外には1280ドル前半へと値を下げており、短期上昇トレンドはほぼ終了の様相。調整局面では7月以降の上昇幅の38.2%戻し(1262.2)近辺までが比較的重要なサポート水準。当面はこの水準までではサポートされる可能性が高いと思われるものの、割り込んだ場合には1240ドル前後が次の下値目安に。

NYプラチナ・日足チャート 2017/7/11 - 8/14NYプラチナ相場は1.5%の大幅安となって13日ぶりの反落。過熱感を振り切って上昇し続けた買われ過ぎ局面からようやく調整が入った形。990ドルラインが当面の抵抗水準となり、次回ここを突破した際には1000ドルの大台超えが現実的に。ただし現状はNY引け後にもずるズルズルと値を下げて970ドル割れ、既に今回の急上昇トレンドの23.6%戻し(971.8)付近を試す状況となり、半値戻し(944.1)前後までが目先の調整目安にも。

ドル円・日足チャート 2017/7/11 - 8/14ドル円は0.42%のドル高円安となって5日ぶりの反発。北朝鮮リスク一服により、ドル安円高の巻き戻しが進行。NY市場ではNY連銀ダドリー総裁のタカ派発言もあり、ドルインデックスも米10年債利回りも重要な節目水準で反転し、ドル円も先週末の108円70銭台が当面の円高底値となって短期トレンドが反転した可能性が高まる状況。ドル高円安方向への節目は111円手前、超えると112円半ばが視野に、逆に109円の節目ラインを再度割れると、今年最安値圏となる108円近辺までが意識される展開に。今晩の米7月小売売上高が好結果なら上方向へ、ネガティブな結果となった場合には反落へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/14終値とチャート

15日の国内金価格はわずかに1円安。2カ月ぶり高値圏での横ばい推移が続き、4830円の節目を上抜けたことで加速するかと思われた流れは小康状態となり、NY金の調整局面入りの気配とともに国内金価格の上値トライへの流れも失速の様相。ただし、反転した可能性が高まる流れもこのまま一方的に進行する状況とも思われず、米朝にらみ合いの構図とともに国内金価格はNY金とドル円との綱引き状態にも。目先は4820円から4850円までを主要レンジに方向感模索の展開か。

プラチナ価格は1.03%の大幅反落。NYプラチナの息切れ、大幅調整に伴い、国内プラチナ価格は短期上値目標3710円台には少し届かず、2カ月半ぶり高値となった3687円までで上値トライを終了。調整局面としては、6月安値から8月高値の23.6%戻し(3650)にちょうど到達し、一服感も出やすいところ、さらに調整進行なら38.2%戻し(3627)近辺までが目先の下値目安に。反発の展開では3690円が当面の抵抗水準となり、超えると3730円台辺りが次の目標水準に。
※参考:金プラチナ国内価格8/15とチャート

2017年08月15日(火)時点の相場
国内金:4,840 円 8/15(火) ▼1(0.02%)
国内プラチナ:3,649 円 8/15(火) ▼38(1.03%)
NY金:1,290.4 ドル 8/14(月) ▼3.6(0.28%)
NYプラチナ:974.9 ドル 8/14(月) ▼14.8(1.50%)
ドル円:109.61 円 8/14(月) ▲0.46(0.42%)
→8/14(月)のその他主要マーケット指標

←米7月小売売上高は年初来最大の伸び率、短期トレンド反転加速 08/16(水)
→1300ドルと108円、2.10%台の壁と93ポイント近辺のサポート帯 08/14(月)
→5カ月連続予想下振れの米7月CPI、しかし下げ止まりの兆しも 08/12(土)
→米7月生産者物価指数は半年ぶり低水準、夏場の金買いサポートへ 08/11(金)

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