金プラチナ相場情報
Let's GOLD

★「ELA(緊急流動性支援)」★

ECB(欧州中央銀行)では支払い能力のある銀行のみをリファイナンスオペの対象としている。従ってECBの基準を満たさない銀行はECBからの流動性供給を受けることができない。目安として3大格付け会社(ムーディーズ、S&P、フィッチ)が投資不適格級と見なす、BB+(ムーディーズはBa1)以下に格付けした銀行についてはECBも見放す、ということのようだ。

ECBからの救済を受けることができないと判断された銀行は、それぞれの国の中央銀行へ支援を打診することになる。
その国の中央銀行が支払い能力ありとみなせば、その中央銀行から該当銀行への支援を行う。これをELA(緊急流動性支援):Emargency Liquidity Assistance という。
但しこのELA、ECBの資産項目に計上されていると見られ、ECB政策委員会の承認も必要。

支援に伴う担保や金利などは該当国の中銀に委ねられ、その内容については明らかにされていない。
焦げ付いた場合にもその中銀が責任を負うという。

先日、6月25日にも米格付け会社フィッチが地中海の島国キプロスの国債をジャンク級となるBB+に格下げ(ムーディーズ、S&Pは既に同等の格付けにランク済)したことで、同国の金融機関はELA(緊急流動性支援)を利用しているものと思われる。

ECBの目が行き届かないところは各国中銀で面倒を見なさい、という状態であり、事実上「最後の貸し手」機能は各国中銀が果たしているようです。
今、欧州ではこのブラックボックス状態のELA(緊急流動性支援)の規模が急拡大しているようです。
このいびつな関係を改善する為にも、銀行同盟の早期実現が必要なのかもしれません・・・。

最終更新:2012年07月03日

関連ワード
銀行同盟 ユーロ共同債 欧州安定メカニズム(ESM) ベイルイン 
関連記事
ギリシャショックに上値限定、プラチナにも必要な忍耐と平静さ(2015/06/29)
ELA(緊急流動性支援)の上限据え置きにより、最後の資金調達手段を失ったギリシャの銀行は7月6日まで休業となり、29日午...
楽観と悲観の狭間で迎える月曜、ギリシャの火曜は「困難の日」?(2015/06/22)
ELA(緊急流動性支援)も機能不全に陥り、ギリシャ国内の金融市場が混乱に陥るのは必至で、ユーロ離脱への道を進むことになり...
歩み寄りか決裂か、混迷続くギリシャ問題(2015/02/09)
ELA(緊急流動性支援)を適用し、場つなぎしようとの目論み。 当然、ドイツを筆頭に既存支援の打ち切り(=既存の財政...
キプロス支援は合意、トロイカはロシアとの調整へ(2013/03/25)
ELA(緊急流動性支援)の供給ストップも回避され、キプロスの銀行は営業再開へと向かうようです。 IMF・EU・EC...

→一覧に戻る
→ 2013年流行語大賞~マーケット編~
→ 2012年流行語大賞~マーケット編~

トップページへ
金プラチナ短期相場観
金プラチナ価格予想
PIVOT指数
主要マーケット指標
地金相場週間推移
相場情報メール
年間高値安値
国債格付一覧
チャートギャラリー
相関性RANK
トレンドワード
純金積立
マーケットトピックス


★PCサイトはこちら★
★iPhone/スマホ★