日本円の対米ドル為替レートは、第2次大戦後1ドル=360円の固定相場制が続き、1971年12月のスミソニアン協定で1ドル=308円への切り上げを経て、1973年2月に変動相場制へと移行しました。
変動相場制導入直後に260円台まで下落した後、1973年秋のオイルショックをきっかけに300円近辺までドル高円安が進行。1970年代後半から徐々に円高が進行し、1978年末には180円近辺へ。
その後、ソ連のアフガニスタン侵攻などの地政学リスクによるドル高で1980年代前半にかけて250-260円の水準へ。そして1985年9月のプラザ合意でドル安誘導政策が決定すると急速に円高が進み、1986年末には160円へ。その後もドル安円高が進み、1987年2月のルーブル合意によるドル安の歯止めも効かず、1988年には当時の史上最安値となる1ドル=120円まで円高が進行しました。
日本では円高不況の対策として超低金利政策を推進したことでバブル期へ。1990年には160円近辺まで円安が進行。その後、バブル崩壊とともに1990年前半には円高が進行し、1995年4月には一時79円70銭台の史上最安値(円高)を更新。
以降1998年にかけては円安が進行。
日本のバブル崩壊後、銀行の不良債権問題が拡大し、金融機関の破綻が相次いだ1990年代後半には円安が進行、1998年8月には147円台を記録して反転、年末には110円台前半へ。その後120円付近での揉み合いを経て2000年には103円台へ。
2001年9月の米同時多発テロによる金融市場の混乱ではドルも売られたものの円も売られて円安へ、2002年にかけて130円台へと上昇。その後円高に転じると2003年5月のりそな銀行破綻・国有化をきっかけに急速な円高が進行し、2004年には100円付近へ。
円キャリートレードが活発化した2000年代後半には円安が進行し、2007年6月には124円台を記録。この時期に発覚した米国のサブプライム問題の拡大によりドル安円高傾向へ。以降、比較的記憶に新しい2008年9月のリーマンショックを経て世界同時株安・金融危機となり、安全資産とされた米ドルや日本円が買われ、円キャリートレードの巻き戻しとなり、円はドルに対しても買われ、超円高の時代へ。
ドル円相場は、2011年10月末に史上最安値(10/28終値:1ドル=75円83銭、10/31安値:75円55銭)を記録した後、2012年末から2013年にかけて本格的な上昇(ドル高円安)に転じ、2013年後半には1ドル=100円を超えました。2014年12月には121円台、2015年5月には124円台、6月5日には13年ぶりに125円80銭台まで上昇。
2016年は円高基調でスタート、2月11日には一時111円割れ、4月には110円を割り込み、29日には106円30銭台へ。5月3日には一時105円50銭台、6月17日には一時103円50銭台までの円高が進行。英国のEU離脱か確定した6月24日には一時2013年11月以来2年7カ月ぶりの円高水準となる99円10銭台まで下落。8月18日には終値でも2年9カ月ぶりに100円割れ、99円80銭台へ。11月の米大統領選後は急速にドル高円安が進行、月末には114円台へ、12月15日には118円台まで上昇。
2017年は年初の117円台から4月18日の108円台まで円高が進行し、5月10日には114円台まで反発。その後は108円前後から114円台のレンジで上下動を繰り返す保ち合い状態が年末まで継続。 2018年も年初からドル安円高の流れとなり、3月23日には1年4カ月ぶりのドル安円高水準となる104円台。5月21日には111円まで反発し、月末には108円台、7月から9月にかけては110-112円台、10月3日には1年7カ月ぶりに114円台をつけて12月半ばまでは112円までのレンジ推移、12月FOMC後には110円台へ。
2019年1月3日にはフラッシュ・クラッシュで一時的に105円割れ後107円台へ、1月中旬から2月にかけては109円台を中心に横ばい推移。2月中旬にはコアCPI上昇などで一時111円台、3月にはFOMCでの見通し引き下げや逆イールドなどから一時109円台、4月には112円台の年初来高値。5月から6月にかけては米中貿易摩擦激化懸念などで108円台へ、8月には104円台の安値をつけて反発。米中協議進展期待などから9月に108円台、11月から年末にかけては108円台から109円台へ、2020年2月20日には10カ月ぶり高値となる112円台。コロナショックで3月9日には102円台まで急反落、23日に111円台まで急反発後夏場にかけて107円台を中心に横ばい推移。9月にはFRBのゼロ金利長期化が意識され、10月にかけて105円台から104円台、11月の米大統領選後には103-104円台での推移。2021年1月末からは米10年債利回り上昇に連れてドル高円安が進行、3月末には1年ぶりに110円台、夏場にかけて109-110円台での保ち合いを経て11月には4年10ヵ月ぶり高値となる115円台。2022年3月から高インフレ対策で利上げフェーズ、4月には20年ぶりに131円台、7月に138円台まで上昇、8月初旬に131円台までの調整をはさんで9月には24年ぶりに144円台、10月には32年ぶりに150円台。12月には134円台、月末には日銀のYCC修正を受けて131円台、2023年1月には127円台で反発。3月に137円台、6月には144円台まで上昇、7月に138円台へ下押しを挟んで10月には33年4ヵ月ぶりに151円台。12月に141円台まで反落後2024年7月には37年半ぶりに161円台へ。その後は日銀の利上げなどもあり8月には急反落、9月の140円台で反発して11月には156円台へ。
最終更新日:2024/11/16
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