更新日:2014年1月3日(金)
1日に発表された中国の12月製造業PMIは51.0、2日のHSBC発表値も50.5と節目の50は上回ったものの景気回復への鈍化傾向が懸念される状況。2日発表の米新規失業保険申請件数は予想よりは強かったものの改善傾向はやや鈍化。3日の米ISM製造業景気指数は高水準を維持しながらも足元はやや鈍化傾向。
そんな年初の経済指標が大きく影響した訳ではないとも思われるものの、年初の欧米株式市場は下落スタート。NYダウの0.82%安は約2ヶ月ぶりの下落幅となり、年末ギリギリまでの上昇相場から大きく調整する形に。
為替市場もドル円は小反落ながら、円高ドル高傾向が強く、ユーロ安、新興国通貨安となるなど、ややリスク回避の流れに。こちらも年末までの流れが一転した形。
そして逆方向に一転したのが金やプラチナ。大きく買い戻される形の年初。
いずれも、今のところはこれまでの流れに対する調整の範囲内とは言え、株式市場で言われる「辰巳天井、午尻下がり」というフレーズが頭をよぎる、不穏なスタートに。
2014年初日のNY市場、金相場は1.9%の大幅反発。年末までの株高の流れが巻き戻される形での欧米株安に対し、金は買い戻し優勢の流れ。軽めの抵抗帯と見られた1,220ドル台に乗せ、年末の安値圏から12月前半の1,220-1,260ドル台のレンジへと水準を切り上げてきた形。流れは上向きへと好転し、目先は1,260ドル台までのレンジでの揉み合いが予想される。サポートラインは、超えたばかりの1,220ドルライン、その下は1,190ドル。
プラチナ相場も2.25%の大幅上昇で続伸。上昇率2%超は10月17日以来2ヶ月半ぶり。1,390ドルのレジスタンスを上抜けたことで上値余地は拡大。但し既に上昇ペースが速く、目先の上値メドは1,420ドル台近辺。少し長めに見ると1,400ドル台後半~1,500ドルへと水準を切り上げる可能性も。サポートラインは1,350-60ドル。
ドル円は0.47%の反落。昨年高値を上抜けて105円44銭まで上昇して下落へ。終値ベースでは4日ぶりの105円割れとなり、ようやく調整が入った形。12月の強い上昇トレンド中の3回の押し目では9日移動平均線を少し割れる程度までしっかりと調整したきた流れから年末には押し目が入らない状態となっており、現時点での9日移動平均線は104円60銭台。もう少し調整が続いてもおかしくない状況であり、9週続伸中の流れがさらに続く可能性もかなり低めと見るのが自然。サポートライン102円台半ばまでのレンジでいったん揉み合い形成か。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/2終値とチャート
2014年1月3日(金)時点の相場
国内金:4,277 円 12/30(月) ▲30(0.71%)
国内プラチナ:4,809 円 12/30(月) ▲75(1.58%)
NY金:1,225.2 ドル 1/2(木) ▲22.9(1.90%)
NYプラチナ:1,401.9 ドル 1/2(木) ▲30.8(2.25%)
ドル円:104.79 円 1/2(木) ▼0.49(0.47%)
Copyright(C) Let's GOLD