2015年8月の中国ショックによる世界同時株安でVIX指数は急騰、NYダウが一時1000ドルの急落となった24日にはこの年高値40.74へと急騰。2011年10月4日(ギリシャ最初のデフォルト危機時)以来の高水準。 2016年は年明けの中国不安再燃などで急上昇、2月11日には28.14の高値、4月1日には年初来安値となる13.10へ。6月は英国のEU離脱懸念から上昇、離脱が確定した24日には25.76へ。7月20日には6日連続の年初来安値更新で11.77、8月19日には11.34まで低下。10月末から米大統領選に向けての不透明感により11月4日の22.51まで上昇。その後は低下傾向となり、12月には11ポイント台へ。 2017年序盤は11ポイント前後の低水準で推移、4月13日には朝鮮半島情勢や仏大統領選への警戒感などを背景に15.96まで上昇。5月8日には23年ぶり低水準となる9.77へ、7月21日には9.36。8月10日には北朝鮮情勢悪化で16.04へ、10月5日には過去最低となる9.19まで低下。11月3日には9.14と過去最低を更新。 2018年2月には雇用統計での賃金上昇をきっかけに米長期金利が急騰、5日には株価急落となり37.32へと急騰、2年5カ月ぶり高水準に。8月8日には7カ月ぶりに10.85まで低下後、10月11日には長期金利急騰と株価急落で24.73まで急騰、24日には株価再急落で25.23。12月FOMC後には株安の流れが一段と強まり、米政府閉鎖などもあって24日には10カ月ぶりに36.07まで上昇。 2019年は1月3日の25.45が高値、米中対立激化懸念が強まる度に跳ね上がるも、11月26日には11.54で1年3カ月ぶり安値。2020年2月末にはコロナショックで急騰、3月16日には82.69。終値ではリーマンショックの時の80.86を上回って過去最高。米大統領選を控えた10月末にはコロナ感染再拡大などもあり、一時40ポイント台へと上昇。2021年10月には1年8ヵ月ぶり低水準となる15.01まで低下、12月にはオミクロン変異株リスクなどから31台まで上昇。2022年3月にはロシアのウクライナ侵攻を受けて36台へ。2024年5月には4年半ぶり低水準となる11.86まで低下。8月にはリセッション懸念などから38.57へ、3年9ヵ月ぶり高水準。
米国株価のボラティリティ(変動性)を示す指標であるVIX指数は、投資家の不安心理を表す指標として注目され、「恐怖指数」とも呼ばれます。 恐怖感が増幅した時、市場参加者は安全資産へと逃避します。その逃避先の一つとして、金が選ばれるケースがあります。
2011年8月上旬には米国の債務上限問題からS&Pにより米国債格付けが引き下げられた8日に、VIX指数は48まで上昇しています。 株価の急落も続いたこの時期に金価格は史上最高値を更新しました。セーフヘブンとして金が買われた典型的なケースです。
2012年には、VIX指数は比較的落ち着いた推移となっていますが、5月から6月にかけてやや上昇しています。ギリシャの再選挙でユーロ不安が増大した時期でした。金価格もやや上昇しています。
過去、このVIX指数が急上昇した代表的なケースとして、2001年9月の米国同時多発テロの時に44、2003年3月のイラク戦争時の34、2008年9月のリーマン破綻時の42などがありますが、最高値を記録したのは、2008年10月、リーマンショックによる世界金融危機時の89.53でした。
2012年末には米国の財政の崖問題回避に向けた協議のもつれから一時20超に上昇し、年明け早々に一応の決着をつけたことで15付近へと急落。2013年に入ると12台へ、3月半ばには11台まで下落、サブプライム問題が表面化する前、2007年4月以来の低水準に。6月20日にはバーナンキショック(FRB議長によるQE縮小見通し発言)によるリスク回避の流れで20.49まで上昇。
2014年2月3日には新興国不安などによる株安の流れを背景に昨年高値を超える21.44へ。6月6日には2014年安値を更新し、2007年2月23日以来7年ぶりの低水準となる10.73へ、7月3日には2007年2月22日(10.18)以来となる10.32へとさらに低下。10月には株安傾向が進み、世界的な景気低迷への懸念が高まった15日に2年4カ月ぶりの高水準となる25.27まで上昇。
2015年は年初の1月15日に高値22.39まで上昇後は低下、6月後半から7月初旬にかけてギリシャ債務問題を巡るリスク警戒感が高まった時期のピークは7月9日の19.97。収束方向へと向かい始めた7月17日には年初来安値となる11.95まで下落。
VIX指数 2000年以降の推移最終更新日:2024/12/7