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減少し続ける中国のプラチナ・ジュエリー需要
更新日:2023年09月09日(土)
世界の地域別プラチナ・ジュエリー需要 2022年と2023年見込みWPICが今週発表したレポートによれば、世界のプラチナ需要のうち、ジュエリー需要は2022年には59.1トン、2023年見通しでも58.9トン。2013年の91.6トンからは減少傾向。
需要全体に占めるジュエリー需要の割合は、概ね20%台から30%前後。
2022年の地域別のジュエリー需要は、北米:13.9トン(シェア23.6%)、西欧:9.4トン(15.8%)、日本:10.4トン(17.5%)、中国15.1トン(25.5%)、インド:5.3トン(9.0%)、その他:5.1トン(8.6%)。

北米は2013年の6.2トン(シェア6.8%)から2019年以降は10トン前後へと増加、シェアも2016年以降10%台、2021年以降は20%台へ。
西欧は2013年の6.8トン(7.5%)から横ばい傾向、2021年から小幅増、シェアも2017年以降10%台へ。
日本は2013年の10.4トン(11.4%)から横ばい、シェアは2018年以降10%台後半へ。
中国は2013年の61.9トン(67.6%)から減少、2016年に40トン台、2019年に20トン台へ、シェアも2018年に50%割れ、2021年には36%へ。
インドは5トン前後で横ばい推移、シェアも6-7%前後。
重量ベースでは、増加傾向の北米以外は中国を除いてほぼ横ばい傾向。中国だけが減少傾向が際立ちます。重量では2013年から2022年には75%減。世界シェアは7割弱から4分の1へ。

なお、2019年以降の推移を比較すると、
北米は1.6→8.6→12.7→13.9トン、2020年にはコロナショックで落ち込み、2021年には急回復。
この傾向は他地域も同様。
西欧も7.4→6.1→8.1→9.4、日本では若干回復が遅れて11.6→9.8→9.3→10.4。
インドも3.4→1.8→3.8→5.3、その他地域でも5.5→4.7→4.9→5.1。

しかし中国では、27.1→25.9→21.9→15.1。減少傾向が止まりません。
2023年の実績データが明確になれば、多少の回復もあるかもしれません。
ただし、景気低迷が懸念される中国では、先日発表された貿易統計でも輸出が8月まで4ヵ月連続の前年割れ、輸入は6ヵ月連続の前年割れ。個人消費の低迷も続く状況からは、中国のプラチナ・ジュエリー需要は、今年の回復も限定的となるかもしれません。

NY金・日足チャート 2023/8/4 - 9/88日のNY金はわずかに+0.2ドル、0.01%の小幅高となって4日ぶりの反発。アジア時間には円高主導とも思われるドル安の流れと米長期金利急低下に連れ、1940ドル台前半から1950ドル近辺まで小幅に急騰。NY朝には1950ドル台半ばまで上昇も一時的にとどまり、米長期金利の下げ渋りとドル安の巻き戻しに連れて急反落、NY午後には1940ドル台前半で下げ渋り。前日安値を下回らず、3日連続1940ドル付近ではサポートされ、下げ止まりつつある20日移動平均線(1943.5)との攻防も継続。引き続き1940ドルから1930ドル台のサポート維持が目先のポイント、割れると8月安値(1913.6)下抜けトライ、1900ドルの大台付近までが短期下値目安に。上方向には2日前とこの日も上値を押さえられた1950ドル台半ばがレジスタンスに。
週間ベースでは-24.4ドル、1.24%安で3週ぶりの反落。

NYプラチナ・日足チャート 2023/8/4 - 9/8NYプラチナは-14.8ドル、1.63%安で7日続落。8月16日(891.3)以来3週間ぶり安値圏で下げ止まらず。7日続落は1月以来、8ヵ月ぶりで今年2度め。アジア時間には910ドル付近から910ドル台半ばまでの小反発で戻り売り、ロンドン市場で910ドルを割れるとNY市場では900ドルの大台維持をかけた攻防、しかしあえなく攻防ラインを突破するとNY午後には890ドル台前半へ。8月安値(882.6)と9月高値(995.0)の76.4%戻し(909.1)から900ドルの大台までのサポート帯を割り込み、重要な節目水準となる890ドル付近に到達。節目割れとなれば短期的には860ドル程度までが下値目安に。中期的には2022年安値圏となる800ドル付近が意識される可能性も。
週間ベースでは-73.9ドル、7.63%安で4週ぶりの反落。2021年11月22日からの週(-81.7ドル、7.89%)以来、1年9ヵ月半ぶりの急落。

ドル円・日足チャート 2023/8/7 - 9/8ドル円は51銭のドル高円安、0.35%高で3日ぶりの反発。東京朝には鈴木財務相の円安牽制発言などもあり、147円30銭台から146円50銭台まで急落。自律反発で147円台を回復すると午後には147円30銭近辺で落ち着く状態に。東京市場終了時に一時売られた場面でも147円を維持して切り返し、欧州時間には147円40銭台へと反発。NY市場ではやや乱高下気味の展開となった米10年債利回りが4.26%台を回復し、さらに上昇基調となった流れにドル高の流れも追随、NY午後には147円後半での堅調推移となって前日高値80銭台まで上昇。4日連続で147円80銭台が高値となり、今年高値となる抵抗水準との攻防状態にも。次週、この節目水準を突破することになれば上値トライ再開、148円台後半までが短期上値目安に。節目突破に失敗して反落となった場合には147円20銭が目先の下値サポート、これも維持できなければ調整局面形成へ、146円近辺までが短期下値目安に。
週間ベースでは+1.53円、1.05%の反発。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/8終値とチャート

2023年09月09日(土)時点の相場
国内金:9,943 円 9/8(金) ▼11(0.11%)
国内プラチナ:4,679 円 9/8(金) ▼36(0.76%)
NY金:1,942.7 ドル 9/8(金) ▲0.2(0.01%)
NYプラチナ:894.8 ドル 9/8(金) ▼14.8(1.63%)
ドル円:147.80 円 9/8(金) ▲0.51(0.35%)
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