更新日:2013年4月16日(火)
ボストン・マラソンでの爆発事件は、まるでリスク回避の流れと金の暴落を象徴するような傷ましい事件となってしまいました。
欧米株は大幅下落、主要国の国債が買われて国債利回りが大幅低下、為替もドル高円高、ドル円は円高で円安の流れも大幅調整の展開に。
中国のGDP伸び率低下や米景況感の悪化などが、多少のきっかけとなったことは事実でしょう。しかし一番の要因は、ここ最近の買われ過ぎ状態からの巻き戻し。
金に至ってはここ数年分の買いポジションがロスカット的に精算されてしまったような状態で、まさに売りが売りを呼ぶ展開。もはやリスク回避の局面で安全資産として買われる存在は過去の話のようです。
しかし、金の場合は、その存在自体が魅力を持つ商品。ここまで価格が下がれば、買いたい人も出てきます。
中国では再び金への投資熱が高まり、インゴットの購入が先週辺りから3割増、という話も聞かれます。
NY市場、金は前週末の4.05%の暴落ではとまらず、週明けも下落の勢いが継続、2011年2月の水準となる1,360ドル台まで、値幅にして140.3ドル、下落率は9.34%にも達する大暴落。9.34%の下落はここ数年で最大、2日間合計200ドルを超える下落幅は、史上初のこと。
プラチナも大幅続落。1,460ドルのターゲットを突破し、昨年8月以来の水準となる1,420ドル台まで下落。
ドル円も3日続落となり、97円台後半の目標値をクリア後さらに円買いが進み、96円台後半に。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場4/15終値とチャート
国内、金はNY金の暴落とドル円のリスク回避の大幅調整が重なる不運に巻き込まれ、1日で618円、12.5%の大暴落。ほんの1週間前、10日の日につけた最高値5,255円から930円、17.7%もの下落で年初来安値を更新し、昨年8月の水準。先週の時点で上値目標をクリアし、上昇余力を吐き出していたとは言え、完全に壊れた相場状態。
こんな状態は決して続きません、徐々に落ち着きは取り戻してきます。
プラチナも8.9%の大暴落で年初来安値を更新、それでも昨年12月の水準に踏みとどまった状態。
※参考:金プラチナ国内価格4/16とチャート
2013年4月16日(火)時点の相場
国内金:4,325 円 4/16(火) ▼618(12.50%)
国内プラチナ:4,484 円 4/16(火) ▼436(8.86%)
NY金:1,361.1 ドル 4/15(月) ▼140.3(9.34%)
NYプラチナ:1,424.8 ドル 4/15(月) ▼71.1(4.75%)
ドル円:96.72 円 4/15(月) ▼1.67(1.70%)
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