更新日:2013年5月14日(火)
金と比較して遥かに希少価値の高いプラチナには、常に供給懸念がつきまといます。ディーゼル車の触媒需要が、景気回復期待の高まりに連動し、緩やかに右肩上がりで推移していくのに対して、南アフリカ鉱山の労使問題や運営不安によって、しばしば供給不足に陥ることがあります。
最近の、南アフリカ鉱山でのプラチナ産出コストは1,400ドルとも言われます。労使問題が発生しようがしまいが、相場が1,400ドルを割れれば採算割れ。鉱山運営縮小もやむを得ません。
2009年後半にプラチナ価格が1,400ドルを超えて以来、高値では1,900ドルまで上昇しましたが、安値圏ではことごとく1,400ドル近辺で反発しています。
先月の急落局面でも、金価格が1,300ドル台半ばまで下落したのに対し、プラチナは1,400ドル手前で下げ止まりました。
しかし、時に相場は市場の思惑以上の動きとなることもあります。
急落局面からの反発後、再び揉み合い相場を形成中ですが、再度下方ブレイクの可能性も否定できません。もし、そうなった場合、短期的には採算ラインの1,400ドル割れまで下落する可能性も浮上しそうです。ただ、そんな状態はきっと長続きはしないことでしょうけれど。
プラチナの生産コストが今後、徐々に上昇するならば、プラチナの底値も上昇していくことになってしまいます。
NY市場、金は小幅ながら3日続落。サポートライン1,440ドル割れからの戻りも一時的で短期的な上昇バイアスも縮小中。2番底となる1,360ドル付近までの下落リスクが徐々に高まる展開か。上方向への節目は1,470ドル台。
プラチナはわずかに続落もサポートライン1,480ドル台で踏みとどまる状態。現状では上方向、1,580ドル程度までの上昇余地も。
ドル円は、2月に94円付近が上限となり、3月には96円が上限、4月は100円が上限、段階を踏んで、1ヶ月ごとに上限を突破して上昇する流れが続きます。
5月に入ってようやく4月の上限を突破。5月の上限は102円付近で打ち止めか。
当面の上値目標は102円台半ば。サポートラインは97.20円。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場5/13終値とチャート
国内、金は小幅に続落。レンジブレイクからの上昇の流れもドル円の上昇一服で押さえられた形。上値目標5,100円超え、4,780円がサポートライン。
プラチナも反落。しかし5,000円台を維持して短期的な流れも上方向。最大5,250円近辺は努力目標。サポートラインは4,900円。
※参考:金プラチナ国内価格5/14とチャート
2013年5月14日(火)時点の相場
国内金:4,878 円 5/14(火) ▼22(0.45%)
国内プラチナ:5,057 円 5/14(火) ▼43(0.84%)
NY金:1,434.3 ドル 5/13(月) ▼2.3(0.16%)
NYプラチナ:1,484.5 ドル 5/13(月) ▼1.5(0.10%)
ドル円:101.82 円 5/13(月) ▲0.19(0.19%)
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