更新日:2013年9月11日(水)
今朝、オバマ大統領のシリア問題に関する国民向けの演説開始とともに円安・株高の流れが突然加速しました。昨日までの続伸による一服感から上値の重い状態がつづいていた株価もドル円も急騰で本日高値を更新。オバマ大統領による、平和的解決への意向や軍事介入の議会採決先送りなどの発言により、軍事介入に伴う地政学リスクへの不透明感後退へと敏感に反応した様子。
しかし、結局はこれまで伝わってきた内容から変わるものでもなく、演説が終わると同時に元の水準へ。金も一時急落からいったん持ち直し。
シリア側が「存在しない」と言っていたはずの化学兵器放棄へと歩み寄りを見せ始めたものの、米国などの武力行使放棄を条件に。
米国側は、シリアが化学兵器放棄しなければ武力行使という条件を国連決議案に盛り込もうと画策。どちらが先に放棄するかのデッドロック状態。
オバマ大統領の若干のトーンダウンは見られるものの、駆け引きに関する不透明感は払拭されず、市場にとっての懸念材料として、当面引きずることになりそうです。
NY市場、金相場は3日ぶりの大幅反落となる1.64%下落。シリア情勢に落ち着きの兆しが見え始めたことによるリスクオン傾向に売られる展開、8月19日以来の1,360ドル台へ。レジスタンスラインは1,390ドルに切り下がり、1,330ドル台辺りまでの下落が見込まれる状況。
プラチナも金に連れ安となり0.6%の続落。3日間持ち堪えた1,480ドル近辺の安値ラインもブレイクしつつあり、下値目標1,420ドル付近へ向けての流れが継続。レジスタンスは1,500ドル。
ドル円は0.81%続伸。日中は99円台半ばでの膠着状態が続いたものの欧州時間からドル高円安方向へ、地政学リスク後退への期待に伴い、株高に遅れながらも100円台へ。ドル高円安方向への流れ継続で当面の目標100円80銭台。サポートは99円。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場9/10終値とチャート
国内、金価格は0.91%続落。方向性は下向きへと転換もドル円の上昇にも支えられ、4,580円のサポートラインで踏みとどまった状況。しかしNY市場の地合いの悪さを考慮すると国内価格のもう一段の下げ圧力は避けられないところ。今のラインを割れ、4,560円のサポートラインも明確に下抜けるようなら、大幅下落のリスクも浮上。現状近辺に踏みとどまってレンジ相場継続できるかどうかの分岐点に。
プラチナもわずかに続落。既に大幅下落の可能性を含む下落トレンドに入っており、最大4,730円近辺が目標値。持ち前の値動きの荒さで上方向の節目4,990円を上抜けることができれば、流れが変わる可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格9/11とチャート
2013年9月11日(水)時点の相場
国内金:4,581 円 9/11(水) ▼42(0.91%)
国内プラチナ:4,942 円 9/11(水) ▼3(0.06%)
NY金:1,364.0 ドル 9/10(火) ▼22.7(1.64%)
NYプラチナ:1,474.1 ドル 9/10(火) ▼8.9(0.60%)
ドル円:100.38 円 9/10(火) ▲0.81(0.81%)
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