更新日:2014年6月19日(木)
W杯開幕から1週間もたたないうちに前回王者スペインが早々のグループリーグ敗退決定というサプライズ。
その3時間前に発表された米FOMCの声明文では予想どおりのサプライズなし。経済成長の回復と雇用市場の改善を背景に資産購入規模を100億ドル縮小し、国債200億ドル、MBS150億ドルの合計350億ドルとすることを決定。昨年12月以降、5回連続で100億ドルづつの縮小となり、これで9月か10月のFOMCで縮小完了がほぼ確実に。
QE完了後も相当期間の低金利維持の方針も継続し、緩和政策継続を好感した株価は上昇、今朝の日経平均も大きく上昇。
ゼロ金利どうしのドル円だけがわずかに円高方向となり、ドルキャリー、円キャリートレード傾向が強まるリスクオンの状態でVIX指数は今年最低を更新する10.61へ。2007年2月23日の10.58以来、7年4ヶ月ぶりの低水準となっています。低金利継続見込みは一応、金へのサポート材料ともなっています。
今回のFOMCからメンバーも2名増え、ややタカ派寄りの内容も示されるのでは?との警戒感もあっただけに、無難な内容に市場の安心感も高まった様子です。
FOMC参加メンバによるFF金利予想としては、
2015年末までのゼロ金利継続を予想する人が前回の2名から3名に増え、長期見通しの平均値が前回の3.88%から3.78%へと低下したことが、ハト派ムードを漂わせる結果となっているようにも見えます。
このFF金利予想のドットチャートを基準に、FF金利の推移を予想すると、現時点では、2015年9月のFOMCでゼロ金利解除を決定する公算が高いことになります。
18日のNY市場、金相場は0.06%高とほぼ横ばい推移。6月初旬の底値1,240ドルからの回復基調が1,270ドル台で頭打ちとなって5日め。FOMCでのゼロ金利継続による安心感から引け後には1,270ドル台後半へと上昇。上方向への流れ継続も1,280ドル付近の節目と1,290ドル台のレジスタンスラインの突破はそう簡単ではなさそう。上下にヒゲを残す十字線が続き、方向感が定まらなくなってきた様子も。
プラチナ相場は0.53%上昇し3日続伸。南ア鉱山ストの原則合意も詳細条件の詰めが継続し、少しづつ反発傾向へ。それでもまだ1,430-1,480ドル台のレンジ内での流れは下方向。下限を割れると1,400ドル前後までの下落余地拡大リスクも継続。
ドル円は0.22%の反落。FOMCを受けたドル売り優勢の流れで102円割れ。この近辺での上下動が続きながらも下値は日々切り上げ中、しかし低金利長期化への思惑が続くことで上値の重い展開が継続。102円台後半の上限トライもおぼつかない状況でレンジ相場もしばらく継続しそうな様子。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/18終値とチャート
国内金価格は0.25%の小幅続伸で4,500円のレジスタンスラインに再チャレンジ。ここを抜けると上値目標4,550円超えを目指す展開へ。逆に4,460円台の軽めのサポートラインを下抜けた場合には、その下のサポートライン4,380円台付近に向けての下押し圧力が高まる可能性も。
プラチナも0.81%上昇で続伸。短期的にはまだ下落トレンドを抜け出せない状態ながらも、中期的には下値を少しづつ切り上げ、ゆるやかに上昇基調を描く90日移動平均線よりも上での推移が継続中。
※参考:金プラチナ国内価格6/19とチャート
2014年6月19日(木)時点の相場
国内金:4,485 円 6/19(木) ▲11(0.25%)
国内プラチナ:5,084 円 6/19(木) ▲41(0.81%)
NY金:1,272.7 ドル 6/18(水) ▲0.7(0.06%)
NYプラチナ:1,450.8 ドル 6/18(水) ▲7.7(0.53%)
ドル円:101.92 円 6/18(水) ▼0.22(0.22%)
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