更新日:2015年10月13日(火)
NY連銀のダドリー総裁は、約束ではないがインフレや経済成長が予想から外れない限り、年内利上げを見込んでいるとの姿勢を維持。
アトランタ連銀のロックハート総裁は経済指標が予想外に悪化しない限り12月利上げを支持する可能性を示唆。
シカゴ連銀のエバンズ総裁は2016年半ばの利上げが最善と従来のハト派路線を維持しつつ、前倒しの余地も十分にあり得ることを認める思わせぶりの発言も。
ブレイナードFRB理事は世界経済の減速や中国の状況などが及ぼす米経済への影響を見極めるまでは利上げを見送るべきとのハト派路線。
相変わらず方向感が定まらないFRB関係者の発言に同調するように、ドル円相場も延々と方向感が定まらない状態が続きます。
ドル円相場が方向感を喪失し、足元では120円近辺での膠着状態が続いていることで、ドル円と日経平均との相関関係は短期的に急低下、30日相関係数は0.41台とほぼ無関係状態に。この結果、日経平均とドルベース日経平均の相関関係は通常以上に強まり、90日相関係数は近年での最大水準となっています。
同じ理由でNY金と国内金価格との相関性も高まり、NYプラチナと国内プラチナ価格の相関性も急速に高まってきました。
NYプラチナが底値圏からの大幅反発へと動き出した可能性が高まる状況となったことで、国内プラチナ価格もこれに追随する流れとなっています。
しかし、もし今後FRBの方向感が急速に一方向へと傾き始めるようなことがあれば、ドル円と日経平均との相関関係はそれほど急回復しないかもしれませんが、NYプラチナと国内プラチナ価格との相関性は弱まることが予想されます。NYプラチナか国内プラチナ価格のどちらかが再び安値圏へと反落するリスクを抱えることにもなりかねません。
12日のNY金相場は0.74%の続伸で7月6日以来3カ月ぶりの高値水準を回復。1150ドル台の節目超えに伴う堅調推移が継続。しかし、原油価格の急落に連れるように1170ドル台手前ではやや失速。それでも方向感は上向きで1180ドル台の目標水準を目指す流れが優勢に。
NYプラチナは1.4%上昇と連日の大幅高で7日続伸。VWショックによる急落前の水準を超え、9月8日以来1カ月ぶりの水準を回復。7日続伸となるのは2012年9月末以来、3年ぶり。一時1000ドルの大台乗せとなる1003.4ドルまで上昇し、8月21日高値1038.5ドルから10月2日安値897.1ドルまでの下落幅に対する76.2%戻し(1004.8ドル)をほぼ達成。今年3回めの急落局面からの戻り売りをほぼ回避した形。方向感は上向きながら、普通に考えると反落必至の状況。それでも極端な流れが続きやすいプラチナ相場は終値ベースでの大台回復も目前か。格付け会社S&PがVWの信用格付けを「A」から「A-」へと一段階引き下げ、さらなる格下げの可能性も示唆するなど、マイナス材料もくすぶり続ける状況。
ドル円は0.19%のドル安円高で小反落。原油急落局面では120円割れへと20銭ほど急落も、そこから再び120円台に戻す底堅さ。微妙に値幅を縮小し、三角保ち合い傾向を強め、ブレイク警戒感も高まる状況。1円程度の急騰または急落後に戻ってくるパターンなら、いつでも発生し得る状況で方向感形成の為の材料待ちは継続へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/12終値とチャート
三連休明けとなった13日の国内金価格は1.93%の大幅反発。NY金の節目超えに連れて4750円の重要水準を突破、8月24日以来1カ月半ぶりの水準へ。目先もう一段の上昇余地を残し、短期上値目標水準は4850円近辺。6月末以来となる90日移動平均(4803)線超えも目前に迫り、中期的なトレンドも好転する可能性も。
プラチナ価格は4.01%の急騰で6営業日続伸。NYプラチナの大幅高2日分を反映し、1カ月ぶりの水準を回復。プラチナ価格の6営業日続伸はそれほど珍しくもなく、今年8月前半以来2カ月ぶり。4%超の急騰・急落も結構発生しており、今年も急落なら既に2回。上昇は2013年5月以来。8月高値4383円から10月2日の3760円までの下落幅に対する50%戻し(4072)ラインを超え、地合いは大きく改善。一服感も出やすところ、極端な流れが続くなら次の目安は61.8%ラインの4145円。
※参考:金プラチナ国内価格10/13とチャート
2015年10月13日(火)時点の相場
国内金:4,796 円 10/13(火) ▲91(1.93%)
国内プラチナ:4,094 円 10/13(火) ▲158(4.01%)
NY金:1,164.5 ドル 10/12(月) ▲8.6(0.74%)
NYプラチナ:995.9 ドル 10/12(月) ▲14.5(1.48%)
ドル円:120.04 円 10/12(月) ▼0.23(0.19%)
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