更新日:2016年1月18日(月)
原油安に人民元安、そして世界同時株安とマーケットの大荒れ状態が続くなか、米国の利上げ予想も急減速。15日時点でのCME Fedウォッチでは、2016年1回めの追加利上げでFF金利が0.75%以上に達する可能性は3月で30.6%、6月でも49.8%と半分に満たない水準へと低下。7月にようやく50%超、12月でも66.1%と決して高くはない状況。
そして、2回以上の利上げで1.00%以上となる可能性は12月でも25.9%と低迷。
最近の推移で見ると、12月FOMC直前の14日時点では、12月利上げを80%以上織り込み、2016年6月に追加利上げ1回めでFF金利が0.75%以上となる可能性を60%、11月に追加利上げ2回めで1.00%以上となる可能性を47.5%、という状態でした。
年初の1月5日時点では、1回めの追加利上げで0.75%以上に達する可能性は3月に55.1%と過半数超え、9月には2回めの利上げで1.00%以上となる可能性も54.8%となり、12月には0.75%以上が93.5%、1.00%が70.1%に達していました。さらに12月に3回めの利上げで1.25%以上となる可能性も38.0%となっており、年2回は確実、場合によっては3回となる可能性もあり得る状況となっていました。
市場の織り込み度合いとしては、今年の利上げ回数は年初に2回以上と見ていた状況から、1回のみとの見方に急減速、12月の利上げ直前の時期よりもさらに大きく後退しています。
現状からは、原油安の反転、中国動向を十分織り込んでのリスク懸念後退、そして世界同時株安からの脱出などにより、市場のセンチメントが大きく改善しない限りは、年2回の利上げを織り込むことはあり得ない状況で、場合によっては据え置きのまま、さらには利下げ観測台頭といった状況すら想定可能という状況です。
18日の国内金価格は0.16%の小幅反発。円高リスクが高まったことで反発幅も限定的となり、ゆるやかな下落基調を維持する形に。4400円の節目水準を割り込んだ状態がオーバーランではなかった可能性も高まり、円高地合いが続くようならジリジリの値を下げる展開も予想され、下値目標水準4300円付近へ。4500円ラインが当面の抵抗水準。
国内プラチナ価格は2.25%の大幅続落。週末のNYプラチナ下落と円高急進により2009年2月24日(3327円)以来6年11カ月ぶり安値水準へ。今朝になってようやく円安方向への反発も見られ、サポート材料となる可能性も。しかし、市場全体の不安定な状態は続き、NYプラチナも続落リスクを抱える状況。昨年頻繁に見られた、反発後の急落で安値更新のパターンとなり、当面の下値目安としては最大3110円台辺りを目指す可能性。流れが変わるためには3430円回復が目安に。
※参考:金プラチナ国内価格1/18とチャート
2016年1月18日(月)時点の相場
国内金:4,392 円 1/18(月) ▲7(0.16%)
国内プラチナ:3,338 円 1/18(月) ▼77(2.25%)
NY金:1,090.7 ドル 1/15(金) ▲17.1(1.59%)
NYプラチナ:827.5 ドル 1/15(金) ▼7.3(0.87%)
ドル円:116.99 円 1/15(金) ▼1.06(0.90%)
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