更新日:2016年1月25日(月)
週末に怒涛の買い戻し劇を演じた日経平均も週明けには利食い優勢の状況でドル円とともに上値が重く、株高円安の流れも一服状態となってきました。
金相場の底堅さが示唆していたとおり、今回のリスク資産の急反発は、異常な売られ過ぎ状態からの巻戻しが急速に進行しただけの状況。現時点ではそう見ることも可能です。ただし、行き過ぎた株安円高の流れをいったんストップさせたことは事実で、再び日経平均が16000円を割り込み、1ドル115円台へとすぐに株安円高の流れが再開するとも限らないような状況です。
原油安一服とECBの追加緩和示唆で日銀追加緩和への期待も高まったことなども地合い改善を後押ししましたが、ECBの追加緩和期待については、前回ほどの期待は高まってはいない様子です。
昨年10月22日、ECB理事会でのドラギ総裁の追加緩和示唆発言後2日間で、ユーロは対ドルで1.1330ドル台から1.1010ドル台まで、およそ2.9%のユーロ安ドル高が進行していました。
これに対して今回、21日のドラギ総裁発言後の2日間でのユーロドルは1.0880ドル台から1.0790ドル台へ、わずか0.8%のユーロ安ドル高にとどまっています。
ECBの追加緩和への期待値は、ユーロ安度合いで見ると前回の3分の1にも満たない状況です。
結果で裏切られた前回の経験がユーロの下げ渋りにつながっているのかもしれませんが、今回のリスク回避ムード後退要因としては、原油価格反発との合わせ技によるところが大きいのではないかと思われます。
とすると、再び原油価格が下値トライへと転じた場合には、リスク回避再燃の可能性も高まることになりそうです。
その前に、今週の日銀金融政策が現状維持通過となった場合には、早くもその兆候が見られ始めることも十分想定されそうで、現状底堅く推移する金相場の堅調地合いが強まる可能性もありそうです。
25日の国内金価格は0.43%高となり、3営業日続伸で年初来高値をつけた1月8日以来の水準を回復。週末の円安急進とNY金の底堅さを反映した堅調推移で今年高値4494円も射程圏内に。年初来高値更新で4500円台到達できれば地合いは大きく改善、短期上昇トレンド継続で4600円台回復への可能性も。目先は堅調地合い継続へ。
国内プラチナ価格は2.37%の大幅反発。週末にはNYプラチナも底値反発への可能性を示唆するような動きとなり、今朝もその水準を維持し、国内価格をサポート。下値トライ優勢の流れは大きく巻き戻され、3420円台の抵抗水準も目前に。ここを超えると3480円台辺りまでの反発基調継続は見込めそう。さらに水準を切り上げるためには21日移動平均線のある3520円台超えが必要に。
※参考:金プラチナ国内価格1/25とチャート
2016年1月25日(月)時点の相場
国内金:4,473 円 1/25(月) ▲19(0.43%)
国内プラチナ:3,419 円 1/25(月) ▲79(2.37%)
NY金:1,096.3 ドル 1/22(金) ▼1.9(0.17%)
NYプラチナ:831.6 ドル 1/22(金) ▲12.1(1.48%)
ドル円:118.77 円 1/22(金) ▲1.07(0.91%)
Copyright(C) Let's GOLD