更新日:2016年3月14日(月)
今週のFOMCではFF金利据え置き予想が96.1%。追加利上げ予想は0%、逆に0.25%への引き下げ予想が3.9%。CMEフェドウォッチによるFF金利予想の織り込み度合いによれば、当面のFF金利引き上げペースは従来から大きく鈍化しています。
6月も据え置き予想が54.8%と過半数を超え、0.75以上へと追加利上げ1回以上を予想する割合は43.1%にとどまります。7月には据え置き48.5%の過半数割れ、利上げが49.6%とわずかに逆転し、9月には据え置き37.3%、利上げ61.3%と過半数を超えて大きく上昇。なお、1.00以上へと2回めの追加利上げを見込む割合は12月でも35.8%。
FF金利先物市場の予想としては、9月頃までに1回の利上げ、遅くとも年内に1回は追加利上げ、2回めの利上げは年内はなし、との見方が大勢を占める状況です。
各種アナリスト予想などでは、6月に1回、年末に2回めの利上げ、という予想も目立つようです。
今後の米経済指標の結果が改善傾向を示すようなら、CMEフェドウォッチの見通しでも6月利上げの数値が上昇し、年内追加利上げ2回、との見通しに近づいていくことになります。逆に、芳しくない状況が続くようなら、アナリスト予想がフェドウォッチの織り込み度合いに近づいて行くことになります。
肝心のFRBスタッフ予想としては、前回12月時点では2016年追加利上げは4回程度。これが今回の3月予想ではおそらく引き下げられることになります。今回の利上げ見送りはほぼ確実で、今後の見通しへの不透明感は残るものの、今後の景気回復とリスク要因後退を予想して(願って)年内に2回の利上げ余地は残しておきたい、と考えるのが自然ではないかと予想します。2016年末予想中央値は、前回の1.375%から1.00%付近へと低下するのではないかとも予想されます。
予想値がどの程度下がるかについては、かなり微妙なところもありますが、1.00%に近づくようなら、ドル売り要因となって金のサポート材料に。予想外にそれほど下がらないようならドル買い円売り要因となり、金は調整局面入へと向かうことも想定されます。
週明け14日の国内金価格は0.63%の反落。週末のNY金が高値更新後に急反落、今朝時点でも調整局面入りに向けた節目水準での攻防継続、為替は1ドル=114円の壁が大きく立ちはだかり、上値を押さえられる状態。5000円台前半に向けての上値トライへの可能性は残される状態も、やや失速気味。高値保ち合い状態からの反落リスクも次第に高まる状況へ。1月15日から3月11日までの上昇幅に対する23.6%戻しとなる4810円、2月高値4815円から4820円台辺りまでが反落の場合の下値目安に。
国内プラチナ価格は3営業日ぶりの反落で1.33%の大幅安。今年高値圏からの急反落後、いったんは下げ止まって保ち合い移行も想定された状態から我慢し切れずに3780円の節目割れ。もう一段の調整進行の可能性が高まり、下値目安としては3720円前後の水準。反発に転じて3820円台の抵抗水準を超えた場合には3900円手前の高値圏再トライへ。
※参考:金プラチナ国内価格3/14とチャート
2016年3月14日(月)時点の相場
国内金:4,910 円 3/14(月) ▼31(0.63%)
国内プラチナ:3,771 円 3/14(月) ▼51(1.33%)
NY金:1,259.4 ドル 3/11(金) ▼13.4(1.05%)
NYプラチナ:969.7 ドル 3/11(金) ▼8.0(0.82%)
ドル円:113.80 円 3/11(金) ▲0.61(0.54%)
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