更新日:2016年5月4日(水)
世界各国の製造業PMIの数値をランキング形式で一覧表にまとめてみました。過去の推移は3カ月毎の数値をピックアップしています。
直近データとなる4月分では、上位にはユーロ圏の国がずらりと並びました。ユーロ圏経済を牽引するとされる北部ユーロ圏のオランダ、ドイツを押さえてのツートップはイタリア、スペインの南欧勢。イタリアはこの1年半前から急上昇、スペイン、オランダはコンスタントに上位をキープ。中位以上を安定推移するドイツを含め、この4カ国がユーロ圏を牽引する形となっています。
米国は半年前までは世界トップレベルを維持していた状態から急減速。全体的にPMIが低下傾向にある為、ランキングでは中位を維持していますが、4月の50.8は米国としては2009年11月以降の最低水準へと落ち込んでいます。
好不況の分岐点50以上を維持したインドはランキング的には中の上での推移が続きます。
分岐点の50割れとなった下位グループのなかでの最上位は中国。足下で回復の兆しも50割れの状態は14カ月連続中。
ランキングトップレベルでの推移が続いていた英国の50割れは3年ぶりのことでネガティブ・サプライズ。
トルコは節目の50近辺でやや下回るケースが多く、ランキング的にも中の下での推移が続きます。
日本は最近の鈍化傾向が鮮明となり、4月の48.2は2013年1月以降での最低。
フランスはユーロ圏の中でも出遅れが目立ち、2015年後半からの回復の兆しも急失速でロシア、ブラジルとの最下位争いに割って入る形となっています。
リオ五輪を前に、ルセフ大統領の弾劾問題に揺れるブラジルの景況感悪化は群を抜くレベルで、他の追随を許さない状態となってきました。
3日のNY金相場は7日ぶりの反落で0.31%安。欧州市場にかけてのドル売り優勢の流れで連日の1300ドル台トライも長続きせず、この水準ではまだ売り圧力が強く反落。NY市場にかけては米アトランタ連銀ロックハート総裁の「6月利上げも選択肢、市場は6月利上げを過小評価」発言なども重石となった模様。今朝にかけては1280ドル台での推移、この水準までの調整は妥当な流れであり、終値ベースでは調整不足。週末にかけての米指標結果などをきっかけに1240-50ドル程度までの調整があってもおかしくはない。逆にネガティブ・サプライズが飛び出すようなら1300ドル台前半へと水準を切り上げる展開も。
NYプラチナ相場も7日ぶりの反落で1.36%安としっかり調整。高値では昨年6月29日以来となる1090ドル台にタッチして反落、今朝には1060ドル台まで一段安。やはり妥当な水準まで下げてきた印象。これで目先は1090ドルが抵抗線となり、きっかけ次第で上抜けると1100ドル台トライも現実的に。調整幅拡大の流れとなった場合には1030ドル前後までは短時間で到達するような展開も。
ドル円は0.17%の小幅続伸。祝日の東京市場円買い優勢パターンはこの日も健在。午後には豪州準備銀行の予想外の利下げにより豪ドルが大きく売り込まれた影響も大きく、106円割れへと急落すると夕方には2014年10月16日(105.50)以来、約1年7カ月ぶりの円高水準まで下落。その後は欧州委員会による成長見通し引き下げに伴うユーロ反落、英製造業PMIの節目50割れに伴うポンド売りなど欧州通貨安ドル高傾向が強まり、ドル円も反発へ。NY市場ではロックハート発言などを支えに106円台を回復し、長い下ヒゲを残して反発への可能性も示唆する形に。今朝には一時107円半ばまで急騰する場面もあったもののすぐに元の水準へ。当面の下値として105円半ばが意識され、4月末高値からの値幅で見ると107円までは戻しやすく、108円が反発への分岐点に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/3終値とチャート
2016年5月4日(水)時点の相場
国内金:4,725 円 5/2(月) ▼50(1.05%)
国内プラチナ:3,904 円 5/2(月) ▲6(0.15%)
NY金:1,291.8 ドル 5/3(火) ▼4.0(0.31%)
NYプラチナ:1,071.6 ドル 5/3(火) ▼14.8(1.36%)
ドル円:106.58 円 5/3(火) ▲0.18(0.17%)
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