更新日:2016年11月28日(月)
米10年債利回りは先週末時点で2.35%まで上昇し、ジェフリー・ガントラックが年内上限とした水準に早くも到達しています。これにより、日米金利差急拡大の流れも失速、行き過ぎたドル高の流れも巻き戻しが加速、今朝の東京市場での為替は1ドル=111円50銭台まで反落しています。
同様に、極端な売られ過ぎ状態が続いていたNY金相場も先週末に1170ドルの安値をつけて反発へと向かい始めています。米10年債利回りとの関係から見るNY金相場の下値目安水準1170-80ドル付近で反発した状態です。
今後、月末のOPEC総会で市場の期待どおりの減産合意がなされない場合、米ISMの景況指数が予想を下回った場合、雇用統計が伸び悩んだ場合など、いくつかのリスク要因が現実化した場合には、トランプラリーによる行き過ぎた流れからの巻き戻しがさらに進行することも予想されます。
(※逆にいずれも予想通りの結果なら調整一服でトランプラリー再開の可能性も)
巻き戻し継続の場合の目安水準としては、
ドル円は11月9日安値から25日高値までの23.6%戻しとなる110.90円。NY金相場は11月9日高値から25日安値までの23.6%戻しで1209.9ドル。
この水準に同時到達の場合の国内金価格は4620円程度。現状水準からは小幅高にとどまることも予想されます。
中期的には、年初からゆるやかに上昇する下値サポートラインと、3月高値から右肩下がりの上値抵抗線で形成する三角保ち合い内での推移は続き、足下では7月からの急落トレンドを抜け出した状況。
NYプラチナ相場の11月9日高値から25日安値までの23.6%戻しは933.2ドル。ドル円が110.90円まで下げた時の国内プラチナ価格は3570円前後が予想されます。
これも現状からは小幅高。
中期的には年初と10月安値で2番底形成への可能性を示した状態からの反発基調はスローペースで継続、8月半ば以降の下落トレンドの抵抗線との攻防状態となっています。
3600円以下での推移が長引くようだと、再び安値トライへの展開にもなりかねない状況です。
週明け28日の国内金価格は0.37%の反落。4600円から4630円の小幅保ち合いレンジ上抜け寸前の状態からの反落で今度は下方ブレイクへの警戒感も高まる状況へ。しかし、今朝の東京市場では為替は円高方向へと調整進行、NY金の日曜時間外は1180ドル台から1190ドル台へと反発の兆し。それぞれ異常な買われ過ぎと過剰な売られ過ぎからの巻き戻しが進行し始めた様子。この流れが続けは国内金価格は若干押し上げられ、4630円の保ち合い上限ブレイクへと切り返す可能性も。上抜け成功なら短期上昇トレンド再加速で当面の目標水準としては8月高値近辺、4760円付近を目指すような流れへ。但し下方ブレイクの場合には短期トレンド逆転の可能性が高まり、下値目安は10月安値付近、4480円辺りまで。
プラチナ価格は1.03%の大幅続落。目標水準3630円近辺に向けた勢いは大きく削がれ、短期的な流れは下方向へと変わり始める寸前という状況に。NYプラチナは905ドル近辺の安値をつけて反転し、今朝には910ドル台へと戻りを試す展開に。これに下支えされる状態が続けば国内プラチナ価格もゆるやかな上昇トレンド維持へ。続かないようなら3520円台の下値サポート水準との攻防へ、割り込むと短期トレンドは下方向優勢となり、下値目安は3440円近辺へ。
※参考:金プラチナ国内価格11/28とチャート
2016年11月28日(月)時点の相場
国内金:4,610 円 11/28(月) ▼17(0.37%)
国内プラチナ:3,550 円 11/28(月) ▼37(1.03%)
NY金:1,178.4 ドル 11/25(金) ▼10.9(0.92%)
NYプラチナ:908.3 ドル 11/25(金) ▼22.8(2.45%)
ドル円:113.09 円 11/25(金) ▼0.20(0.17%)
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