更新日:2017年3月13日(月)
国内プラチナ価格は3月2日に7カ月ぶり高値水準となる3992円まで上昇した後、10日には3723円まで、6営業日で合計269円、6.7%もの急落局面を形成することになりました。3月に入ってにわかに米国の3月利上げに向けたFRB関係者のタカ派発言が続いたことを受け、金価格が大きく値を下げたことに連動し、ボラティリティの高いプラチナは金以上の急落となっています。足下ではようやく、いったんは下げ止まりの兆しも見られますが、今回の急落局面はある程度、想定の範囲内とも言えそうです。
2015年後半以降、プラチナ価格の主要レンジ3500円から3900円までの範囲を抜け出しての推移は長続きしないこと、4000円の大台が意識されたこと、ダブルボトムからのネックラインで上抜けると大幅上昇も見込まれる長期トレンド転換点が意識されたこと、昨年10月末から4カ月余りで640円も上昇してきた流れが急過ぎたことなどもあり、入るべくして入った調整局面、と見ることもできます。
主要レンジ中程まで水準を切り下げ、年間平均でもある52週移動平均線(3739)をわずかに下抜けて反発した形となり、10月末から3月2日までの38.2%戻し(3748)を少し下回る水準となり、下げ止まりにも程良い水準とも言えます。
今回の急落により、ゆるやかな上昇傾向となりつつあった52週移動平均もわずかに低下しましたが、この52週移動平均線が近年の主要レンジ中程で横ばい推移傾向を維持し、プラチナ価格もこの近辺での推移が続くようなら、そう遠くない時期に再び主要レンジ上抜けのチャンスが訪れることになるものと予想します。
13日のプラチナ価格は5日ぶりの反発で0.51%の上昇。急落局面を形成し、下値目安3720円近辺まで一気に到達してしまったことによる反動高。3730円台で横ばい推移の200日移動平均線をわずかに下抜けて反発した形となり、今後もサポートされ続けるかどうか。先週200日移動平均線をゴールデンクロスして3750円台を推移する90日移動平均線が目先の抵抗線となる前に、早めに上抜けておきたいところだが。目先、3720円を割り込んでしまった場合には3670円台辺りまでの一段安も。
国内金価格も3月2日の4886円から10日の4756円まで急落しましたが、下落幅は130円にとどまり、プラチナの半分。
52週移動平均乖離率が最近のピーク+3.5%に達したこと、近年の主要レンジ上限4800円超えでの推移は長続きしない、という前例通りの展開で主要レンジ内に吸収されました。しかし、長期三角保ち合いを上抜けた水準をまだ維持し、10月から3月までの上昇幅の38.2%戻し(4728)にも達していない状態です。
金価格は、ゆるやかな上昇基調から、上値トライを急ぎすぎたような流れが巻き戻された形となり、まだ調整余地ありと見ても良いくらいの状態かもしれません。
13日の国内金価格は0.23%の小幅高となり、7営業日ぶりの反発。NY金が週末の1200ドル割れからの反発基調を維持して今朝には1205ドルまで上昇、10日続落回避に向けて1200ドルの大台ラインでの底堅さも意識され、国内価格をサポート。短期的な下値目安4700円近辺へと向う流れは、下げ止まったとは言い切れないが、失速中。4680円台で推移する90日移動平均線は右肩上がりを維持し、3月に入って200日移動平均線をゴールデンクロスしており、中期的な底堅さも予感させる状況に。
※参考:金プラチナ国内価格3/13とチャート
2017年3月13日(月)時点の相場
国内金:4,767 円 3/13(月) ▲11(0.23%)
国内プラチナ:3,742 円 3/13(月) ▲19(0.51%)
NY金:1,201.4 ドル 3/10(金) ▼1.8(0.15%)
NYプラチナ:938.2 ドル 3/10(金) ▲1.0(0.11%)
ドル円:114.76 円 3/10(金) ▼0.17(0.15%)
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