更新日:2017年5月27日(土)
5月のミシガン大消費者信頼感指数の確報値は97.1。市場予想の97.5を下回り、速報値の97.7からも下方修正。4月の97.0からはわずかに上昇し、3カ月連続の小幅上昇とはなっていますが、2004年1月以来13年ぶりの高水準となった1月の98.5を下回る水準での推移が続きます。そして、90台後半の水準を6カ月連続維持し、21世紀のピーク水準を形成しつつある状態となってきました。概ね90以上を好調期のピーク水準と見れば、2014年12月から2年半継続していることにもなります。
現況指数は11.7となり、16年ぶり高水準となった3月の113.2からは2カ月連続の低下。期待指数は87.7で2カ月連続上昇も2年ぶり高水準となった1月の90.3を下回る水準での推移が続き、3カ月平均では12年ぶり高水準となった2月の88.8がピークの状態。いずれも2000年後半以降のピーク水準で頭打ちとなってきた様子です。
また、インフレ期待値も1年先は2.6%、5年先は2.4%といずれも低水準にとどまり、2010年以降の低下基調が続く状態です。
なお、4月の耐久財受注は前月比-0.7%となり、市場予想こそ上回ったものの5カ月ぶりに前月比マイナス。輸送機器を除いた数値は-0.4%と市場予想のプラスに反して下振れ、8カ月ぶりのマイナス圏に。民間設備投資の先行指標となるコア受注は2カ月連続で前月比+-0%と低調、GDPの設備投資算出に用いられるコア資本財の出荷もプラス予想に反して3カ月ぶりに前月比-0.1%と冴えない結果に。
この日、第1四半期のGDPは上方改訂されたものの、第2四半期の指標はいずれも加速の兆しは見られず。
CMEフェドウォッチでは6月に今年2回めの利上げを行う確率は83.1%と高水準を維持していますが、12月に3回目の利上げ実施の確率は47.8%と、依然50%に満たない水準での頭打ち状態が続きます。
26日のNY金相場は0.93%の大幅続伸。東京時間には株安・円高主導のドル安の流れでジリ高推移、欧州時間には英国与党・保守党の支持率と野党・労働党との差が5ポイントまで縮小したことを受けてポンドが急落。メイ首相の保守党が大きくリードしていたはずの支持率が6月8日の総選挙を前に急低下したことにより、にわかにEU離脱交渉に向けての英政局リスク再燃も警戒され、金利低下とともに金は重要な節目水準となっていた1260ドルを突破。NY市場での米1-3月期GDP改定値上振れにも売りは限定的となり、4月28日(1268.3)以来1カ月ぶりの高値水準に。5月後半の保ち合いから上方ブレイクし、短期上昇トレンド形成へと向う確率は高まり、当面の上値目標は4月17日につけた今年最高値1297.4ドル近辺。
週間ベースでは+14.5ドル(1.16%)となり、3週続伸。
NYプラチナ相場も1.05%の大幅続伸で4月21日(977.6)以来、5週間ぶりの高値水準。既に前日950ドルの節目水準を上抜けて一段高への可能性を示していた状態から、金の急騰に牽引される形で上値を切り上げるとNY朝には一時970ドル手前まで上昇し、短期上値目安960ドル台にしっかり到達。90日移動平均(968.2)をわずかに超え、2月27日につけた今年最高値(1047.8)から5月4日の今年最安値(894.5)までの半値戻し(971.2)をほぼ達成した状態となり、いったんは上値を押さえられやすい水準に。
週間ベースでは+22.7ドル(2.41%)となって3週続伸。
ドル円は0.48%のドル安円高となって反落。ポンド円の急落に連れる形でロンドン時間には3日ぶりの111円割れ、しかし米1-3月期GDP改定値が+1.2%と速報値の+0.7%から大幅上方改訂されたこともあり、3日前の安値を下回ることなく反発。ただし、4月耐久財受注や5月ミシガン大消費者信頼感指数なども低調な結果となり、米長期金利の反発も米株の上値も限定的となったことでドル円の反発も111円40銭台まで。小幅保ち合いを形成していた111円後半から下抜けの兆しとなり、下値トライの流れが加速するようなら110円前後までが下値目安に。欧米市場が3連休となる週明けには閑散状態のなか、突発的な円買いの流れも警戒される。
週間ベースでは+0.08円(0.07%)とわずかに反発。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/26終値とチャート
2017年5月27日(土)時点の相場
国内金:4,819 円 5/26(金) ▼10(0.21%)
国内プラチナ:3,658 円 5/26(金) ▲5(0.14%)
NY金:1,268.1 ドル 5/26(金) ▲11.7(0.93%)
NYプラチナ:962.9 ドル 5/26(金) ▲10.0(1.05%)
ドル円:111.30 円 5/26(金) ▼0.54(0.48%)
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