更新日:2017年7月31日(月)
国内金価格の52週移動平均は31日時点で4717円となり、先週末から2円上昇、7月3日の週と並び5月以来2カ月ぶりの高値水準。上方乖離率は2.3%となって3週連続拡大、中期トレンドはゆるやかに上方向。21週の標準偏差は27円となり、少なくとも2009年以降の8年半での最低水準を更新、近年稀に見る低ボラティリティ状態も継続中。
そんななか米国の低インフレ懸念や政策期待後退、政局混乱懸念などを背景に、ドル全面安の流れにも支えられてNY金が先週末にかけて水準を切り上げ、一段高への可能性も示し始めたこともあり、国内金価格もゆるやかな上昇基調継続への期待も高まる状況となってきたようです。
昨年こそ、英EU離脱を受けての上昇ピークを終えての調整局面を迎えていたこともあって8月に金価格は下落しましたが、それ以前の7年間は毎年8月は上昇、7勝1敗の高勝率。NY金も8月は6勝2敗と最も上昇確率の高い月、正に金の季節8月到来で上値トライへの可能性をサポートすることにもなりそうです。
国内金価格は、2016年高値と2017年高値を結ぶラインが上値抵抗線となって6月にも上値を押さえられ、1月末以降ゆるやかに下値を切り上げるサポートラインとで三角保ち合いを形成中。8月には4850円近辺を通過する上値抵抗線を突破できれば、中期三角保ち合い上抜けとなり、ボラティリティ拡大とともに上昇基調が加速する展開も見込まれることになります。この場合、三角保ち合いの起点となる2016年高値4941円が当面の目標水準となりそうです。
31日の国内金価格は0.25%の反発。7月前半の下落分を後半に取り戻し、6月29日の4827円に並ぶ高値水準に到達。上値トライに向けての節目4830円近辺にも達し、保ち合いを上抜けて動き出したNY金に追随する可能性も。6月初旬以来およそ2カ月ぶりとなる4830円以上へと上値を伸ばし、高値更新トライへと向う確率は高まった様子。今年高値を更新し、昨年高値4940円台までが当面の目標水準となる見込みに。
月間ベースでは+26円(0.54%)で3カ月ぶりの反発。
プラチナ価格の52週移動平均は3669円となり、2009年12月以来7年7カ月ぶりの安値水準。乖離率は先週の-3.3%から-2.6%へと縮小も、下方乖離状態は4カ月を超え、中期下落トレンドは継続中。21週の標準偏差は58円となり、金と同様に過去8年半での最低を更新し、異常とも言えるレベルの低ボラティリティ状態。
今年2月末高値からの急落以降の下落トレンドからは抜け出し、昨年10月安値からゆるやかに下値を切り上げるトレンドラインに支えられる状態は続いています。この状態が続く限り、低ボラティリティ状態から抜け出した後に大幅変動を伴いやすいトレンドの方向は、上へ。ただし、このサポートラインを下抜けると大幅下落へのリスクが高まることにもなります。
国内プラチナ価格の8月の成績は4勝4敗の五分。プラチナの中期トレンドの方向性としても五分五分の状況です。
31日のプラチナ価格は0.53%の反発。6月半ばから続く底値保ち合いは1カ月半経過。上方向へと抜け出しそうな流れは引き戻され、下方リスクが高まると反発へのパターンが繰り返されて8月へ。上方向へと動き出す可能性が高まりつつある金に牽引される形で上抜けへと向かえば、8月は大幅上昇で目標水準は3700円台へ。逆の展開で底割れとなってしまった場合には3400円近辺も意識されるような大幅安の展開も。
月間では+18円(0.51%)となって5カ月ぶりの反発。
※参考:金プラチナ国内価格7/31とチャート
2017年7月31日(月)時点の相場
国内金:4,827 円 7/31(月) ▲12(0.25%)
国内プラチナ:3,574 円 7/31(月) ▲19(0.53%)
NY金:1,268.4 ドル 7/28(金) ▲8.4(0.67%)
NYプラチナ:936.6 ドル 7/28(金) ▲10.2(1.10%)
ドル円:110.70 円 7/28(金) ▼0.52(0.47%)
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