更新日:2017年11月6日(月)
週足ボリンジャー+1シグマラインとの攻防が続く国内金価格、堅調な推移が続くなかでも足下では概ね横ばい推移となり、上値が徐々に切り下がり、下値も切り上げながらもそのサポートラインを割り込みそうな兆しも。そんな状態で長期上昇チャネル中程へ、という位置関係での保ち合いからの上下双方向へのブレイクを警戒する状態が続きます。
比較的底堅く推移するNY金と、ドル高優勢の状況ながらも伸び悩むドル円との板挟みで方向感がはっきりしない状態が続く国内金価格は、保ち合いが長期化した場合、いずれ長期上昇チャネルの下限にぶつかることにもなります。そして長期トレンド継続なら反発へ、上昇チャネル下限割れなら長期トレンド変調で下落基調加速の可能性も生じることになります。むしろ、それ以前に大きく動き出す可能性のほうが高そうにも思われます。
パウエル次期FRB議長となって来年に向けての米金融政策も現状踏襲見込みとなり、ゆるやかな引き締めペースは変わらないとの思惑が強まり、米10年債利回りの上昇も頭打ちとなっている現状からは、米税制改革の動向や地政学リスクなどへの警戒感が相場を動かすきっかにもなりそうです。
年末に向けて、国内金価格も大きく動き出す可能性が高まる状況となり、上方向なら長期上昇チャネル上限方向へと向い、5100円超えも。下方向ならチャネル下限の4900円、保ち合い長期化後の下落なら4900円を大きく下回るような展開も有り得そうです。
イヴァンカ米大統領補佐官の来日、入れ替わりでトランプ大統領来日とややお祝いムードのイベント続きとなった国内3連休。マーケットは米雇用統計明け、パウエル次期FRB議長への期待と安心感、世界同時株高継続への思惑も交錯する週明け、時間外のNY金は先週末からほぼ変わらず1270ドル近辺で静かに推移、為替は1ドル=114円台前半から半ばへとドル高円安方向への堅調推移スタート。
6日の国内金価格は0.5%の反落。連休前には高値保ち合いから上抜けの兆しとなっていたものの、やはり一時的なブレから生じたダマシに終わり、高値保ち合いレンジに再吸収された状態。200日移動平均(4845)、90日移動平均(4907)を上回る水準での推移が続き、中期的には強気相場が続くものの、短期的には9-21日移動平均線との揉み合い状態が続きながら、上値を緩やかに切り下げるやや軟調な状態。4970円から5020円までの高値保ち合いレンジを上方向に抜け出せば短期トレンドも好転へと向かい、一段高の展開となる可能性も高まり、上値目標は2015年6月高値も上抜けて5100円台半ばも視野に。逆に高値保ち合いレンジ下方ブレイクへと向うようなら、大幅調整局面形成となる可能性が高まり、当面の目標水準は8月前半までの保ち合い高値圏となる4850円近辺へ。
水平移動が続く週足ボリンジャーのセンターライン、21週移動平均線との攻防が続く国内プラチナ価格は、安値圏での保ち合い状態が続きます。足下では急落局面を形成した抵抗線を抜け出し、2016年後半から続くゆるやかな上昇基調をサポートするライン上まで戻した状態にあり、どちらかと言えば反発基調優勢という状態が続きそうな状況のようにも見えます。
しかし、ボリンジャーの方向性も横ばいが続くプラチナ価格の動向は、金価格の保ち合いブレイクに委ねられる可能性もあり、上方向なら+2シグマの3800円近辺、下方向なら-2シグマの3500円割れまで、年末に向けて、というより比較的短期間での変動も見込まれそうな状況です。
6日のプラチナ価格は1.25%の大幅安となって3営業日ぶりの反落。連休前の大幅上昇分を打ち消し、下げ幅としては9月の急落局面で記録した19日の-46円以来2カ月ぶりの大幅下落。3670円が新たな抵抗水準候補となり、3590円台を下限とするレンジでの横ばい推移継続へ。200日移動平均(3685)を下回り、90日移動平均(3636)との攻防が続き、中期的には弱気相場が続く状態から短期的には反発基調も続く状態。3670円の上限を超えることができれば、あらためて反発基調再加速の可能性も高まり、次の上値目標は3800円手前辺りまでが視野に。3590円台の下限を割り込んだ場合には、反発優勢の流れも逆転し、安値再トライの展開で今年安値更新となる3500円割れも。
※参考:金プラチナ国内価格11/6とチャート
2017年11月6日(月)時点の相場
国内金:4,991 円 11/6(月) ▼25(0.50%)
国内プラチナ:3,624 円 11/6(月) ▼46(1.25%)
NY金:1,269.2 ドル 11/3(金) ▼8.9(0.70%)
NYプラチナ:921.9 ドル 11/3(金) ▼5.9(0.64%)
ドル円:114.09 円 11/3(金) ▲0.01(0.01%)
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