更新日:2018年1月16日(火)
年末から続くドル安の流れでドルインデックスは12日時点で90ポイント台まで下落。2014年12月31日以来、3年ぶりの安値圏となっています。今朝時点でも90ポイント台前半に低迷しており、2015年以降の高値圏を下抜けた状態で、今後さらにドル安基調が進行しそうな状況のようにも見えます。
ドルインデックスの構成対象通貨割合の6割を占めるユーロ高の進行が大きく影響し、ユーロドルも1.2260ドル近辺まで上昇し、2014年12月18日以来、3年1カ月ぶりのユーロ高ドル安水準となっています。
さらに、ドル建て資産でドル安がサポート要因の一つとなる原油価格の上昇も続き、NY原油は64ドル台まで上昇。これも2014年12月5日以来、3年1カ月ぶりの高値水準に到達しています。
ドル安を最も反映し、影響も受けやすいユーロドルや原油価格もドルインデックスと同様に3年ぶりの水準へと戻ってきた状態です。
ドルインデックスの構成割合では1割強程度しかないドル円の場合は、9月以来4カ月ぶりのドル安水準まで戻した状態に過ぎません。仮に4カ月前の水準107円30銭台を割り込んだ場合には、2016年11月以来、1年2カ月ぶりの水準となります。
ドル円よりもドル安の影響を受けそうな、ドル建て資産のNY金の場合も、9月11日以来4カ月ぶりの高値圏に戻した状態にとどまります。
ただし、終値ベースでの2017年高値1351.2ドルも視野に入る水準まで戻しており、これを超えるとすぐ上には2016年高値1372.6ドルがあり、これも突破することができれば2014年3月以来、3年10カ月ぶりの高値圏ということになります。
3年ぶりドル安水準となった流れがもう一段進行することになれば、これにサポートされるNY金も3年ぶり高値圏トライへと向う可能性も出てきそうです。
まずは節目となる2017年高値圏、1350ドルの水準が目先の重要な攻防ラインとなり、突破できなければいったんは急反落の展開も警戒することにもなりそうです。
15日はキング牧師生誕記念日でNY市場は休場。時間外のNY金は1330ドル台後半からジリジリと上値を切り上げて1345ドルまで上昇、今朝の時間外では1340ドル近辺。プラチナも1006ドルまで上昇後、1000ドル台前半での推移。
ドル円は0.46%のドル安円高となって5日続落、9月14日(110.24)以来4カ月ぶりのドル安円高水準。東京市場で111円割れ後、110円80銭近辺で下げ渋るも欧州市場以降ではユーロ高の進行とともにドル全面安となって円高の流れも再加速、一時110円30銭台まで下落。わずかにサポートされる可能性もあった110円80銭を完全に下抜けたことでドル安円高方向への流れはもう一段進行する可能性。下値目標は昨年安値圏での保ち合い水準109円台半ば辺りまで。やや行き過ぎの展開となれば昨年安値107円台が意識されることにも。
国内金価格は0.18%の小幅高で3日続伸。NY金の高値圏維持と今朝の東京市場での円安への巻き戻しの流れを受けて堅調推移に。やや予想外の展開となり、21日移動平均線(4993)が90日移動平均線(4987)をゴールデンクロス、その上に9日移動平均線、価格ラインといずれも上昇基調で上から昇順に並ぶパーフェクトオーダーを完成。強気相場の最終段階を示す形がもうしばらく続くようなら高値保ち合い上抜けトライへ。今年高値更新なら上値目標は5170円近辺まで。ドル安円高の流れ再開、もしくはNY金の反落のいずれかの勢いが強まると調整方向へ。5050円台の節目を維持して保ち合い傾向にとどまる可能性と、節目割れなら5000円前後までの大幅調整リスクも。
プラチナ価格は0.48%高となって4日続伸。9月8日(3803)以来4カ月ぶりの高値水準となり、その3800円近辺を目指す流れが進行中。ほぼ調整なしの状態で1000ドルの大台を回復したNYプラチナが大台を割り込みそうで割り込まない底堅さを見せているものの、割り込んでしまうと大幅調整という展開も想定され、国内価格の急反落リスクにも。3710円がサポートラインとなり、割り込んだ場合の下値目安は3650円近辺まで。
※参考:金プラチナ国内価格1/16とチャート
2018年1月16日(火)時点の相場
国内金:5,109 円 1/16(火) ▲9(0.18%)
国内プラチナ:3,783 円 1/16(火) ▲18(0.48%)
NY金:1,334.9 ドル 1/15(月) +-0.0(0.00%)
NYプラチナ:996.2 ドル 1/15(月) +-0.0(0.00%)
ドル円:110.53 円 1/15(月) ▼0.51(0.46%)
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