更新日：2018年3月17日(土)
3月のミシガン大消費者信頼感指数の速報値は102となり、市場予想の99.3を大幅に上回り、2月の99.7からも大幅上昇。2004年1月（103.8）以来、14年2カ月ぶりの高水準となりました。
2017年1月に13年ぶり高水準となる98.5まで上昇した後は伸び悩み、その後10月に100.7へと13年9カ月ぶり高水準を記録。そして再び伸び悩み状態となり、そろそろピークアウト感もあったなかでの高値再更新となっています。その結果、3カ月平均では99.1となり、2001年1月（100.2）以来、17年2カ月ぶりの高水準。ピークアウト感を打ち消す好調ぶりを示した形です。
なお、現況指数は2月の114.9から3月は122.8へと急騰して過去最高となっていますが、期待指数は逆に2月の90.0から3月は88.6へと低下。90前後が近年のピークとなり、頭打ちの格好にもなっています。
1年先の期待インフレ率は2.9％となり、3カ月連続2.7％の横ばい状態から急騰し、3年ぶり高水準となっています。3月FOMCでの利上げと今後の利上げペース加速も、との市場の思惑も影響している可能性もありそうです。
また、この日FRBが発表した2月の鉱工業生産指数は前月比+1.1％となり、市場予想の+0.4％を大きく上回る好結果。設備稼働率は78.1％となり、2015年1月（78.1）以来3年1カ月ぶりの高水準となっています。鉱工業生産は今後、鉄鋼・アルミ関税の影響も懸念されますが、好調な消費センチメントに支えられての好調維持も予想されそうです。
迷走する政局をよそに、米国経済の好調は持続しています。
16日のNY金相場は0.42％安となって3日続落、1日（1305.2）以来半月ぶりの安値水準。前日と同じ流れで時間外には米トランプ政権の混乱を受けた金利低下とドル安の流れ、金は1310ドル台半ばから1320ドル台へと堅調推移。しかしNY市場で流れは反転、米2月鉱工業生産や3月ミシガン大消費者信頼感指数の好結果などもあり、金利上昇とドル高の流れとなって金は一時1310ドル割れ。政治リスクを好調な経済指標がカバーする形となり、次週のFOMCを控えてNY金の短期下落トレンドが進行し始めた状態に。これまで利上げを決定したFOMCではその前後に安値をつけて反発する流れとなっており、今回も同様の展開も予想され、目先の下値目安は1280ドル前後まで。FOMCでの見通しがハト派的なら1300ドルラインでサポートされる可能性も。
週間ベースでは-11.7ドル（0.88％）の反落。
NYプラチナ相場は0.7％安で3日続落となり、1月2日（947.8）以来2カ月半ぶりの安値水準に。NY午前には940ドル台半ばまで下落し、午後には950ドルをなんとか回復した状態も直近安値を下回り、金の下落基調に追随し始めた様子も。950ドルを維持できなくなればその流れも本格化、12月安値870ドル台までの大幅安は予想されないものの、その前の保ち合い下限となる910ドル付近までが当面の下値目安に。
週間ベースでは-14ドル（1.45％）、2016年10月以来1年5カ月ぶりとなる4週続落。
ドル円は0.29％のドル安円高となって反落。米トランプ政権の解任ドミノに振り回される状態が続き、東京市場午前に伝えられたマクマスター大統領補佐官の解任についてはその後否定報道もあったものの、結局は解任の方向であることが有力と見られ、さらにケリー大統領首席補佐官も解任の見通しとも伝えられ、東京・欧州時間にドル円は105円60銭まで下落。NY市場では好調な経済指標にも支えられて下げ渋り、米長期金利の上昇とともに106円台へと反発。3月2日以来、2週間ぶりのドル安円高水準となり、反発方向への流れが押さえられる状態も継続。これまでの利上げ決定FOMCではその前後に高値をつけて反落するパターンが繰り返されたものの、今回はその流れが政治リスクによって抑制される状態となり、FOMCでの見通しがそれほどタカ派とならなかった場合には現在の支えが外れる格好となり、その後は要注意の展開にも。106円半ばから107円までのレンジ内推移は続き、抜け出した方向へ1円程度の変動は見込まれる状況。
週間ベースでは-0.77円（0.72％）の反落。
※参考：金プラチナ相場とドル円 NY市場3/16終値とチャート
2018年3月17日(土)時点の相場
国内金：4,811 円 3/16(金) ▼32(0.66％)
国内プラチナ：3,480 円 3/16(金) ▼39(1.11％)
NY金：1,312.3 ﾄﾞﾙ 3/16(金) ▼5.5(0.42％)
NYプラチナ：950.2 ﾄﾞﾙ 3/16(金) ▼6.7(0.70％)
ドル円：106.03 円 3/16(金) ▼0.31(0.29％)