更新日:2019年2月4日(月)
NY金の戻り売りで調整色も強まるなか、株高・円安地合いにサポートされて上値トライが続く国内金価格、この日までで6日続伸となりました。
2013年12月以降で6日続伸以上となったのは今回を含めて全10回。
このうち、続伸終了日の月は1月が3回、2月が3回、3月が2回。これ以外では7月と9月が1回ずつ。
実に8割が1月から3月までに集中しています。
2013年1月は前年末からのアベノミクス期待による円安効果。
2014年2月はウクライナ情勢不安。
2015年3月はFOMCでの金利見通し下方修正によるNY金の急反発。
2016年1月はFRBの利上げ観測後退などによるNY金急騰。
2016年3月は賃金上昇率鈍化によるNY金上昇。
2017年2月はトランプ政権発足直後のリスクオフ地合い。
2017年12月から2018年1月には年3回めの利上げ決定後のNY金安値からの反発局面。
背景としてはFRBの金融政策、及びその見通し変化などによる影響が大勢を占めます。
今回も、FRBのハト派転換期待と実際にFOMCでそうなるまで、これを好感した株高とNY金の堅調地合いが続き、足下では雇用統計の好結果にNY金は反落。
今回の国内金価格の続伸は、そろそ途切れそうな状況にもなってきましたが、次回以降の雇用統計での賃金上昇率鈍化やインフレ指標のさらなる鈍化などがあれば2016年、2017年に続いて年2回めの6日続伸以上を記録することもあり得るもしれません。
短期的なピーク水準となりやすい、20日移動平均+2%乖離水準(4952)にほぼ到達したことから、反落の確率は高まります。また、昨年高値5127円から安値4458円までの76.4%戻し(4969)にも近づいていることも反落警戒感を強めます。さらに、週足ボリンジャー(21MA)の+2シグマ(4956)付近にも到達しています。
4日の国内金価格は+10円、0.2%高となって6日続伸。6日続伸は2018年1月9日(13日続伸)以来、1年1カ月ぶり。週明け時間外のNY金は1320ドル台前半、ドル円は109円50銭台とほぼ先週末水準を維持してのスタートとなり、金曜日の米雇用統計などの上振れに伴うドル高円安を反映。RSIは85.5まで上昇し、これも昨年高値5127円をつけた1月9日の93.4以来、1年1カ月ぶりの買われ過ぎ状態。過熱感を振り切っての行き過ぎ目安6月高値4957円近辺にもほぼ到達したことで一服感も生じやすいところ。9日移動平均線(4892)から4900円前後までの調整は十分想定されそう。その一方で90日移動平均線(4774)がほぼ水平状態の200日移動平均線(4783)上抜けトライの状態となり、現状価格維持の場合でも今週末には上抜ける見通しとなり、中期的な強気相場の様相も一段と強まる可能性も。
20日移動平均(3051)を大きく上回っているプラチナ価格は、ピーク水準となりやすい20日移動平均+3%乖離(3142)に接近中。若干の上昇余地は想定されるものの、そろそろ上値が重くなりやすい水準にも。また、日足一目均衡表の雲の下限は今週、3152円から3100円台へと急低下していることも抵抗感を強めます。
4日のプラチナ価格は+27円、0.88%の続伸。12月14日(3123)以来、1カ月半ぶりの高値水準となって今年高値を更新。先週末に835ドルまで上昇して820ドル台へと反落していたNYプラチナは週明け時間外も820ドル半ばから後半で下げ渋り、国内価格をサポート。2カ月半ぶりに9日移動平均線(3056)が21日移動平均線(3051)をゴールデンクロスし、短期的な勢いの強さを示す状態となり、短期上値目標3120円台まで、もう少しの上昇余地も。
※参考:金プラチナ国内価格2/4とチャート
2019年2月4日(月)時点の相場
国内金:4,951 円 2/4(月) ▲10(0.20%)
国内プラチナ:3,112 円 2/4(月) ▲27(0.88%)
NY金:1,322.1 ドル 2/1(金) ▼3.1(0.23%)
NYプラチナ:826.7 ドル 2/1(金) ▲2.0(0.24%)
ドル円:109.50 円 2/1(金) ▲0.63(0.58%)
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