更新日:2020年1月20日(月)
前回、1月8日に国内金価格が6000円台へと跳ね上がった日の朝はイランによる報復攻撃があり、NY金は1570ドル台から一時1600ドル台へと急騰しました。その後、事態は落ち着いて10日余り、現在のNY金価格は1550ドル台から1560ドル付近。為替は8日当時1ドル=108円台半ば、今朝時点では110円10銭台。NY金が下げ渋り、円安にサポートされて国内金価格は再び6000円台へと上昇してきました。
国内金価格は昨年8月から11月にかけて、5500円台から5700円台へと水準を切り上げました。この間、10日前との価格差で示されるモメンタムはピーク水準を切り下げ続ける逆行状態(ダイバージェンス)となり、価格上昇圧力が後退していることを示唆。その結果、11月に金価格は5600円近辺へと急反落。
11月から12月にかけて金価格は5500円台へゆるやかに水準を切り下げる調整局面が続きました。この間、モメンタムは下限を切り上げるダイバージェンスとなり、価格下落圧力が弱まり、反発への可能性を示唆。その結果、年末年始にかけて6000円台へと急騰局面を形成。
現状、2度めの6000円台再浮上で高止まり状態にはありますが、モメンタムは下降中。モメンタムの10日移動平均で示されるシグナルラインを下抜け、価格上昇圧力は弱まり続けています。仮に今週、8日につけた40年ぶり高値6061円を多少上回ることがあったとしても、モメンタムは下降を続けます。
週明け時間外のNY金は先週末水準1550ドル台後半での小動き、為替は金曜安値110円00銭近辺まで下げてスタート後に、先週末水準110円10銭台後半を上抜けて110円20銭台へと上値を試す展開。
20日の国内金価格は+19円、0.32%の反発。近年最高値となった1月8日(6061)以来、12日ぶりの高値で今年2度めの6000円台。1980年2月以降の40年間では2番めの高値水準。再び6000円台をつけることがあるとしても当分先?との想定を覆す早期の再浮上。中東の地政学リスクが後退しても、米中貿易戦争リスクが大幅緩和されても、くすぶり続ける不透明感や緩和的な金融政策などを背景にNY金は下げ渋り、ドル円の値動き縮小に伴う円高リスク緩和と現状のゆるやかな円安基調に支えられ、国内金価格の高止まりも続く状況。12月安値5565円から1月高値6061円までの23.6%戻し(5944)を下限として6061円の上限まで、広めの高値保ち合いレンジを形成し、目先しばらくはこの範囲内での保ち合い推移の展開にも。今週はトランプ米大統領も参加予定のダボス会議やECB理事会もあり、米欧首脳や金融政策当局者の発言なども動意材料にも。
国内プラチナ価格は昨年9月高値3584円を年末に上抜けて3600円台へと上昇、その勢いのまま年明けに一段高となって3920円台まで上昇。9月高値からさらに337円水準を切り上げる急騰局面を形成しました。そして足下では高値再トライの様相も呈してきました。
しかし、9月高値の時のモメンタムは442に対して、1月高値3921円となった21日のモメンタムは330。ダイバージェンスを形成する現状の価格上昇圧力は、9月高値をつけた時ほど強くはない、状態です。
時間外のNYプラチナは先週末の1020ドル台後半から1030ドル台へと小幅に上値を試す動きも。
プラチナ価格は+60円、1.55%の大幅反発。金曜日の下げ幅のほとんどを取り戻す形となり、2年10カ月ぶり高値となった16日の3921円に次ぐ高値。年初の3600円台から2週間ほどで3900円台は買われ過ぎ。急反落もやむなしの想定通りの急反落後には間髪入れずに3900円台の高値圏へと再浮上。急反落警戒感を抱えながらも、パラジウムの高止まり、金の高止まりなどにも同調する形。目先、3920円台の高値更新へと向かうようなら、3960円台辺りまでが次の上値目標に。下方向には3850円台のサポートを割れると3800円近辺までが下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格1/20とチャート
2020年1月20日(月)時点の相場
国内金:6,006 円 1/20(月) ▲19(0.32%)
国内プラチナ:3,919 円 1/20(月) ▲60(1.55%)
NY金:1,560.3 ドル 1/17(金) ▲9.8(0.63%)
NYプラチナ:1,024.8 ドル 1/17(金) ▲23.6(2.36%)
ドル円:110.14 円 1/17(金) ▼0.04(0.04%)
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