更新日:2020年5月18日(月)
支持率がトランプ大統領を上回るらしいパウエルFRB議長は17日夜、「米経済の回復プロセスは2021年の終わりまで長引く可能性」との発言、「感染第2波が来なければ今年後半の回復も」ありそうだが、いずれにしても「完全な景気回復はワクチン開発次第」との認識を示しました。
回復に向けての不透明感が続くなか、世界各地で進行する経済活動再開の流れも極めて慎重姿勢。欧米や国内でも人員削減報道に加え、大手の経営破たんのニュースも聞かれ始めます。
そんな状況を背景に、週明けから安全資産の金買いが進行・・・だけでなく、週明け時間外は米株先物も上昇スタート、NY原油は30ドルを回復、1900ドルを割れていたパラジウムも2000ドル台へと急騰、プラチナも連れ高となっています。
噂されていたパウエルFRB議長のETF購入への言及はなかったようですが、「全部買い」の様相にも。
18日の国内金価格は+88円、1.35%の大幅高となって7日続伸。7日続伸以上は2月(8日続伸)以来3ヵ月ぶりで今年2度め。4月24日(6516)以来、3週間ぶりの過去最高値更新。NY金が週をまたいで上値模索の展開、週末の1750ドル台から週明時間外は1760ドル台へと堅調推移。週末の6連騰時点での勢いに欠ける状態も、NY金の堅調推移によって押し上げられた格好で国内価格の短期トレンドもここにきて好転。9日移動平均線(6427)が21日移動平均線(6429)を上抜け切れず強気相場にもなりきれない状態も、明日にはゴールデンクロスとなる確率は高く、強気のパーフェクトオーダー完成濃厚。当面の上値目標としては6650円近辺まで。
週足では20週移動平均+6%乖離ラインに到達。+-6%乖離ラインで形成する中期上昇チャネル上限に達したことで、ここから上は行き過ぎの領域、このラインを上回る水準での推移は短命に終わる可能性が高まります。ただし、バンドウォークが続く可能性は、この限りではありません
プラチナ価格は1月高値3921円から3月安値2422円までの38.2%戻し(2995)を達成し、3000円の大台も回復。この水準は2018年から2019年にかけての最安値圏にも相当、極めて重要な節目水準にようやく達した状態。20週移動平均+-8%乖離ラインで形成される中期の通常レンジを大きく下抜けてしまった状態から、下降チャネル状態となった通常レンジ内に戻ってきたばかり。この水準を維持できるかどうかが当面のポイントにも。中期的には52週移動平均(3266)を超えることができれば中期トレンドも回復へ。
18日のプラチナ価格は+120円、4.13%の大幅高で3日続伸。3月25日(+287円、11.13%)以来、約2カ月ぶりの大幅高となり、上げ幅としては今年4番め、上昇率では3番め。今年の平均騰落値幅54円の2.2倍。水準としては3月12日(3172)以来、2ヵ月ぶりの高値。NYプラチナが週末の820ドル台から週明けには840ドル台へと急騰スタートとなったことに押し上げられ、節目の2920円台を抜き抜けて4月高値も大きく上抜け。上値トライ再開の流れとなって短期上値目標3050円台まで、もう少しの上昇余地も。
※参考:金プラチナ国内価格5/18とチャート
2020年5月18日(月)時点の相場
国内金:6,603 円 5/18(月) ▲88(1.35%)
国内プラチナ:3,029 円 5/18(月) ▲120(4.13%)
NY金:1,756.3 ドル 5/15(金) ▲15.4(0.88%)
NYプラチナ:817.1 ドル 5/15(金) ▲42.1(5.43%)
ドル円:107.04 円 5/15(金) ▼0.24(0.22%)
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