更新日:2020年8月17日(月)
一般的に株式相場などでは、高値から20%下落すると「弱気相場」入り、と判断されることが多いようです。
国内金価格は8月7日、7676円まで上昇して過去最高値を更新。3日後の8月12日には7207円まで急落。下落値幅は469円、下落率にして6.1%。
調整幅としては、特段に大きい訳ではありません。
コロナショックで急落した3月の時には、2月25日の6397円から3月17日の5648円まで、749円もの急落局面を形成しました。
それでも下落率は11.7%に過ぎません。
今回の高値からの急落局面で、下げ幅がもう少し拡大し、下落率10%まで拡大した場合、その水準は6908円。
3月安値5648円から、8月の最高値7676円までの38.2%戻し(6901)に相当します。
この程度までの調整なら十分有り得る、という判断ができます。
ただし、61.8%戻し(6423)なら、最高値からの下落率は16.3%。76.4%戻し(6127)なら20.2%。
ここまで来た場合には、長期トレンド転換と見做さざるを得ません。
17日、週明け時間外のNY金は小幅上昇も1960ドル付近で失速、1940ドル台前半へと反落スタート。ドル円は106円60銭をはさんでの小幅保ち合いから日経平均の軟調推移に連れる展開で106円50銭割れ。国内金価格は-99円、1.35%の大幅安で3日ぶりの反落。水平状態の9日移動平均線(7417)手前で反落する形となり、強気相場回復には失敗、調整局面継続の様相にも。目先は7360円が当面の上値抵抗、下値は7200円の大台ラインでサポートされるかどうか。これを維持できなくなれば一段安の展開が想定され、7100円割れへ、7080円程度までが短期下値目安にも。
国内プラチナ価格の場合、3月以降の反発局面では今年高値1月16日の3921円にも届いていません。しかし、金に追随する展開となりやすいプラチナ価格も短期的には8月7日の3655円でいったんピークアウトした可能性も高まります。
金価格の調整がもう一段進行し、これに追随する展開となって3月安値から8月高値までの38.2%戻し(3184)まで下落した場合、8月高値からの下落率は12.9%。この辺りまでなら、過去の推移などから見ても、サポート候補も複数存在します。
ただし、61.8%戻し(2893)まで下げた場合、8月高値からの下落率は20.8%に達し、過去の推移や様々なテクニカル指標との位置関係などから、下値警戒感も一段と強まることになりそうです。
17日のプラチナ価格は-78円、2.17%の大幅反落。NYプラチナは先週末水準960ドル付近での小幅揉み合いスタートとなっており、金曜日の大幅反落分を反映。6月末以降サポートされ続けた右肩上がりの9日移動平均線(3545)を2ヵ月ぶりに明確に割り込み、短期的な強気相場はいったん終了の可能性が高まる状況に。急反発となって3600円の抵抗水準を上抜けない限り、3490円台の下値サポート割れへと向かう確率は高まり、その場合の短期下値目安は3430円程度まで。3600円超へと反発の場合には上値トライ再開で2-3月の高値保ち合い下限3670円近辺までが上値目標にも。
※参考:金プラチナ国内価格8/17とチャート
2020年8月17日(月)時点の相場
国内金:7,260 円 8/17(月) ▼99(1.35%)
国内プラチナ:3,514 円 8/17(月) ▼78(2.17%)
NY金:1,949.8 ドル 8/14(金) ▼20.6(1.05%)
NYプラチナ:959.1 ドル 8/14(金) ▼23.9(2.43%)
ドル円:106.60 円 8/14(金) ▼0.33(0.31%)
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