更新日:2020年9月2日(水)
世界の主要国において、8月は製造業PMIの回復基調が鮮明となり、ほとんどの国が節目の50を超える拡大基調の水準となり、コロナショックからの回復基調が世界的にも、それなりに進行していることを示す状況に。
米国でもマークイット発表の製造業PMIは8月に53.1となって2ヵ月連続50超で1年7ヵ月ぶり高水準。ISM製造業景況指数も8月は56となって3ヵ月連続50超、1年7ヵ月ぶり高水準。
IHSマークイットが発表した8月のユーロ圏製造業PMIは51.7。1年8ヵ月ぶり高水準となった7月からは0.1ポイント低下も2ヵ月連続の節目50超。
なお、ほとんどの国で共通しているのは生産や新規受注の急回復がポイント上昇に貢献しながらも、中国以外は外需低迷が続き、雇用減など雇用面の低調も続いています。
主要国のなかでは日本の47.2が最低水準となって大きく出遅れ。節目50割れは16ヵ月連続。
日本以外で節目の50割れとなった主要国はユーロ圏内に3ヵ国。
<ユーロ圏製造業PMIランキング-2020年8月>
1:イタリア=53.1=前月比+1.2、4ヵ月続伸、2ヵ月連続50超、2年2ヵ月ぶり高水準。4月から6-1-5-5位。
2:アイルランド=52.3=前月比-5.0、4ヵ月ぶり反落、3ヵ月連続50超。4月から2-6-2-1位。
3:オランダ=52.3=前月比+4.4、3ヵ月続伸、5ヵ月ぶり50超、6ヵ月ぶり高水準。4月から1-4-7-最下位。
4:ドイツ=52.2=前月比+1.2、4ヵ月続伸、2ヵ月連続50超、1年10ヵ月ぶり高水準。4月から3-最下位-最下位-6位。
5:オーストリア=51.0=前月比-1.8、4ヵ月ぶり反落、2ヵ月連続50超。4月から4-5-6-3位。
6:スペイン=49.9=前月比-3.6、4ヵ月ぶり反落、2ヵ月ぶり50割れ。4月から7-7-4-2位。
7:フランス=49.8=前月比-2.6、4ヵ月ぶり反落、3ヵ月ぶり50割れ。4月から5-3-1-4位。
8:ギリシャ=49.4=前月比+0.8、6ヵ月連続50割れ、2ヵ月ぶり高水準。4月から最下位-2-3-7位。
50割れの3ヵ国は下位3ヵ国、これまでの回復基調のなかではいずれもランク上位に顔を出す場面もありながら、ここに来て息切れ。
8月に前月比プラスとなったのは8ヵ国中4ヵ国で、うち1ヵ国は最下位のギリシャ。
8ヵ国中4ヵ国は4月以来、4ヵ月ぶり反落となり、3ヵ月続伸後に回復基調一服。
7月までは急騰局面を形成し、激しい首位争いが続いたユーロ圏内では、8月に急失速となって団子状態、首位争いも渾沌となってきました。
1日のNY金相場はわずかに+0.3ドル、0.02%の小幅高で3日続伸。東京午前の時間帯からドル安の流れにサポートされて上値トライへ、20日移動平均線(1977.9)から前日NY市場高値圏1980ドルをあっさり突破すると27日の急騰でつけた高値1987ドルも上抜けて1990ドル台へと急騰。ロンドン時間からNY朝にかけては2000ドルの大台を何度か試し、短期上値目標2000ドルに到達もこの水準を維持することはできず。NY朝からはドル安の巻戻しの流れとなって反落へ、米8月ISM製造業景況指数の好結果を受けて加速すると1970ドル台へと逆戻り。結果、上に行って来いとなって水平状態の20日移動平均線付近に収束。2000ドルへの抵抗感と米経済指標結果には素直に反応しやすい状態にあることも確認。なお、ブレイナードFRB理事の米国経済の不確実性に対して「金融当局と財政当局の両面からの支援継続が必要」発言はスルーされた格好にも。目先、上方向には2000ドル再トライの可能性、下方向には1950ドル近辺がサポート候補、1930ドルは重要な節目、割れると8月安値を試しに行く可能性が高まる水準。
NYプラチナは+14.8ドル、1.58%の大幅反発。時間外は金に連れ高、930ドル半ばから20日移動平均線(957.9)付近まで20ドルほどの急騰。若干の攻防を経てこれを突破するとロンドン時間からNY朝にかけての一段高では一時970ドルまで上昇。短期上値目標960ドル台にしっかり到達するとNY市場では金に連れ安も、950ドル割れを試したところで下げ渋り。目先は960ドル台再トライへの可能性と、下方向には940ドルラインがサポート候補、その下920ドル台は比較的重要なサポート帯となり、これを下回ると900ドル割れを試しに行く可能性も。
ドル円は10銭程度のドル高円安、0.1%の小幅続伸。東京午前にはドル安の流れで106円から105円50銭台まで急落、この日の安値をつけると下げ渋り、欧州時間からは徐々に巻戻しの展開へ。ユーロドルが2年4ヵ月ぶり高値となる1.20ドルラインとの攻防となり、一時的にこれを突き抜けて失速、戻り売りスタートとともにドル円の買い戻しも加速。NY朝にはISM製造業景況指数が予想を上回って1年7ヵ月ぶり高水準となったことも好感、一時106円10銭台まで上昇。しかし、20日移動平均線(106.05)が抵抗線となり、ブレイナードFRB理事の緩和支持発言なども重石となって106円割れへと小反落。雇用統計前にして方向感は中立、106円をはさんでの保ち合い推移継続の様相に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/1終値とチャート
2日の国内金価格は+10円、0.14%高で3日続伸。上値の重い状態のまま、ゆっくりと戻り局面を形成。まずは21日移動平均線(7337)にいったん上値を押さえられた格好にも。週後半の米雇用指標が予想以上にネガティブな結果となるなどしてNY金が2000ドルの大台を再度超えるような展開となれば、上値目標となる最高値から8月安値までの38.2%戻し(7376)を突き抜けるような展開にも。逆にポジティブ・サプライズなら急反落も警戒され、7220円台でサポートされない場合には一段安となって7120円辺りまでが下値目安に。
プラチナ価格は+38円、1.1%の大幅高で3日続伸。8月19日(3523)以来、2週間ぶりの高値水準となり、21日移動平均線(3495)と3500円の節目も上抜け。8月高値から8月末安値までの半値戻し(3517)となる短期上値目標も射程圏内に。雇用統計前にも勢いで到達可能なレベルとなり、行き過ぎの展開となれは61.8%戻し(3550)辺りまでが次の上値目安にも。下方向に3420円台のサポートを割り込むようだと3350円近辺までを目安に一段安の展開にも。
※参考:金プラチナ国内価格9/2とチャート
2020年9月2日(水)時点の相場
国内金:7,333 円 9/2(水) ▲10(0.14%)
国内プラチナ:3,503 円 9/2(水) ▲38(1.10%)
NY金:1,978.9 ドル 9/1(火) ▲0.3(0.02%)
NYプラチナ:952.7 ドル 9/1(火) ▲14.8(1.58%)
ドル円:105.99 円 9/1(火) ▲0.11(0.10%)
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