更新日:2020年11月4日(水)
米大統領選投票日の3日は、株高とドル安の流れが急速に進行。市場では民主党のバイデン氏勝利に加え、上院でも民主党の過半数議席奪取を想定した、いわゆる「トリプルブルー」の織り込みが進行した様子です。しかし、開票序盤は事前予想通りの接戦スタートで株高ドル安の巻き戻しが急速に進む場面も。
とりあえず行き過ぎた織り込みを若干巻き戻した状態で緊張感を取り戻し、一進一退の攻防をにらみながら方向感を探る状態へ。
結果判明が遅れる事態も想定されますが、ノーサイドとなるべく勝利宣言と敗北宣言が平和裏に行われ、分断解消へと向かうことだけは期待したいものです。
3日のNY金相場は+17.9ドル、0.95%高で3日続伸。10月27日(1911.9)以来、1週間ぶりの高値。時間外に一時1890ドル割れ、これが押し目となってこの日も買い優勢の展開へ。ロンドン・NY朝にかけて1900ドルの大台ラインとの攻防を突破するとNY市場では節目の1910ドル台との攻防へ。今朝の東京時間、投票終了とともに株高ドル安の流れに連れて1910ドル台後半へと上値を試す動きもあったものの、開票速報が伝わり始め、激戦州のフロリダでのトランプ大統領の健闘などを受けてか株安ドル高への切り返しとともに1880ドル付近まで急反落するなど荒い値動き。余談を許さない状況のなかで、1910ドル台後半以上へ水準を切り上げることになれば上昇トレンド形成へと向かう可能性、上値目標は1980ドル近辺へ。逆に1860ドル台の下値サポートを割り込むような展開となった場合には下落トレンド形成へ、当面の下値目標は1800ドルの大台前後まで。
NYプラチナは+15.5ドル、1.8%の続伸。10月28日(875.0)以来、1週間ぶり高値。ロンドン市場からの金の堅調推移に追随、攻防ポイントの200日移動平均線(869.0)を4営業日ぶりに上抜けると一段高となってNY朝には一時880ドル台後半まで上昇。しかし、上方向への節目890ドルにはまだ抵抗感、NY引けにかけては870ドル台を中心に落ち着かない状態に。目先、890ドルの節目を突破できれば910ドル台まで上値余地拡大へ。下値サポート840ドル台を割れると9月安値圏830ドル前後までが下値目安。
ドル円は25銭程のドル安円高、0.25%安となって4日ぶりの反落。リスク選好の株高ドル安優勢の展開となって軟調推移。欧州時間には104円40銭台まで下落もNY時間にかけては104円80銭まで反発。足下でのコアレンジとなっている104円台前半から105円手前までのレンジでの上下動となって方向感はやや喪失状態にも。軟調方向優勢ながら、105円台へと抜け出せは105円台後半から106円付近までが短期上値目安に、下方向へ104円30銭を割り込むようなら103円台半ば辺りまでの一段安も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/3終値とチャート
4日の国内金価格は+107円、1.55%の続伸。NY金の2日分の上げ幅を反映し、10月27日(7012)以来1週間ぶりの高値となって7000円の大台を回復。目先、21日移動平均線(7018)辺りの抵抗水準を上抜けできれば短期トレンド好転となって一段高の展開へ。上昇基調が続く90日移動平均線(7069)を上抜けて中期トレンド回復が次の上値目標。下方向には6850円が当面のサポート。
プラチナ価格は+102円、3.29%の大幅高で6日ぶりの反発。下値目安3070円近辺を目指した流れは3096円までにとどまって切り返し、NYプラチナの続伸分を反映して10月28日(875.0)以来、1週間ぶりの水準を回復。短期トレンド好転に向けては3200円の大台回復が待たれ、その上には9-21日移動平均線(3215-20)が抵抗帯となる可能性も。これらを超えると3280円台の節目トライへ。
※参考:金プラチナ国内価格11/4とチャート
2020年11月4日(水)時点の相場
国内金:7,003 円 11/4(水) ▲107(1.55%)
国内プラチナ:3,198 円 11/4(水) ▲102(3.29%)
NY金:1,910.4 ドル 11/3(火) ▲17.9(0.95%)
NYプラチナ:875.0 ドル 11/3(火) ▲15.5(1.80%)
ドル円:104.50 円 11/3(火) ▼0.26(0.25%)
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