更新日:2021年3月22日(月)
トルコのエルドアン大統領が週末にトルコ中銀総裁をまたも解任。スタンダードな金融政策に回帰して大幅利上げを敢行したことが気に入らなかった模様で「利上げするからインフレ上昇」のエルドアン理論は健在の様子。案の定、市場はトルコ・リラ売り再燃で週明けから対ドルで一時17%の急落。この影響もあり、為替市場は週明けからややリスク回避のドル高・円高でスタート。
ドル円は週末の108円90銭付近から108円60銭付近へと円高方向へ大きく窓開けスタート後、程なくドル高で窓埋め。ただしユーロドルなどではドル高スタートで開けた窓を埋め切れず。
感染再々拡大の欧州ではイタリア、フランスで先週からロックダウンが再開、ドイツでもロックダウン延長が検討されるなどしてユーロの重石にも。
ドル高の影響もあり、週明け時間外のNY金は1740ドル台前半で折り返した週末からわずかに水準を切り下げて1740ドル割れ、再び1730ドル台の節目との攻防へ。時間外のNYプラチナも軟調スタートで保ち合い下限1190ドル台の節目割れへ。
22日の国内金価格は+15円、0.23%の反発。年初の今年高値(7016)から3月の今年安値(6413)までの38.2%戻し(6643)に落ち着いた状態。一定の反発局面を形成した達成感からの戻り売りか、節目突破で勢いづいて一段高へと向かうかの分岐点にも。リスク回避気味のドル高優勢の状況ながら、米10年債利回りは1.7%割れへと軟調スタートとなっており、金利上昇によるドル高支援とはなっていない状況。今のところは金の下押し圧力が一段と強まる状況にはなっていない様子だが。目先、6620円台の節目を割れるようだと下げ幅拡大で21日移動平均線(6570)前後までが短期下値目安に。6680円の節目を上抜けることができれば反発基調再開で50%戻し(6715)から6720円台辺りまでが短期上値目標。
日足・一目均衡表では三役逆転から抜け出した1週間前から一段高となり、転換線(6611)も基準線(6579)を上抜けて一役好転。雲の下限は6764円から週末には6723円へと下降し、遅行線が相対する26日前の価格水準は6749円から1週間後には6611円まで下落、三役好転も視野に。また、年初から続いた下落トレンドのレジスタンスラインを先週上抜け、昨年8月最高値を起点とする中期下落トレンドのレジスタンスラインとの攻防状態に。フィボナッチでは年初からの下落幅の半値戻しの他、最高値からの下落幅の23.6%戻し(6711)などが集中する6710円台がトレンド転換に向けた重要水準。
プラチナ価格は-64円、1.4%の続落で3月11日(4507)以来、10日ぶりの安値。9日移動平均線(4561)と21日移動平均線(4520)をまとめて下抜け、パーフェクトオーダー崩れとなって今年高値圏再トライに向けた勢いは大きく失速。軟調気味のNYプラチナが一段安へと向かうようなら連れ安の展開となり、4400円近辺までが下値目安にも。
日足・一目均衡表では三役好転状態を回復した1週間前からは反落し、転換線(4533)を割り込んで再び三役好転崩れ。基準線(4503)が目先のサポート、遅行線が相対する価格水準は今週水曜日に4607円、木曜には今年高値4798円へと急騰し、いったんは下抜け濃厚の苦しい展開にも。月末にかけては4428円まで上昇してくる雲の上限がサポートにも。
※参考:金プラチナ国内価格3/22とチャート
2021年3月22日(月)時点の相場
国内金:6,643 円 3/22(月) ▲15(0.23%)
国内プラチナ:4,516 円 3/22(月) ▼64(1.40%)
NY金:1,741.7 ドル 3/19(金) ▲9.2(0.53%)
NYプラチナ:1,200.1 ドル 3/19(金) ▼17.4(1.43%)
ドル円:108.88 円 3/19(金) ▼0.05(0.05%)
Copyright(C) Let's GOLD